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新しいサービス業が地方の未来を明るく変える!製造業神話から目覚めよう!#101

皆様、こんにちは。
佐伯です。

先日、実家に寄る機会がありました。
国道から行くと信号が多く、時間が掛かるので山側の主に地元の人と働く人のための少し小さな道路を使って実家に行きました。

山の近くの道路ということもあり、田んぼと山に沿って走る高速道路ぐらいしかありません。
しばらくすると、開けた土地がドーンとありました。
実家に到着後に父に聞いたところ、昔、工業団地を作ったようですが不人気でほとんど空き地状態で今日に至るそうです。
なんと20年以上も前の話とのことで、私もそんな事があるとは全く知りませんでした。

しかしながら、私が前職で市役所職員として勤務していた時も市はせっせと工業団地の開発に勤しんでいました。
今、その結果がどうなったかはわかりませんが恐らく先日、私が見た空き地状態なんだろうと思います。

今回は、昭和から続く製造業神話から目覚め、成熟国家の一員としてサービス業に邁進すべきとの主張に基づいてお話ししたいと思います。


①製造業依存の限界

昭和から始まり多くの地方都市では、工業団地が次々と作られてきました。
しかし、これらの工業団地は平成に入ると徐々に時代遅れとなり新しい令和時代においては機能しておりません

また、行政が期待している地元の中小企業への利益も限られています。
なぜならサプライチェーンが世界中に張り巡らされ、外国で大量に部品を製造し輸入した方が遥かに安上がりだからです。
そのため、工場が新設されたとしても組み立てのための工員しか必要としていないのが現実です。

また大規模な工場が建設されることは、しばしば一時的な経済的利益に過ぎず、仮にトヨタやホンダの様な一流企業の工場が地元にやってきても、ただ彼らに依存するだけで根本的な地域経済の立て直しにはなりません。
今、地方に必要なことは独立独歩で稼ぐ力を養う事なのです。

有名な都市では製鉄と造船で栄えた九州の北九州市です。
明治時代に官営八幡製鉄所が設置されたことから九州屈指の工業力を持つ力強い街であり100万人都市として華やかに隆盛を誇っていました。
しかし、時代が進み鉄の時代からデジタルの時代へ変遷したことから北九州市は急激に人口を失い続けました。

北九州市:令和2年国勢調査結果の概要より抜粋

上記の図表を見ていただくと、昭和と共に鉄の時代が終わったことがわかります。
それでは北九州市にいた人々は何処に行ったのでしょうか?
それは福岡市に多くの方が職を求めていったのです。
今回のとても重要なポイントはなぜ福岡市が現代でも強い地方都市でいられるのかという点です。

②苦しかった昭和時代、飛躍する福岡市

福岡市を語る上で昭和時代の苦しみは避けては通れません。
福岡市は九州の北端に位置し、海に面した港町としての歴史があります。
このような地理的特徴は、商業と物流には有利ですが、重工業のような大規模な工業化には必ずしも適していませんでした。

加えて昭和時代の日本では、政府の工業化政策が特定地域、特に関東や関西地域に重点を置いていました。
その結果、福岡を含む九州地方は、工業化の主要な対象地域から外れることが多く、該当しても北九州市という鉄の巨人がいたため太刀打ちできなかったのです。

そのため、福岡市は早くから工業化に見切りをつけました。
加えて強みである、交易と商業の中心地であることを活かしサービス業の発展に力を入れました。

今でも中洲の屋台街は観光客で賑わっています。
こいった商業が発展した経緯はいち早く不得意な事に見切りを付け、得意な分野に投資し続けた結果とも言えます。

③地方特有の資源は必ずある

地方には、独特の文化的、自然的資源があります。
これらの資源を活用したサービス業の例として、地域固有の観光業、地元食材を使った食品サービス、伝統工芸品の販売などがあります。

しかし、サービス業の強化には、デジタル技術の活用が不可欠です。
オンラインマーケティング、ソーシャルメディアの活用、地域コミュニティとの連携強化が重要です。
なぜなら、鉄の鎖で繋がっていた世界が今やデジタルの鎖で互いを結びつけているからです。

そのため、良いもの、良いサービスを開発しただけではダメで如何に世界に対し自分たち、自分たちの情報を接続して拡散することがとても重要になっているからです。

伝統や文化で新たな業を起こすには、デジタルの技術が不可欠なのです。

④地方には伸び代はまだある!

地方経済の持続可能な発展のためには、製造業からサービス業への転換が不可欠です。
地方特有の資源を活かし、地域経済を活性化させるための具体的な戦略を提案しました。
古き良きものの価値を知り、新しい技術で世界と繋がることがこれからの地方におけるサービス業の在り方だと私は考えます。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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