スクリーンショット_2018-10-03_23

「ニートから2年で社長になれた理由」  その2. キーワードは"ワクワクドリブン"

どうも、TETOTETO Inc.代表取締役のゴウキです!
2回目の今回は、会社「TETOTETO Inc.」を立ち上げた理由について書いていきます。

ワクワクを仕事にする。

前回で書いたように、おもてなし夫婦ユニットとして活動しはじめた僕ら夫婦は、「食卓で人と人が繋がる場」を作りました。

最初はただの趣味として開催していたホームパーティーでしたが、活動を続けるうちに、「てとてと食堂」と呼ばれるようになり、色々な方に遊びに来ていただけるようになります。

そして、いつの頃からか食事の席でいろんな相談を受けるようになります。基本的には、困りごとや悩みといった内容のモヤモヤしたものなんですが、そのモヤモヤは僕のワクワクを刺激するものばかりでした。

そこで、僕は「てとてと食堂で生まれたご縁を活かす」という大義名分のもと、その実、自分がやりたいだけの活動を始めます。
それは、モヤモヤを自分の得意(プロデュースやコンセプトメイク、ブランディング)で解決して、モヤモヤしてた人たちと一緒にワクワクしながら仕事をするというもの。

いつの間にか「食卓で人と人が繋がる場」は「ワクワクで繋がる経済的な場」になっていました。その後紆余曲折あって、ブランディングをクリエイティブでお手伝いする会社、TETOTETO Inc.を立ち上げることになったわけです。
ここから、さらにクリエイティビティが加速していきました。

「お金」はワクワクを邪魔する…ことがある。

なぜブランディング事業なのか? 
それは僕が以前勤めていた会社で、リブランディングの仕事をしていた経験を活かしたかったというのもありますが、そこで出会った2つの問題を解決したかったからなんです。

1つめは、事業主(作り手)自体にお金がなくて、機会もないという問題。魅力のある商品があるのに、表現の仕方がわからない。表現法を知っている人とも繋がりがない。加えてお金がない。なので、ワクワクなんてするわけない。

2つめは、クリエイターの価値が低く見積もられて、使われている問題。
クリエイターを作業者として扱う発注者(事業種)。受発注という関係によって生まれる発注者の発言の強さと、受注者の立場の悪さといったパワーバランス。いわゆるクラウドソーシングの落とし穴。こんな関係下では、最高の物は生み出せない。なによりワクワクしない。

1つめの問題は、自治体にいる事業主の人たちを相手にリブランディングをしていた時にわかったことです。
事業主の人たちの仕事を見せてもらったり、ものづくりに対する思いを聞いたり、現状の問題を聞いたりすると、彼らが持っているもの、持っていないものがわかりました。

まず、持っているものは技術の高さや、商品の質の高さといった「隠れた魅力」。そして「熱意」や「ストーリー(歴史)」です。しかも、「不(怒り)」を抱えている。
一方で、持っていないのが「お金」と「機会」でした。
「不」を解決してくれる人に出会えていないし、いわゆるデザインという価値を疑いまくっているし、卑下している。

2つめは、ブランディングをしていく中で、ロゴデザインやパッケージデザインをクリエイターさんに頼む時に生まれる問題です。
現場にいると、クリエイターさんは相当なストレスを抱えていることがわかります。

それこそ、事業主がクライアントとして大きなお金を出すと、クライアント側は素人ながら注文をつけることになり、クリエイターがブランドのために真剣に考えたデザインも、クライアントの鶴の一声で変えられてしまうこととかよくあります。
結果的に、不本意なデザインで仕上げなければならなくなり、クオリティーが下がってしまうこともあります。なにより、主体性を持って関われなくなります。「そんなに文句言うなら、こんなんでいいやー」みたいな。

「お金」の問題を解決して、「機会」を生み出す。

それら2つの問題を一気に解決する方法ないかなー?って考えてたら、ふと思いついたわけです。「お金もらわなきゃいいんじゃないか?」と。

実際、金銭が受発注者間に発生しないと、どうなるかというと…、めちゃめちゃいいものが出来上がるんです。僕は自治体主導のブランディングの仕事をとおしてそのことに気がつきました。

なぜいいものが出来上がったのかというと、まず発注者(事業種)が疑心を抱いている不確かなリブランディングに、多くの「お金」を用意することなく「機会」を生み出せたから。

リブランディングをとおして、自社の魅力を再発見することや、ロゴやパッケージなどの表現を変えることができる。
そうすると、お客さんとのコミュニケーションが変わる。売り上げも変わるし、地元からの評価も変わる。儲かるから、会社内の空気もよくなる。
外に向けて発信していく方向に変わると、事業主さんたちが超楽しそうになっていくんです。そして、そこに事業主側の大きなワクワクが生まれます。それこそ、関わってない人にもワクワクが伝染してくるくらい。

このとき、事業主はお金をクリエイターに払っていないので、そこに上下関係はありません。対等な関係でクリエイティブを進めていける。
そうすると、クリエイターの意見と食い違う時に、主体的にお互いが意見を主張できるようになる。(このとき、事業主側にクリエイターの提案を尊重しながら意見してくれるように働きかけるのも僕の仕事。)
結果として、クリエイティブのクオリティーが上がることに繋がるし、なにより仲間が増えるんです。

そして、そういう関係を作ったり、巻き込まれたり、そこから生まれるモノに関われたり…、そういうことが嬉しいし、好きなことだと気付いたんです。

ブランディングで、「作り手」にワクワクを!

僕は、生産者やメーカー、伝統工芸や器の職人などのいわゆる「作り手」と呼ばれる方をメインにリブランディングを行なっています。前職で作り手の方達と仕事をする中で、彼らの生き方に憧れを持っている自分に気がつきました。

まず、彼らはサラリーで生きていないんですよ。自分で稼いで食っている。経営者なので、社員もいる。自分が一番知識や技術を持っているトッププレーヤーだし、リーダーとして下につく人を育てなければいけない。極め付けにそれが家業だったりして、責任ある立場に立たされている人が多い。

それをかっこいいと思うと同時に、彼らがワクワクできていないと不憫だなとも思う。でも、ちょっとだけ変えれば良くなるということも知っていた。
だから、まずは作り手を対象にしたブランディング事業から始めたんです。

お金がなくても、ワクワクできるプロジェクトをつくってみる。ワクワクしてくれる仲間を集める。そうしてワクワクを軸に働いてみると、意外と心地よくて、伝染させたいと思うようになったんです。

次回は、そんなワクワクを起点にプロジェクトを動かしていく、TETOTETO Inc.の「ワクワクドリブン」という考え方について書いていきます!


代筆:宇治田エリ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?