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アジ・ダハーカの箱 第1話:レディオ・レディオ

俺はラジオの電源に手を伸ばす。電気が復旧したようだ。人類を襲った未曾有の脅威……"ドラゴン"が現れ、人間を虐殺し、文明は崩壊した。

事の発端は蚊属性のモスキートドラゴンだった。人間の体液を吸い尽くすあのおぞましい姿が記憶に焼き付いている。他には、酸属性のアシッドドラゴンが人々を溶かす光景を見たり、ババアみたいな顔の花属性のフラワードラゴンだとか。

まあその話は良い。終わったことだ。そうだ、終わった。現在の人類にとって、最悪、最小の竜、病属性のドラゴンヴァイラス。それに対抗するワクチンをたった今打った!蚊属性のモスキートドラゴンが媒介したから奴の体液で精製できたんだとよ。ゾッとするぜ。

俺はノイズ混じりのラジオに耳を傾ける。

ザリザリザリ。

ニュースキャスターの声が聴こえた。

「速報です。人類は滅亡します。空に浮かぶ漆黒の太陽、あれは終属性のターミナルドラゴンです。24時間以内に地球に衝突します」

【続く】

#逆噴射プラクティス
#小説

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