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僕の読書叙情日記

僕は、読書が好きだ。とある本を読んでいたとき、文章だけでその風景を強烈に想像できたことに衝撃を受けてから、すっかり読書家である。

読書をしていて不思議に思うことは、その時に全く読む気になれない、或いは、少し読んでそのままにしてしまった本も、時間を空けて読み直してみると、驚くほど面白かったり、今の自分に必要なことが書いてあったりと中々不思議なものである。

「今、君が読んでいる本。5年後、10年後で読み直してみると、きっと見方が変わると思うよ。」

この言葉は、僕に読書のきっかけをくれ、面白さを教えてくれた古書店店主の言葉。おそらく、年齢を重ねるにつれ、経験も増え、考え方もさまざまに変化していくなかで、改めて読み直すと・・という意味なのだろう。いずれ時が来たら、その時に読んでいた本を読み直してみようと思う。

話を戻そう。読む本もその時のタイミングなのだと思う。例えば、写真の又吉直樹氏の東京百景なんかは、愛知にいた学生時代は何の面白みも感じなく、少し読んで、積み重なった本の山々に埋もれてしまった。東京で暮らしはじめてから、突拍子もなくそれを読み直してみた。するとどうだろう、本は彼自身の東京暮らしでの出来事を面白おかしくまとめた一冊、そして僕も東京で暮らしている。地名も一致するから、文章が頭にスラスラと入ってきて実は面白くてたまらない一冊だったのだ。

だから僕は気づいた、今読めない、読む気にならない本もタイミングというものがあり、自分の経験、思考のなかでどこかで必要になる瞬間が必ずあるということ。

でも、そういう本を増やしすぎると部屋のスペースが無くなりそうなのは気づかなかったことにしよう・・・・・

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