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EMC+太田光子さんによる初期バロック

昨日のコンサートは、素晴らしかったです❣️
時に涙しましたし、行ってよかったと心から思いました。
注目は我が師の方々であるリコーダーと撥弦楽器でしたが、17世紀バロックのプロジェクトをやっていることもあって、歌も色々学びました。
色んな方々にも久しぶりでリアルにお会いできたのも良かったです。

曲は、佐野先生と満美子先生が主催されているEMC関係でも演奏したことがちょくちょくあって、その時に習ったことなどを思い出していました。

それに入る前に、光子先生のリコーダーは全般的にオブリガートを付けていて、それが技巧的でありながらなめらかに溶け込んでいて、終演後に知り合いと
「楽譜ほしいね」
と話していました。
数々のリトルネッロも素敵でした🌟
リコーダーは、ガナッシのSATを使い分け。
1つの曲で3つとも使ったり。

鍵盤は、イタリアン・チェンバロと、ローランドの電子チェンバロのオルガンを曲に合わせて使い分けていました。

まずは自分が演奏した曲から振り返ると…。

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Se l'aura spiraは本当に自然ながら、歌詞の言葉に応じて。
リュートだけで始められるとグッと来るものがあります。

Folle è benは旋律がシンプルな分、1つ1つの単語を表現し尽くすしかないですが、なるほどと思いつつ。

Riccioの「Flautin」のためのカンツォンは全音からピースが出ているので17世紀にリコーダーが指定された珍しい曲として割とよく演奏されているし、自分でも何度も本番で演奏した曲。
リュートとのアンサンブルが新鮮で、最後の3拍子はお二人のちょっとしたソロ回し大会で、リコーダーのディミニューション炸裂はいつも通りですがリュート独奏があったりしてより楽しいものに。

Cacciniのアマリッリは通奏低音が意外なくらい自由だった気がします。

Nauwachの20数年後の修飾付きアマリッリは、通奏低音を合わせるのが難しかった記憶があるので、なるほどなぁと思いながら。

Cacciniのアマリッリから12〜3年後のDalla porta d'orienteは2拍子で書いてあるけど3拍子の曲で、演奏した時は何だかよくわからなかったのですが(発表会でもやったのですが)、こうやって演奏するのかと納得。

Fontanaの第3番はわかりやすいので演奏したことはありますが、案外難しくて1度で終わってしまいましたが、光子先生はお得意の曲の1つで何度か聞いていますが、そうやって演奏するのか、でもできないなぁと演奏をひたすら楽しみました。
今日はG管アルトを使って、4度下げで。
ソプラノ・リコーダーを使うと高すぎるのでこうすると良いなと思いました。
キアヴェッテで書かれた曲を下げる感覚でしょうか。
この時はリュートではなくてルネサンス・タイプのガンバでした(次のL. Rossiのエウリディーチェの歌曲も)。

最後のSancesの長いStabat Materはラメントバスの繰り返しの上で、ひたすらキリストの十字架刑を嘆く聖母マリアの悲しみを語るものですが、厳しい内容だったことを思い出していました。

ここまでが演奏をしたことがある曲です。

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Strozziの2曲はあふれる情念でしたが、その中でも品を失わないという感じでした。
Strozziもまだ1曲しかやっていないので、こうした曲もやってみたいです。

リュート曲は14コースのリュート・アッティオルバートを使った2曲でKapspergerのトッカータ第1番は曲集第1巻の冒頭の曲だったと思いますが、やはり気合を入れて作った曲らしくよくできていて帰宅して弾いてみましたが、佐野先生はいつもと変わりない様子で淡々と演奏されていて、どうしたらそうやって演奏できるのかなと思ってみていました。

ガリレオの弟Michelangnoloのリュート曲は全く初めてでしたが、お父さんのVincenzoもリュート奏者で、また違った感じだなぁとは思いました。
楽譜を探さねば。

佐野先生は、歌曲では14コースのアーチリュートを基本に、軽快な前半の2曲でバロック・ギターを(アンコールの1曲も)、そしてヴィオラ・ダ・ガンバを後半の2曲で使っていました。

イタリアンチェンバロでの2曲、Michelangelo Rossiは別の半音階の曲を自分のアンサンブルのチェンバロさんが弾いたことがありますが、その実験的な曲とは違ったオーソドックスな変奏。

Picchiは以前アンサンブルで演奏したことがあってすっかりそういう曲だと思っていたので、「オルガニスト」とありますがチェンバロ曲もあるのかという発見でした。

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アンコールで、当初予定されていたD'Indiaが演奏されました。
D'Indiaも比較的よく歌われるPiangonoの他にもやってみたいと思っているので、いいなぁと思って聞いていました。

もう一つは「最後に日本語の曲でほっこり」みたいな感じで、武満の曲を、これは満美子先生はよく歌われるみたいです。

素敵な音に包まれた2時間強でした。

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