斎藤宏介を、語りたい



私と斎藤くんの出会いは(実際には出会っていないが)、2013年1月のイベントだった。

一昨年に貴雄、昨年は田淵について語ってみたが、今年は斎藤くんについて。私がユニゾンを好きになるきっかけとなった人物。

斎藤くんの音楽やライブに対する向き合い方、愛し方(と言ったら何か変だけれど)の姿勢が私は凄く好きだ。そんな斎藤くんについて、外側から見たらこんな人というのを私なりに書いてみたい。



その頃、私は[Champagne](現[Alexandros])に夢中だった。彼らがスペースシャワーTVで冠番組を持つと知って、何とか見たいと思いスペシャに加入。
始まってから数回見逃してしまったが、私が初めて見たゲストが斎藤くんだった。
勿論、UNISON SQUARE GARDENのことは知っていたけれどしっかりメンバーを見るのはこれが初めて。
普通にカッコいいし、歌も上手い。この時はそのくらいの感想しか出てこなかった。そりゃそうだ。その時私の目にはほぼ[Champagne]のメンバーしか映っていなかったのだから。

その後、その番組でライブイベントが行われた。2013年1月。川崎のクラブチッタ。実際このライブハウスで収録が行われていたはず。
ゲストに斎藤くんの名前があった。(BIGMAMAの金井くんと真緒ちゃんも)

番組のゲストで呼ばれていた時に歌っていたMaroon 5の「Sunday Morning」と[Champagne]の「You're so sweet & I Love You」を歌っていた斎藤くん。
当時の自分が斎藤くんの歌う姿をどう見ていたのか、昔書いていた感想を引っ張りだして見てみた。

「ゲストの中で、斎藤くんの歌が1番良かった!(特にSunday Morning)」

こう記してあるのにここでユニゾンを聴こうとしないのが私である。当時は今よりずっと広く音楽を聴こうとしていなかったし、ユニゾンのライブを観たわけではないのでまあ仕方ないことだと思う。

ユニゾンのファンの皆さんはほとんど「斎藤さん」と呼んでる人が多い。[Alexandros]のギターボーカルの洋平さんが「斎藤くん」と言っていたこの時から、私の中では「斎藤くん」になった。
実際見た目がめちゃくちゃ若いし、高校生くらいに見えるし、どう考えても「斎藤くん」がしっくりくる。田淵も斎藤くんと呼んでいるし。(宏介、と呼ぶのは斎藤くんの近くにいる人だけの特別な呼び方だと勝手に思っているので私は絶対にしない。なんとなく。)

それでも一度目にした斎藤くんの存在をその後忘れることはなかった。それからラジオでユニゾンの名前を何度も聴いた。当時色々なラジオを聴いていたのだが、ちょうど「桜のあと (all quartets lead to the?)」の発売前後でよくラジオで流れていたので耳にする機会が多かった。本当に男の人が歌っているのかと思ってしまうハイトーンボイス、一度聴いたらすぐに斎藤くんだとわかる歌声。素敵だなと思いつつも自発的にユニゾンを聴くことはなく、数年が経った。

そして2019年、ライブハウスで改めてユニゾンのライブを観て、一気に好きになった。

これまで色々なバンドのライブを観てきたけれど、ユニゾンは音源をそのまま流しているのかと思うくらいの完璧な歌と演奏。驚いた。そこまで沢山の曲を聴き込んでライブに行ったわけではないのだが、まず耳に入る斎藤くんの歌がとにかく完璧だったのでそう感じたのだと思う。

それからユニゾンのライブに行くようになって少しずつ「ライブならでは」のユニゾンを知り、音源との違いや、やはりその日のライブでしか味わえない化学反応みたいなものを体感して、ユニゾンのライブは最高!と思うようになった。

UNISON SQUARE GARDENというバンドを知っていく過程で、斎藤宏介という人物のことも少しずつ「こんな人なんだ」と知ることが増えていく。

田淵のことを私は「天才」だと思っているが、斎藤くんは「天性の才能を持つ努力の人」だと思う。
ここまで音楽に対してストイックに向き合っているバンドマンを見たことがない。(勿論、世の中には沢山いると思う。)

音楽の話をする前に、私が斎藤くんってこんな人、と表面的なエピソードで抱いていた勝手な斎藤宏介像の話を。
パッと見は可愛い系塩顔イケメンなのに意外と硬派なバンドマン。歌とギターはバンドを始めた頃から上手く、服がお洒落。帰国子女だから少し英語も喋れる。なかなかに完璧な人物、というイメージだった。

