夢の話

他人の夢の話ほど面白くないものもそうそう無いとは思いますが自分の記憶の振り返りメモとして私が過去に経験した夢にまつわる話を書こうと思います。

何年も前に見た夢ですが今でも鮮明に覚えてます。しかし10年後20年後も覚えているとは限らないのでここに記しておきます。
(noteが20年後も残ってるかわかりませんが…)

1.私を見る女性を見る私

当時私は長期出張で出張先の職場近くにアパートを借りていました。
これはそのアパートに住み始めて1ヶ月程経った頃に見た夢の話です。

夢の私は地上5m程の高さから道路と歩道を見下ろしていた。
例えるなら監視カメラの映像を見続けているような感じです。
辺りは暗く街灯以外の明かりはほとんど無く車通りも少ないことから恐らく深夜であることがわかりました。
そんな中、白いワンピースに黒髪ロングの「如何にも」といった風貌の女性が1人歩いていた。
夢の私はその歩いてる女性をただただ見ていることしか出来ず、女性に付いていく形でその光景を見続けた。
しばらく見ていて気づいてしまった。その女性が歩いているのが自分の今住んでいる近所であること、そしてアパートの方へ向かって歩いていることに。

やがて女性はアパートの階段を登りドアを開け私の部屋に入ってきた。
部屋の中は私の知る部屋の様子と全く一緒でそこには私が寝ていました。
女性は何をするでもなくただただ寝ている私を見ていました。
私は『寝ている私を見る女性』を俯瞰で見続けましたがやがて夢は終わりました。

朝起きると寝汗でびっしょりと濡れていてしっかり寝たはずなのに酷く疲れていました。
そしてシャワーを浴び準備済ませ職場に向かおうとしたとき気づくことになる。

アパートの鍵が開いていることに。

現実的に考えて

私はどちらかといえば理系に属する人間だが様々な経験のせいもありオカルトやスピリチュアルについてはそこまで否定的ではない。

ですがこの夢に関して言えば偶然で片付くでしょう。
この話をした友人知人からも指摘を受けたが単に鍵を閉め忘れた日に
そんな夢を見ただけの話ではないか、あるいは鍵を閉めてないことを
本能(?)が覚えていて不安感から怖い夢を見たのではないかという話。
現に私は今でも年に1回ほどのペースだが帰宅後鍵を閉め忘れてたりする。

非現実的な体験にあこがれのある身としてはこの不思議(であるかもしれない)体験を自分の中に残しておきたいというのも事実である。
しかし考えれば考えるほど全然不思議な話で無いような気がする。

夢のない話ですね。

2.私より博識な夢の私

夢の舞台は海外のとある街。
街の外れの原っぱで身元不明の遺体が発見された。
遺体にはジョンという仮名を与えられ、警察官(?)であった私はその遺体の出所について捜査をすることになる。

~中略~

捜査の末、街にある研究施設の地下へと潜入する。
そこには数々の拷問や人体実験を行っていた痕跡があり、街で起きている連続失踪事件(夢特有の後出しで生えてきた新設定)はここに繋がっていると確信した。
さらに調査を進めようとするが不意に肩を叩かれ耳元にこの研究所の所長の囁きが聞こえた。

「次は君がジョンになる番だ」

……ここで目が覚めた。
夢の内容としては酷くがばがばですがやたらと印象に残る夢でした。
数年後、知人と話しているときひょんなことから夢の話になりこの夢の話をした。

話を聞き終えた知人は「あぁジョン・ドゥね」と言ったが当時の私はジョン・ドゥというものを知らなかった。
聞くところによるとアメリカでは身元不明の被告人や遺体をジョン・ドゥ、女性ならジェーン・ドゥというらしい。

私の夢なのに現実の私が知らない知識が反映されていたのである。

現実的に考えて2

こちらの夢もジョンというありきたりな名前が夢にでただけのことであることから偶然でしょうね。
でも前世の記憶とかが混入してきたりとかだったら面白いですね。

3.小学生の未練

これに関しては前二つのようなオカルト的な話ではないです。
小学生高学年の頃、私はとあるロボット玩具のシリーズに心惹かれていた。
このシリーズの最大の売りは他のロボット同士で自由に合体・変形ができる
という点であり当然3つ4つといろいろな種類を持っている方が遊びの幅が
広がるものであった。(当時認識していただけでも20種類以上出ていた)

値段は1200円〜1500円ほどでお小遣いで買えなくはないが上記の通りいくつか買わなければならないとなると中々手が出ない。
またこの年頃になると周りの友達も玩具を卒業し、兄のいる子なんかはFPSや人を殺すような大人びたゲームをやり始めておりそんな中で玩具を買うのも気恥ずかしく親にも頼めない(そもそも親に頼むなら自分もゲームを買ってもらいたい)ということもあり結局この玩具には手を出せないまま時は流れた。

私が高校に上がるころ、私は夢の中でおもちゃ屋に行きそのシリーズ玩具を大量に買い漁っていた。
夢から覚めると当然その玩具は手元になく酷くがっかりした。
それからこの夢とは長い付き合いをすることになる。
時におもちゃ屋で、時に中古屋で、時にネットオークションでその玩具を買い漁る夢を年に2〜3回ほどのペースで見続けることになるのである。

そして今から3年ほど前、また件の夢を見た。
目が覚めたあとよくよく考えてみた。ネットでの買い物が発達した現在であれば絶版となった玩具でも探すことはできるのではないか?
某フリマアプリをインストールし検索したところその玩具が結構出品されていた。
絶版品のため定価より割り増しされているが経済的に安定している今であれば余裕で買える額だ。中にはまとめ売りで割引されているものもある。
私はそれを迷わず購入した。

品物が届いた。
正直こんなもんか…なんてなるかと思いきや実物を見ると予想以上にテンションが上がり失った時間を取り戻すように数時間ガチャガチャと組み替えて遊んだ。
私が購入したのは20種ほどの玩具がまとめ売りされていたものだったが調べてみるとどうやらこのシリーズは総計40種類ほどあるようだ。
私の収集癖に火が付いた。

それから日課のようにフリマアプリやネットオークションに張り付き
自分の持っていないシリーズを買い集めた。
人気が低迷し生産数が減っていたであろう時期のものやシリーズ末期のもの、某おもちゃ屋限定の色違い品などは中々出品されなかったが過去に出品されていた形跡を確認できたので根気よく探し続けた。

最初に購入してから半年あまり、ようやく私は一部の限定商品などを除き
ほぼ全てを集めきった。非常に満足だ。
そして集めきってから気づいた。玩具を買い始めてからの半年間、例の夢を見ていない。3年後のこの記事を書いている現在に至ってもいまだに夢は見ていない。

小学生の頃の未練が解消されたのだから当然といえば当然かもしれないが
長年みてきた夢をこうもスパッと見なくなると何とも言えない気分になる。

この玩具は引っ越しを期にすべて箱にしまった。
一つ一つ丁寧にしまったのでとても時間がかかった。
引っ越してからは一度も箱から出していない。
ひとしきり遊びつくし満足したのと、箱から出して、またしまうのが酷く億劫であった。

同居人との結婚も考えている現在、クローゼットを圧迫しているこの玩具を
まとめ売りしようと思っている。
シリーズのものがほぼすべて揃っているのでそこそこいい値段になるでしょう。

この玩具を全て売り払って、数年も経つと私はまたこの夢を見ることになるのでしょうか。




いいですよねムゲンバイン

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