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一年ぶりの河川敷

こんにちは。

先日、約1年ぶりに訪問を再開しました。

今回訪問したおじさんは、僕達以外に定期的に出入りする人はおらず、何か緊急なことがあった場合にはすぐに助けを求めることができない環境下にあります。
一応、連絡先と電話代を渡していて、「何かあった時は連絡してください」と伝えてあります。

コロナウイルスの影響もまだ心配な時期であること、電話がかかってきていないことを考え、しばらく訪問を控えていました。

しかし、この先安心して訪問ができる日がいつになるかもわからないため、一度、安否確認のため訪問をしてきました。

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河川敷に着くと、以前に比べて落ちているゴミが少なく、外出自粛で不法投棄をする人も来ないのかと思いました。不法投棄自体してはいけないことですが、むしろ今なら人がいないため目立たずに捨てられるのでは...と少し不思議でした。
経済が回らないため新たにものを買わず、ゴミも出ない状況になっているのでしょうか?

河川敷の林の中を歩き住居周辺に着くと、遠目におじさんの姿が見えました。(いつもおじさんと呼んでいるため、note上でもおじさんと表記します)
近くで声をかけてびっくりさせてしまったことが何度かあったので、少し離れたところから声をかけるようにしています。

「おじさーん、久しぶりです!」
「おー!久しぶりだな!」

久しぶりに見たおじさんは少し痩せていたので事情を聞くと、不法投棄物の中から生活に必要なものを手に入れることができなかったと言っていました。
新品の状態の軍手や、他には河川敷でバーベキューをして未開封のまま調味料を捨てていく人もいるそうですが、そういった人も減ってしまったそうです。

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食料も保存が効くものをいつもより多めに持って行き、トマト缶とパスタを見て
「今夜食べるのが楽しみ」
と喜んでくれました。

火を通して食べるものを想定して、なるべく腹持ちのいいものを買っています。
差し入れをする食材を選ぶ基準についても、後日書きます。




「アルコールのティッシュも持ってきたので使ってください」と言うと、

「たくさん落ちてたから大丈夫。そのティッシュでこのコップ除菌しといて」
と言われ除菌をするとお湯を沸かしてコーヒーを入れてくれました。

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「このコップ、けっこう保温してくれるからいいんだよ。最初は金属のコップは好きじゃなかったんだけどね」

その後、入れてくれた熱いコーヒーを飲みながら、アニメの話をしました。

おじさんも僕もアニメが好きでよく観ていて、お互いに感想を言いあったりしています。(アニメを観ている方法はまた後日記事にしたいと思います。)

この日は進撃の巨人、あとはエヴァの新しい映画をおじさんも僕も見ていなくて、「どうなったんだろうな」とか、「これで終わったのかな」とお互いに色々と予想をしました。

その後はおじさんから将来の生活をどうするか、少しだけ相談がありました。
おじさんが言うには、河川敷での暮らしは体力的にきつくなってきたけど、変に安定してしまっている部分があるそうです。
そのため、例えば生活保護を受けた先でどのような暮らしが待っているかなど、暮らしを変えた先が見えにくいことに不安があるようでした。

おじさんから聞いたことは、なんとなく想像がついていた部分はありました。

おじさんの住居は住みやすいように、長年かけて暑さや寒さ対策がされ、周辺には野菜も植えられています。一度住居を失ってしまうと生活や食べ物も全て失ってもう一度最初からたくさんの時間をかけて作らなければいけません。

生活保護を受けてアパートに住んでも、また路上に戻ってしまった方もいました。
仮におじさんが同じ状態になったら、今より苦しい環境での生活になってしまいます。

今後は時間をかけて、おじさんにどのような選択肢があるのか調べながら、一緒に考えていきます。

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サポートとしていただいたお金の使い道も、おじさんと改めて相談をしてきました。

コロナ禍で手で触る回数が多いおにぎりは心配なので、
「仮に別のものだったら何がいいですか?」と聞くと、

「おにぎりでもいいし、他だったらライターとか..うーん...」

すぐには思いつかないようだったので、大切に使うためにもまた相談をしてきます。
訪問時に食料はいつも渡していますが、いただいたサポートのお金でおにぎりやパンを渡すと、誰かに見てもらっている、見守ってくれている、という気持ちを感じるというおじさんもいて、サポートで食料を渡す機会は大事にしたいと考えています。

コロナ前に、一緒に近所のスーパーや河川敷の散歩に行く話をしてそのままになっていたので、時期をみて行ってきたいと思います。ひとまず、無事な姿を確認できてほっとしました。

ばぃちぃ




100円のサポートでホームレスのおじさんに1つおむすびを届けます。希望される方は、おむすびを渡す報告記事にお名前や、noteのアカウントリンクをはらせていただきます。