でも私がユニゾンを好きになった2019年。この年はユニゾンが結成15周年を迎えた年。それはそれは、忙しかったと思う。

この頃の写真を見返すと、斎藤くん、髪が長い。と言うかモッサリしてる。そしていつも似たような服装。

15周年で「Bee side Sea side 〜B-side Collection Album〜」や「Thank you, ROCK BANDS! 〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album〜」の発売だったり、B面アルバムを引っ提げた全国ツアーがあったりで、彼らも各地のラジオやら何やら、フェスやイベントにも引っ張りだこだった。
有難いことにTwitterでユニゾンの姿を写真で見ることが多くて嬉しかったけど、斎藤くんは本当にいつも同じような、寧ろ何回も見たことのある黒いTシャツに黒いスキニー姿。髪は伸びっぱなしで前髪で目が見えない。

私の中では勝手にお洒落な人、というイメージがあった。ステージ衣装はいつもピシッとしたデザインが素敵なシャツにネクタイというスタイルでそれが凄くいいなと思ったし、MVやアー写のスーツ姿もいつもカッコいい。実際に私服を気にして見たことがそれまで機会としてなかった。だから斎藤くんはお洒落なんだと勝手に思っていた。
何よりBIGMAMAの金井くんと親友だということもある。金井くんはとてもお洒落だし、家もめちゃくちゃお洒落で綺麗(何かで見た)。一緒にショッピングしたりすると言う話を聞いたことがあるし、きっとファッションにもこだわりがあるのかと思っていた。

でも、斎藤くんは何か違う。この人はそこまでお洒落に興味がないんだなというのはすぐにわかった。それなりのハイブランドを着こなしてはいるけど、こだわりはそこまで感じない。でも自分に似合うものはわかっているような、そんな感じ。ラジオやインタビューで、自分はお洒落ではないとか黒い服は汚れが目立たないから良いとか出来れば毎日同じ服を着たいとか、選ぶ時間が斎藤くんにとっては不必要な時間で、1秒でも時間があればその時間を音楽へ注ぎ込みたいという人間なのだ。
ユニゾンのお洒落担当は間違いなく貴雄。いつか貴雄に全身コーディネートして欲しい。

アー写やライブではめちゃくちゃカッコいい姿を見せてくれるのだから、普段の服装くらいはちゃんとしていれば何でもいいのかもしれない。但し、髪型は目が見えるくらいをキープして欲しい。Patrick Vegee完全初回限定盤付属BDに収録されている“LIVE (in the) HOUSE”のメンバーコメンタリーで貴雄が髪型について指摘した時は殆どの人が同意したと思う。ちょっと伸びっぱなしのもっさりした髪型も結構好きではあるけれど。

ライブの時に着るシャツはライブ前に自分でアイロンをかけるという習慣を続けている斎藤くん。ライブでふと新しいシャツに出会うと嬉しくなる。

ユニゾンは2021年9月に終了したラジオ「機材車ラジオ」では3人でわちゃわちゃ話していてそれが本当に面白くて聴くのがとても好きだったのだが、斎藤くんがXIIXを結成してからはソロでラジオ番組のパーソナリティーを務めたりすることが増えたように思う。私もまだユニゾンを好きになって日が浅いので昔のことはよくわからない。機材車ラジオの「おひとり様ラジオ」で1人で喋ることも多かったけれど、それとは全く違う斎藤くんを知れたのがJ-WAVEの「THE KINGS PLACE」だった。

これまであまり聴くことのなかった楽曲の話(特に作詞作曲をしているXIIXの)や、送られてくるメッセージへの回答で今までに聴いたことのないエピソードが聴けた。始まるのが深夜1時からという普段は完全に寝ている時間だったがこの時間にリアルタイムで毎回聞きたくなるくらい面白かったし、毎回1時間があっという間に過ぎていった。私も1回メッセージが読まれたのだが、変なラジオネームが斎藤くんの口から発せられた時は深夜に冷や汗をかいた。不意打ちはよくない。

THE KINGS PLACEを聴いていた人ならわかると思うけれど、送られてきたメッセージの中でも質問や悩みへの答え方が素晴らしかった。どんな質問にもちゃんと答えつつ、たまには笑いをとったり、誰かの悩みには真剣に考えた上で、自分の言葉でしっかり返す。もちろん、ちょっとふざけたメッセージに対しても。
自分でもふざけてみたり、また変な(失礼)キャラクターを生み出したり、色々なことに挑戦したり、とにかくサービス精神が旺盛過ぎる。何より斎藤くんは空気を読むのが天才的に上手い。ゲストに対してもリスナーに対しても誰かが絶対に嫌な思いをしないような言葉遣いがナチュラルに出来る人なんだと思う。
私はカップルに対しての「末永く爆発して下さい」という発言が大好きだった。けれどそこに嫌味を感じさせない斎藤くんの人間力。
斎藤くんの魅力は計り知れないと、ラジオを聴いて改めて思った。

