見出し画像

私たちは食べたもので出来ているvol.19#183

皆様、こんばんは。
佐伯です。

毎週土曜日は食について様々な角度から検証していく連載を始めたいと思います。

私は仕事柄、様々な食品に関わることがあります。
一つの製品に生産者様やメーカー様のこだわりや信念など、様々な思いが込められております。
これが製品の美味しさや健康への配慮、地球への配慮など様々な面でも思いが反映されています。

有機栽培については少しずつですが皆様の目に触れることが多くなったかと思います。
今回は更に踏み込んだ農法「森林農法(アグロフォレストリー)」について情報を共有できればと思い記します。


①自然の模倣し持続可能な未来を創造する

森林農法、これは一般的な農法と一線を画します。
自然の森林が持つ生態系のバランスと多様性を模倣し農業に取り入れることによって、持続可能な農業生産システムを築こうとする試みです。
森林農法を分解し、森林農法の手法、その歴史的背景、およびこの分野をリードする専門家に焦点を当てお話しできればと思います。

②森林農法の手法

森林農法は自然の森林を真似た多層構造を農地に取り入れます。
この方法では、異なる高さで成長する植物を組み合わせることで、土地を最大限に活用し、生態系を豊かにします。

例えば、高木層にはフルーツツリー、低木層には野菜やハーブが配置され、地表近くには地被植物や根菜類が植えられます。

この多様な植生は、害虫のリスクを減少させ、土壌の健康を長期にわたって保持します。

また畜産を加える事で擬似的な自然環境を構成します。
例えばヤギなどを放牧することで雑草を食べてもらい、その排泄物は天然の肥料になります。

最も環境に負荷が掛からず、人間の健康にとっても良いアプローチが実は自然の模倣だという点がこの農法の面白い点です。

③森林農法の歴史

森林農法の概念は古くから存在しており、熱帯地域の先住民族が実践していた方法にその起源を見ることができます。
しかし、現代の森林農法の形は、1970年代に再び注目されるようになりました。

特に、持続可能な農業への国際的な関心が高まる中で、森林農法は地球温暖化の緩和や生物多様性の保護といったグローバルな課題に対する有効な対策として評価されています。

森林農法を推進する専門家、学者や先進的な農業従事者は世界各国にいます。
これらの専門家は、実践を通じて得た知識を広め、具体的なテクニックや理論の啓発に努めています。
彼らの書籍や講演は、森林農法の理論を深め、広く普及させるための重要な資源となり、世界各国のエコシステムに関心の高い農業従事者から熱い支持を得ています。

④まとめ

森林農法は、地球環境への影響を最小限に抑えつつ、食糧生産を持続可能な方法で行うための有望なアプローチです。
この方法は、環境だけでなく経済的にも利益をもたらし、農家にとってのリスクを減少させる可能性があります。

科学が発展した現代において最も安全性が高く、持続可能な農法の一つが自然の模倣というのは、繰り返しになりますが本当に興味深いです。

自然の力というのは人間が考える以上に、繊細で力強いのかもしれません。

それでは皆様、ご機嫌よう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?