【毎週ショートショートnote】『 伝説の安心感』
「魔王様、ついに歴戦の勇者がここまでたどり着いたようです」
「そうか、では『蹴舌首』も倒したと言うことか?」
「そのようでございます。さすが幻の宝刀、迹の刀の使い手だけあります」
「しかし、いくら歴戦の勇者と言えども、この無敗の魔王には敵うまい。快くもてなそうじゃないか」
魔王の眼前の扉が開かれると、大袈裟なほどの白い煙が地面を這った。その中心に勇者が悠然と立っている。
「さぁ、舞台は整いました! 司会は私、庄東翔斗が勤めさせていただきます! 今回の挑戦者は、迹の刀の使い手、歴戦の勇者こと設楽建! 迎え撃つは、中華に愛された男、無敗の魔王こと珍頓漢。
設楽は先程の最終予選で見事、蹴舌首の舌を唸らせ、この決勝戦へと駒を進めました!
さて、気になる決戦のテーマの発表です……テーマは、伝説の安心感! 人によって違う安心感をどう表現するのか!? 両名の腕が試されるところです。さぁ、料理の女神はどちらに微笑むのか! 今、戦いの火蓋が切って落とされます!」(424字)
++++++++++++++++++++++++++++++++++
たらはかに(田原にか)様の企画に参加させていただきました。
*勝者を発表するときに、司会の庄東翔斗が叫ぶ『ゴォオオオオッド! ジャッジメェント!』は流行語大賞にもノミネートされましたね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?