そして2021年。遂にはスペシャで「斎遊記」という斎藤宏介の冠番組が始まった。
毎回ゲストを呼んでトークとセッション、が番組のメインコーナーではあるのだがまさかまさか、斎藤くんの趣味のひとつである卓球をする姿を見ることが出来るなんて。私も大昔少し卓球をやっていたことがあるので、毎回楽しく見させてもらっている。
ゲストを呼んでのセッションは毎回アレンジを含め1番楽しみにしているコーナー。どの楽曲も丁寧に弾き語りのアレンジをしていて、まず歌が上手いから聴くのが楽しみ。私が初めて斎藤くんを観たあのイベントでもそうだったけど、斎藤くんはどのアーティストの曲も自分のものにしてしまう特技のようなものを持っていると思う。斎遊記は基本的に自分のバンドの曲は歌わない。その中で披露された曲はまるで始めから斎藤くんが歌っていてもおかしくないような、そんな風に聴こえる。こんなこと言ったら本人に怒られそうだけども。カバーする曲へのリスペクトをもの凄く感じるからこそ、そう聴こえるのかもしれない。
そしてゲストとのトークを見る度に思うけれど、迎えるアーティストの曲だったりライブだったりその活動を自分の中でしっかりと理解した上で進行していく姿に驚く。
斎藤くんは本当に何でもそつなくこなす人だ。

そんな斎藤くんだから、友達も多い(ような気がする)。友達なのか知り合いなのかそれ以下なのかわからないけれど、斎藤くんは人との繋がりを大切にしている(ような気がする)。でも最近どこかで友達は少ないと話していたので実際のところはよくわからないけれど、そもそも友達の定義というのは難しい。特にコロナ禍で誰かと会うことが極端に少なくなり、私も友達が少ないんだなと感じた。斎藤くんはミュージシャン仲間だけでなく、卓球友達やお笑いの人など幅広く仲良くしているイメージが勝手にある。年々音楽に対する想いが強くなっていく中で、制作やその他にかける時間が長くなってコミュニケーションを取る時間が減ってきているのかもしれない(ような気がする)。
この辺りのことは斎藤くんと直接の知り合いでも何でもないので実際どうなのかはわからないけれど、斎藤くんと飲み会やごはんを食べるだったり一緒に過ごす時間は間違いなく面白くて有意義で楽しい時間になりそう。

斎藤くんは先輩からは可愛がられそうだし、後輩からは慕われそうな感じがする。これまで斎藤くんと出会った人の中に彼の事を嫌いだと言う人はいない(ような気がする)。
それでも親友は金井くんだけ、と言っている。親友、と呼べる人物が1人いるなんてそれだけで素敵なことだと思う。
斎藤くんの本当の顔は、金井くんだけが知っていればいい。いちバンドマンのプライベートにそこまで興味はない、幸せであるならそれでいい。

斎藤くんと言えば忘れてはならないのがビールの存在だ。私も紆余曲折あって30代前半に普段好き好んで飲むビールは黒ラベルになった。まさか斎藤くんも黒ラベル派だったとは。
単純にビールが好きで、外では飲み過ぎないと話していたのでそこまで1日に飲む量が多いとは思っていないのだが、ビールをつまみにビールを飲む、と話していた時はかなり心配になった。
只でさえ細身なのだから、ちゃんと食べてその上で飲んで欲しい。それでも人間ドックでは異常なしだったそうなので勝手にほっとしている。健康が、一番。

最後に斎藤くんの、音楽の話を。

斎藤くんの歌声は生まれ持ったものだとして、その歌と難解なギターを同時にこなしてしまうのは本当に凄いことだと思う。
世の中には色んなタイプのギターボーカリストがいるが、3ピースのギターボーカリストはリズムギターも、リードギターもどちらも弾かなければならないし私のような2つのことを同時に出来ない人間からしたら本当に凄すぎること。
一時アコースティックギターでバンドを組んでいたことがあるが、ハモることすら難しすぎて歌うのは諦めた経験がある。

