演劇の制作業務を効率的に行うための便利ツールまとめ

演劇の制作、大変ですよね。死にそうですよね。

まあ死にそうではなくても、制作業務を効率的に行うことができたら、めちゃめちゃ嬉しくないですか? 僕は嬉しいです。

そこで今回は、僕が制作を効率的に行うための便利ツールたちを紹介しようと思います。

Slack

劇団が大きくなればなるほど、LINEでの連絡は非効率的になります。なるべく早めに専用のチャットツールを導入しましょう。

なぜLINEが非効率なのか? LINEは、多くの人の場合、個人の連絡先を全て集約するような形をとっているかと思います。その中に劇団の制作業務の話が紛れ込むと、私的なメッセージと劇団内のメッセージが混ざってしまいます。さらに、その中で劇団内の連絡用に数人のグループがたくさんできると、もう訳がわからないですよね。訳がわからなくなってくると、LINEのメッセージを無視しがちです。

しかし、別のチャットツールにわけていれば、そこでは劇団の話しかしなくてよくなるので、心理的に楽になります。

Slackは一つのチャットルーム(ワークスペースと呼びます)の中で様々なチャンネルを設置することができ、しかもそれぞれのチャンネルで公開範囲を限定することが可能です。僕が所属している劇団では、公演や目的別に、結構たくさんのチャンネルを作っています。一つのチャンネルで話していると「あれってどうなったっけ…?」となってしまいがちですが、チャンネルが別れているおかげで、それまでの話を追いやすくなります。

また、他のアプリと連携してさまざまな便利機能を使うことができます。たとえば、Googleカレンダーに登録した予定をSlack上に投稿してくれたり、新着メールをSlack上に登録してくれたり。

福岡にいながら熊本の制作業務を行なっているので、遠距離でも密に連絡をとることのできるSlackは、最重要ツールとなっています。

Scrapbox

人類はメモしないことはすべて忘れていきます。議事録、取ってますか? その議事録、いつでも振り返られるようにしていますか?

そういえばできていないな〜、という方におすすめなのがScrapboxです。

Scrapboxは、メモするような気軽さで簡単にチーム内Wikiを構築することができます。法人でない場合は、使用料は無料。

Wikipediaのように単語をリンクすることができ、フォルダでまとめなくても、ページを増やせば増やすほど、各ページ間の繋がりが強固になり、情報を探索しやすくなります。

また、Scrapboxは同時に編集することが可能です。議事録を複数人でまとめることができるので、抜け漏れがなくて安心。また、Slack上で議論していると話が流れてしまう場合があるので、それをメモとしてScrapbox上に記述していくのもありです。

ページ間の繋がりが強固なので、ある情報をほしいと思っている人が、なんとなくページを検索してなんとなく読んでいくだけで、ある程度網羅的な情報が得られます。

Google Drive

メールやLINE上で資料をやり取りすることも多いと思いますが、どこにいったかわからなくなった経験、ありませんか? また、「第三回公演日程表(仮)_修正版2_さらに修正_仮完成.docx」みたいな地獄みたいなファイル名になることがありませんか?

ドキュメント類は、Google DriveのGoogle docsという機能を使えば、変更を行なった瞬間に、クラウド上でそれが反映されます。他の人が見ても、そこは反映されているのです。また、すべての変更が記録されているので、「あのときの状態に戻したい!」と思ったときも、簡単に作業を行うことができます。

ファイル類も、チラシ印刷用のデータや劇団のロゴなどは、誰もが探しやすいようにGoogle Driveに置いておくのがおすすめです?「あのデータ、誰が持ってますか?」「〇〇さんが持ってるはず!」「え、持ってないよ?」「あ、じゃあ××さんかも?」「あ、もらったけど、どこにあるかわからないなー。探しとくよ」「でも明日必要なんです!」みたいな悲劇を未然に防ぐことができます。また、そもそも他人に聞く必要がないので、時間も節約できます。

Trello

制作のみんなはやることがいっぱい! チケットの情報をまとめて、Twitterに宣伝を投稿して、ああWebサイトも更新しないといけない、そういえば、打ち上げの予約もしなくちゃ……。

一人でやるとパンクするし、かと言って作業を分担しようとすると管理するコストがかかります。その管理コストを減らせるのが「Trello」というツールです。

Trelloはタスク管理ツールであり、プロジェクト管理ツールです。特にこれといった使い方がないので、「Trello 使い方」などで検索して基本的な使い方を眺めて、自分たちに合った方法にカスタマイズしていくのが良いと思います。

