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イヌ派の性格,ネコ派の性格

物心ついた時,実家にはイヌ,ネコ,小鳥,金魚といろいろな動物が飼われていました。当時の写真を見ると,動物に囲まれて育っていたことがわかります。

物心ついた後は,イヌとネコを同時に飼うことはあまりなかったのですが,実家にはイヌがいる時期とネコがいる時期が交互にやってきていました。庭に大きな鳥小屋もあって,たくさんのインコがいました。いま実家にいるのは,たくさんの金魚たちです。基本的に私の父は動物を飼うのが好きなのでしょう。

イヌとネコはどちらも長い時間を我々人類と過ごしているのですが,それぞれのイメージはずいぶん違うものになっています。

だいたい,犬は人なつっこく活動的で責任感があるイメージ,ネコは自由勝手で気ままで言うことを聞かないイメージですよね。

イヌ好きな性格とネコ好きな性格

愛犬家のことを英語で“dog person”といい,ネコ好きな人のことを“cat person”と言うのだそうです。「愛犬家」だと「イヌが好きな人」という言い方ですが,“dog person”と言うと「その人とイヌが一体化したイメージ」のような言い方で面白いですね。

その「一体化」が本当に起きるのかということで,イヌが好きな人とネコが好きな人の性格は違うのかを検討した論文があります。

調査に参加したのは,10歳から95歳までの4565人です。これは,インターネット調査プロジェクトに参加した人々でした。

ビッグ・ファイブ・パーソナリティの質問紙への回答と,単純に「イヌ好き」「ネコ好き」「どちらも好き」「どちらも嫌い」で回答した内容を関連づけて分析しています。

論文にはグラフが示されていますので,ぜひ見てもらえればと思います。太い実践がネコ好き,太い破線がイヌ好きの平均値です。横軸は,ビッグ・ファイブ・パーソナリティになっています。
・Extraversion:外向性
・Agreeableness:協調性・調和性
・Conscientiousness:勤勉性・誠実性
・Neuroticism:神経症傾向・情緒不安定性
・Openness:開放性

こちらのマガジンもどうぞ。

まとめると,イヌ好きはネコ好きよりも,外向性,協調性,勤勉性が高く,神経症傾向と開放性が低いという結果でした。

イヌ好きな人はイヌがもっているイメージに近く,ネコ好きな人はネコが持っているイメージに近い,「自分の性格に似たイメージの動物を好む」という結果になっています。

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