とは言え斎藤くんもライブで歌いながらさらりとギターを弾いているわけではない。見えない所でかなり練習しているという。

斎藤くんが努力家というのは広く知られた話だと思うが、ギターも歌も好きだからこそ出来ることだしそれを何十年も飽きずに続けていて、しかも現状に満足することなく更に上へと挑戦する姿が堪らなく好きだ。特にユニゾンは田淵が作詞作曲をしているし、歌いながら弾くギターとは到底思えないくらい指も足も動いている。
歌とギターのリズムを確認しながら、歌いながら弾く。それはパッと出来ることではないのかもしれないけど結局それをやってのける斎藤くんは本当に凄い。そして早口で高音も多く使われる曲をリズムもピッチも崩さずに歌う、よく考えても考えなくてもやはり凄いこと。どんなに難しい曲でも結局やってのけてしまうのだから、田淵はまた斎藤くんの声を最大限に活かした超難解な曲を作ってしまうのかもしれない。

田淵が作る楽曲の幅広さ。ゴリゴリのロックから、優しすぎるバラードまで、どの曲も斎藤くんの歌声がぴったりとハマっているし、ロックバンドとは思えないような曲も斎藤くんの歌声だからこそ生きてくる曲がある。
その声だから、心に響く曲が間違いなくある。
その声に救われている誰かが、沢山いる。


願わくばこの先もいつまでもこの歌声を聴きたい。高音を出すのが辛そうなライブを観てしまうとやはり心配になる。唯一無二の歌声を大切に、喉を大事にして欲しい。
とは言えまた田淵がこっちが心配になるくらいの難解すぎる歌を持ってきても、斎藤くんは挑戦し続けるのだろうけれど。

斎藤くんのその努力、それが全部注ぎ込まれる場所がライブ。レコーディングは歌とギターは別録りだとして、ライブはギターボーカル。
本人が何回も言っているが、ライブが本当に好きなんだなと思う。ライブで生き生きと歌ってギターを弾いて笑顔を見せてくれる時が、私にとっても何より幸せな時間。
そして、歌と演奏に対して妥協が一切ない。音源と全く同じように、ということではなくユニゾンのライブはその土台がしっかりしているからこそ安定している。だからたまに起こるハプニングだったりベースがステージ上で動き回ったりドラムがスーパーアレンジをぶちかましても斎藤くんの歌はブレない。そして「カッコ良くて楽しいライブ」は変わらない。
ギターだけでなく真剣に歌うことにも努力を続けていて、だからこそ斎藤くんの歌には妙に説得力があるのだなと感じる。ユニゾンのライブを観て単純に「凄い」と感じるのはやはり根の部分がしっかりしているからなのだと思う。

そして斎藤くんは、まず歌詞を間違えない。そりゃ人間だからたまにはあるけれど、同じ歌詞の繰り返しがない曲ばかりなのに完璧に歌っている。自分が書いた詞ではなく、更に覚えるのがめちゃくちゃ大変そうなのに、ギターを弾きながら歌っている。斎藤くんの脳はどうなっているのだろうか。
楽しむ歌、気持ちを込める歌、ちょっと外しちゃおうかなという歌、囁くような歌、切ない歌、色々な歌い方がライブでは聴ける。この文章を書いている今も、私はライブに行きたくて仕方ない。

斎藤くんはギターに対するこだわりも人一倍ある。「Nihil Pip Viper」のレコーディングドキュメンタリーがとても面白い。音源の音作りに妥協がない。ギターの音色(おんしょく)のこだわり、曲に合ったギターの選択。ひとつの曲を作るのに何本もギターを弾いて音を確かめて、その曲のためのギターを決める。何よりもこの作業に時間をかけている気がする。こだわりが凄い。
でも、ユニゾンのライブではアトリエZ、1本で通す。それがユニゾンのライブのスタイルに合っているから。斎藤くんと言えばあのオフホワイトのストラト。
ライブでもギターを凄く丁寧に弾いているし、ギターソロで前に出てきた時は掻き鳴らす姿が見れる。とにかくギターが上手い。気付けばライブ中にその手の動きに夢中になってしまうことがよくある。
逆にXIIXでは曲によってギターを持ち替えている。XIIXのライブではまた別のギターの音に夢中になってしまう時間があるくらい、ギタリストの斎藤くんが爆発する。ギターが本当に好きなんだな、というのが見てすぐにわかるくらい。
私がずっと思っているのは、斎藤くんはストラトがめちゃくちゃ似合うということ。

ユニゾンはワンマンでもMCは1回、斎藤くんが少し話すくらいで、フェスやイベントだとほぼMCがない。そのスタイルがカッコいいし、でも口を開けると面白いことをボソッと言ったりしっかり真面目な話をすることももちろんある。XIIXでは結構話している印象がある。すってぃーとのやり取りがお互いにちょっとドライな感じがして面白い。