5人くらいまでであれば、すべてを一つのボードで管理するのが楽だと思います。劇団としてのタスクを「Ice box = やるかやらないか決めていないこと」「Issue = やると決めていること」「In Progress = 進行中のもの」「Review = 確認待ちのもの」「Done = 完了したもの」5つのリストにわけ、進行度合いによってカードを移動させていくのが良いと思います。

人数が増えてきたり、管理する作業の種類が複雑になってきたら、ボードを分けて運用するのも手でしょう。個人的には、複数のTrelloを行ったり来たりするのが嫌なので、リストを担当者名にして、そこにタスクを割り振っています。

Googleカレンダー

稽古しますよね? 本番やりますよね? 「あれっていつでしたっけ……?」って聞かれることありますよね。一回聞いたら覚えてくれって思いますよね。

でも、人間は一回聞いたくらいじゃ覚えないものです。メモし忘れる人はずっと忘れます。人類に期待しては駄目です。できるだけ仕組化するのです。

「あれっていつでしたっけ……?」と聞かれたら、「Googleカレンダーを見といてください」と言うだけ。もちろん入力する手間はちょっとだけ増えますが、それは、あなたが忘れてしまったときのための備忘録としても活躍するので、ちょっと大変でもやっておくのがおすすめです。

Googleフォト

広報用に写真をたくさん撮ると思うのですが、写真の保存はどうしてますか? 撮った人がそれぞれ持っていると、「あの写真はどこ!」となったときに、関係者にいちいち聞いて回る必要があります。大変です。また、何気ない稽古風景など、できるだけ残しておきたいですよね。

そこで大活躍するのがGoogleフォト。なんと、写真も動画も、枚数無制限かつ無料でクラウド上に保存してくれるのです!

写真も動画もちょっと画質は落として保存されるのですが、SNSで使うのであれば十分。一眼レフで撮影した写真も、A4チラシに使うくらいなら耐えられるのではないでしょうか。

また、劇団の人数が増えてくると、全員が稽古に揃うということがなかなかないと思います。そんなとき、稽古での変更点を動画に撮ってGoogleフォトに上げておくと、来てなかった人がいつでも見返すことができて便利です。

調整さん

稽古日程や打ち上げの日程、決めるの大変ですよね。人数が増えてくると、個別に来た日程を集計して、一番人が来れそうなところに設定する……。連絡がバラバラに来るのは本当に面倒臭い。

それを解決してくれるのが「調整さん」。幹事が日程の候補を指定したら、あとはリンクをグループメッセージに送るだけ。そこに各自で名前と出席の可否を入力していきます。すると、自動的にどの日に誰が何人来るのかを自動的に表示してくれるので、幹事はそれを見るだけ……! 稽古日程の調整などがめっちゃ楽になります。

Peatix

個人的に、演劇チケットの「取り置き」は悪しき習慣だと思っています。だって、事前にお金を払っていないのに前売り料金で入れるんですよ? とりあえず取り置きしてもらっていて、当日ちょっと面倒臭くなったら行かない……、なんてことが可能なのです。当然、そういう人がたくさんいれば公演は成り立たなくなります。観る側としてはそっちの方が良いのですが、公演を撃つ側からするとたまったものじゃありません。

でも、事前に決済してもらうのが面倒だったりするんですよね。小さい公演でプレイガイドとかを使うわけにもいかないし……。

そんな悩みを解決するのがPeatix。割とセミナーとか勉強会の決済・イベント管理に使われることが多いのですが、演劇でも十分に使えます。

入場する際は、アプリを立ち上げてい電子チケットを見せてもらいます。これをQRコードで読み込むか、「チェックイン」ボタンをタップすれば処理完了。当日チケットを忘れた人のために、リストの中からチェックインする機能もあります。

イベント管理・決済システムについては基本無料のものが他にもたくさんあるので、色々使いながら自分の団体に合ったものを使うのがおすすめです。

まとめ

以上、いつも制作業務で使っているツールを簡単にまとめさせていただきました。

導入すると最初は慣れるのがちょっと大変なのですが、次第に作業を効率的に行うことができるようになります。熊本・福岡の劇団で導入を検討の際は、ぜひお声がけくださいませ。できるだけ導入のお手伝いをさせていただきます!

その他、制作としては主にWebサイト・ブログ・SNSを用いた広報、稽古写真・舞台写真もしくは動画の撮影を行なっております。こちらもよろしければお呼びください。

写真の作例は以下から↓

制作の便利ツール、他にもあればぜひ教えてください。どうぞよろしくお願いいたします!


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