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上田毅八郎追悼展

今日は静岡ホビースクェアで開催されていた上田毅八郎追悼展に行ってきました。

上田毅八郎氏は船舶海洋画家としてプラモデルのボックスアートを中心に活躍された方です。太平洋戦争中に輸送船の船員として世界中の海を航海して6度の撃沈を体験されながらも生還され戦後は自分の経験を生かし海や空の色、波そして爆弾の水柱など体験された方しか分からないリアルな絵を描かれました。

今回この追悼展にはどうしても行かなければいけない自分なりの理由がありました。

上田先生は映画「男達の大和」が公開されちょっとした大和ブームだった頃、浜松にあるギャラリーで個展を開催されていて見学に行ってきました。そこでギャラリーの方に「私もこういう絵を描いています。」と見本を見せながら話していると「今度先生がいらっしゃるから絵を見ていただいたら?」と誘っていただき後日エアブラシで描いた車のイラストをギャラリーに送りました。

しばらくしてからギャラリーの方から上田先生が「これを描いた方と会ってみたいな」と話していらっしゃいましたよ。と連絡いただきそのギャラリーでお会いしてお話しを伺う機会を作っていただきました。

戦争当時アメリカ軍との圧倒的な物量の違いを見せつけられたという話から「絵の上達も物量が大切。とにかくたくさん描きなさい」とアドバイスいただき「家にはたくさん絵があるから今度家に見にいらっしゃい」と誘っていただきました。
後日自分のイラストのポストカードを上田先生に送ったところ、自宅の地図が描かれた手紙と作品の複写写真をたくさん送っていただきました。

当時から会社勤務とイラストの仕事との二足わらじでそのうち会社を辞めてイラストの仕事に専念できるようになってからご自宅に伺おうか?と消極的な事を思っている内に月日は流れとうとう果たせませんでした。

今となっては「なんであの時すぐに伺います!」と返事しなかったのか大変後悔しています。そして2度と後悔しないためにこの追悼展には絶対に行かなくては!と思いました。

会場には上田氏の娘さんが来場していらっしゃり、持参した手紙を見ていただきお話も伺う事ができました。「大変遅くなってしまいましたが絵を見せていただくためにお邪魔しました」こんな気持ちで訪れた追悼展となりました。

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