何でバンドはこんなにライブが好きなんだろう。その答えは私たちも同じものを持っていると思う。

2019年に斎藤くんがXIIXを結成した時、私はユニゾンを好きになって少し経った頃だったので、特に複雑な気持ちを抱くことはなかった。その年に雑誌で斎藤くんの2万字インタビューを読んでいていつかこの時が来るのだろうと予想していたということもある。ただ、思ったより早かったという感覚はあった。活動が始まるのはユニゾンの15周年イヤーが終わってからだと勝手に思っていたからである。
それから斎藤くんがどちらのバンドに対しても同じ熱量で活動しているのがわかる。ユニゾンでの活動を疎かにしていないし、XIIXもどんどん新たな挑戦をしている。XIIXがデビューしてからすぐコロナ禍になってしまい、なかなかライブが出来なかったのはとても残念だったけれど。

だからこそ出来たアルバム「USELESS」はとても素晴らしいアルバムだし、そのツアーも度肝を抜かされるくらい良かった。間違いなくXIIXの存在が斎藤宏介を更に覚醒させているし、今までに見たことがないライブでの姿にドキッとすることが沢山ある。これは私が感じているだけかもしれないが、XIIXを始めてからユニゾンのライブでの手の動きだったり歌の表現だったりもブラッシュアップされているような気がする。どっちのバンドも全力投球で、どっちも今までよりカッコよく。有言実行している姿が何よりカッコいい。
XIIXでは自分がやりたい音楽を実現させる為に、身を削って作詞作曲をしている。そんな斎藤くんの内側から生まれた楽曲が聴けることが心底嬉しい。

ユニゾンは田淵が監督で斎藤くんと貴雄がプレイヤーという感じもあったけれど、XIIXは全てをすってぃーと2人で作り上げている全くの別物。
どちらのバンドでも感じること、それは斎藤くん自身が「奏でる人」だと言うこと。歌もギターも、作られた音楽でも自分で作り出した音楽も、歌やギターで奏でる姿が何よりも美しくて見惚れてしまう時がある。
音楽で表現、いや体現したいことがまだまだ彼の中にあるのだろうと思う。ユニゾンでしか生まれないものも、XIIXだから生まれるものもあって、それがとても面白い。はてさてこの人とこの人は同一人物なのだろうか、と思ってしまうこともしばしば。

最近、斎藤くんが出演したラジオやインタビューなどで感じるのは、以前よりずっとそこまでしなくても…と心配してしまうくらい音楽に対してストイックなところ。そんな斎藤くんから生み出される曲や歌詞も楽しみだけれど、他にも趣味や夢中になれることがあってもいいと思う。それこそ卓球とか、音楽とは全く別次元の趣味からのインプットもきっとあるだろうから…と勝手に心配してしまうのだが、その辺りはきっと斎藤くんは上手くやっていくはず、と思う。

そして先日発表された、XIIXの新たな試み。まさかのコラボレーション。正直驚いたというか、面白そうと思いつつも頭が固いので未だに少し受け止めきれていない自分もいる。そこで新たな発見や刺激があって、またどんどん進化していくであろうXIIXに追いついていかなければと思わされる。

以下、今回のコラボについての斎藤くんのメッセージ。

「実はXIIX結成当初から、好きな人とコラボレーション曲を作ってみたいという思いがありました。
音楽ばかりやっている自分にとってはそれが何よりのコミュニケーションだからです。」
※XIIXオフィシャルサイトより抜粋

音楽を通して誰かとコミュニケーションを取る、それは私たちファンも一緒。

ユニゾンの活動もこちらはいつも驚かされることが多いけれど、止まらない進化を続けるXIIXの活動にも驚かされることが増えてきた。これからもドキドキすることが沢山あるのだろうと思うと、楽しくて仕方ない。

飄々としているように見えて、誰よりも音楽に対して、歌に、ギターに対して熱い思いを抱いている斎藤宏介。
趣味は「音楽」と言い切れるくらいに。
そしてそんな音楽が「好きだから」という気持ちで続けていくことの凄さ。こっちも飽きる気が全くしていない。

彼がナチュラルに持っている「魔性の魅力」に気付いてしまったら、もう元には戻れない。これからも目が離せない。そんな斎藤くんのことを、この先もずっと応援したい。



これでもか、ってくらいベタ褒めな文章になってしまったな。まあ良しとしよう。それくらい最高な人なんだ。そして37歳のお誕生日、おめでとうございます。末永く爆発し…ないでただ楽しく音楽やっている姿をずっと見せて下さい。
誕生日は感謝の日。いつもありがとう。


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