地域に学びの拠点を


このマガジンでは、アスノオトが運営する「さとのば大学」に関するnoteをまとめています。発起人の信岡をはじめとして、さとのば大学に関わる人たちがさとのば大学で大切にしていることや目指す未来について書いています。


アスノオトの代表であり、「さとのば大学」発起人の信岡です。

「さとのば大学」での学びについて語る上で欠かせないのが「地域で学ぶ」大学であるということ。今回は、なぜ地域に学びの場をつくりたいのかという話をしようと思います。


僕は地域のなかに、「これからこの地域をどうしていくべきか」みたいな話を永遠としているような場があるといいなと思っています。近所の人と一緒にご飯を食べたりしながら、ゆるくしゃべれるような場のイメージ。

そういう場所があって初めて、自分が一番したいこととか未来に向けての話ができるんだと思うんですよね。

実際に僕自身も、そういう場に関わっていた経験があったから、こんな風に大学をつくりたいとまでなるほど、未来の話ができたという原体験があります。




町屋コミュニティでの経験


というのも、まだあんまりシェアハウスが一般的じゃなかった頃、僕は友人と「町屋コミュニティ」みたいなものに京都で関わっていました。友人4人が町屋の2階に住んでいて、1階を友人に開放していたんですが、そこで起きている様々なことが非常におもしろくて。

シェアハウスの運営ルールは自分たちで決めるし、そこに集まる若者たちも、「なにか新しいことをやってみたい!」ってい人がすごく多かったので、新しいことを実験するような仲間を求めてそこに集ってくる、という感じでた。

僕は今まではどちらかというと、学校システムのなかで「成績がいい」とか「スポーツができる」みたいな、既存の社会のなかでどう評価されるかだけが自己肯定感の拠り所だったのでですが、そのコミュニティでは「本当はあなたはどういうことがしたいの?」「どういう考えなの?」ということを軸として持てるようになり、しかもその軸を持って仲間とつながっていけるような感覚がありました。

場があることで人が集まったり、仲間がいることで刺激し合って学ぶという経験をしたことで、僕は「コミュニティの持つ力」や、「仲間とともにだからできること」というのを、感覚的に味わいました。

本当に何か生まれる時って、人がつながったりそこで交流がうまれることで共創がうまれると気づいたのです。



だから僕の中で「さとのば大学」というシステムを俯瞰してみたときに、各地域にそういう学びの場所をつくるイメージなんです。学生寮の延長線のような、地域にも開かれた学生が集まるゲストハウスみたいなもの。

だから、さとのば大学のプログラムでは、主に都市部から学生が地域に留学をする、というのを想定しているのですが、拠点となる場所にはさとのば大学の受講生以外にも、その地域にもともと住んでいる大人や学生、子どもや高齢者の方などいろんな人が集まる場になってもおもしろいと思っています。

そういう学びの場を標準装備としてインストールすることで、そこが地域社会と学生との接点になる。そうなることで、学生はより地域に入り込み、社会とのつながりのなかで学ぶことができ、また、地域の人たちにとっても学び合っていくための場になる、拠点(HUB)になっていくイメージなんです。




地域同士がつながる日本へ


欲を言うと、さらにその学びの拠点が日本全国にあるだけでなかく、学びの拠点を持った地域同士がオンラインでつながれるっていう世界観をつくりたいなと思っているのです。

さとのば大学では、自律的に学ぶ文化があり様々な実験が生まれるコミュニティーのことを、「学習するコミュニティー」と呼んでいます。

つまり、僕たちはさとのば大学をつくることで、地域に「学習するコミュニティー」をつくり、様々な実験が生まれ、やがてその拠点同士がつながり、自治のノウハウを共有できる、というように、日本全体を学習するコミュニティーにしたいと考えているのです。



僕は自分のことを「人口減少社会研究家」と名乗っているくらいなので、ついつい日本の人口問題に関心をよせてしまうのですが、今日本の人口がものすごいスピードで少子高齢化していくのって、人類史上未曾有の状態で、これだけ大きく(災害や戦争は別にして)人が減るっていうのを人間が今まで味わったことがないんですよ。

特に東京では、どういうことが起こるかわかっていない、過去にノウハウがないんですよ。でも、僕らはそれを田舎に行けば、先に体験できるんですよね。

もっとわかりやすい例でいえば、南海トラフ地震や首都直下型地震が来るなんていう話もありますが、例えば震災のあった東北から、これから地震の可能性がある地域が、震災を乗り越えたすべを学ぶことができる。

そんな風に、様々な社会課題について、それを経験しいている地域から学べることはたくさんあるのではないでしょうか?

でも今、地域同士が、例えば「東京」と「北海道」とか、「北海道」と「秋田」とかが、お互いの自治体の課題を共有したりするシステムってあまりないように思います。

だから、「さとのば大学」をつくることによって、地域に学びの拠点ができ、さらにそこに集まる人たちが地域の枠を越えて、別の地域の人ともつながり、日本全体がつながって日本をよくしていく未来を想像しているのです。



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今日もすてきな一日になりますように!
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