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配信してるとき、自分のマイクの音を聴いてる?って話

まず結論から言うと、配信中にイヤホン ヘッドホンを通して
自分のマイクの声を聞きながらやらないと
喉を潰す可能性がかなり高まります

ではどういう事なのでしょうか。

※この記事は、主に「発声するにあたり」という観点で書いています。
配信に乗っている自分の声をリアルタイムに確認する事とは
意味合いが違います。それではどうぞ。


モニターって何よ

自分にとって必要な音を聞く(確認する)事
モニターする』と言います。
これは視覚でもそうです。画面を見ながらじゃないと
ゲームは出来ませんよね。なので画面をモニターと呼びます。
映像やイラストを制作する時も、正しい色がモニターできないと困ってしまいます。

聴覚において、何をモニターするべきかは個人差がありますし好みもあります。
特に『自分の声は気持ち悪くて聞きたくない』という人も多いんじゃないでしょうか。
しかし、
配信している環境では基本的にみなさんイヤホンやヘッドホンをしていると思います。
その状態で、声をモニターせずに声を出すというのは
耳栓をした状態で声を出している』状態です。
ですので普段喋っている感覚より音が遠く感じるので
必然的に声がデカくなります。声を普段より張らないと、普段通り聞こえないので体が勝手にそうします。
長時間にわたり声を張ると、当然喉はダメージを受けますし、体力も消耗が激しいです。配信終わったあとにヘロヘロになりやすい。また声質も「やかましい系の喋り」になりがちです。滑舌にも若干影響します。というか滑舌が悪い事に気づきにくい。

もう少しデメリットに触れると、特に歌を歌う人は致命的になります。
耳を使わず、体と骨の響きだけで声を聴くのでは正しい音程が取りづらくなります。
また、歌声の強弱がつけにくい、語尾の余韻のニュアンスが出しにくい、
サ行タ行濁音などの発音が強めになりがちなので痛く汚くなりがち。
(余談ですが、ライブで歌が上手い人は自分がどんなバランスでモニターすれば歌いやすいか理解しているし、それを音響さんに指示するのも上手いです)


ほなモニターするかぁ

モニターする方法はお使いの機器によって異なりますが、PCやUSBマイクの設定で簡単に変更できるので
聞いてない(聞こえてないよ)という人は試してみると良いでしょう。
※お使いのPC構成や、機材によってはできない事もありますが、
 USBマイクや、オーディオインターフェースを使っているなら可能です。

あと一応確認ですが、モニターのバランスを取る時に自分の声をマイクのゲインで調整してはいけません。全てのバランスが崩れます。
マイクの音を聴く用の音量調整つまみやメーターがあるはずなので、それをいじりましょう。
※OBSのオーディオの詳細プロパティにある「音声モニタリング」項目では
実際に喋った声とタイミングがずれたり、配信に声が2重に入ったりします。それではなく、PCのサウンド設定項目や、マイク・オーディオインターフェイスの設定項目を参照してください。

バランスを取る際には、ゲーム音や歌用のオケを普段通り流しながら
本番同様のテンション』で声を出して確認します。
ここで脱力して「アァ…アァ…」とかでチェックしても
本番でドンとバランスが変わるので意味がありません。かなり重要です。
普段から穏やかなトーンで話す人も、なるべく本番の自分を再現したほうが良いです。案外、素の喋りより声が大きい事が多いので。

どんなバランスが良いよ、というテンプレはありませんが、
「体と骨を伝わって聞こえる生声 + 補正的にマイクを通した声 で混ぜて聴く」イメージで調整すると良いです。
あくまで自分が喋りやすく、他の音も聴きやすいバランスがあなたにとっての正解です。

でもマイクで聞いた自分の声って気持ち悪くて…」という人もいるでしょう。
どうしても聞きたくないという人には無理強いはしませんが、上記のデメリットと照らし合わせて
選択してもらえれば良いかなと思います。
結論は「自分にとって最良のパフォーマンスが出せる事」が最重要ですので。
自分が気持ちよく・問題なく配信ができているのなら大丈夫です。

一応、代替案としては『開放型ヘッドホン』『カナル式ではない普通のイヤホン』『骨伝導ヘッドホン』
といった、耳を塞がないタイプのイヤホン ヘッドホンを使用するという手もあります。

開放型ヘッドホンの注意点になりますが
イヤーカップが密閉されておらず、周囲の音も聴こえるが、音漏れもしまくります。
その音漏れをコンデンサーマイクが拾ってしまうとハウリング(音がループしてヒィィーーーンと鳴る現象 アニメの全校朝会のマイクのイメージ)が起きる事もあります。
「コンデンサーマイクで」「マイクのゲインをかなり上げていて」「ヘッドホンも大きめに聞いているので大きめに音漏れしている」
という条件が重なるとハウリングしやすいので
マイクの設定を変えなければいけないパターンもあります。ご注意あれ。

マイクにコンプレッサーやリバーブをかけ、その音をモニターすると声を出しやすかったり歌いやすかったりもします。
またリスナーにどんな声で届いているのかというチェックにもなります。
高音が強めのマイクを使っていたら実は高音が耳に痛い状態になっていることもあります。
自分の声を客観的にチェックするという意味でも、モニターする事はとても大切です。

モニターしてないよ、という方はぜひ一度お試しあれ。


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