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2024PGAツアー チューリッヒクラシックオブニューオーリンズ


1.日程及び会場

〇日程 2024年4月25日~28日
〇会場 TPCルイジアナ(ルイジアナ州)
〇全長 7425Y(Par72)

※この大会はPGAツアー唯一のペアで戦う試合です。
 初日と3日目はペアのいいスコアを採用するベストボール(フォーボール)方式。2日目と最終日はペアで交互にショット・パットを行うツーボールフォーサムで競技を行います。 

2.結果

優勝 マキロイ/ローリー組      -25
(ロリー・マキロイはツアー25勝、シェーン・ローリーはツアー4勝)

2  トレイナー/レイミー組     -25
(1、2位はプレーオフ)

3  ハバード・ブレーム組      -24

T4 フォックス・ヒーゴ組      -23

T4 バルホン・スチーブンス組    -23

T4 グレイサーマン・エチェバリア組 -23

T4 フィッシュバーン・ブレア組   -23

3.ペア戦”初出場”でもライダーカップの経験が存分に発揮できたアイルランドペア、シェーン・ローリーとロリー・マキロイが大会初優勝

 ライダーカップの経験値を存分に発揮した大会でした。
 強風が吹くコースコンディションで行われた最終日、お互いのコンビネーションが問われるフォーサムでの戦い。
 前日までの上位陣がスコアを伸ばしきれていない中、最終組からおよそ3時間前にスタートした、この時点では優勝争いと無縁なトレーナー/レイミー組が順調にスコアを伸ばし9アンダーをマーク。トータル25アンダーで先にホールアウトしました。
 このスコアを基準にして追いかける後続組のペア、それでもスコアを伸ばしきれません。
 そんな中、本大会注目の初出場ペアのローリー/マキロイ組が最終18H(Par5)でバーディーを奪いトレーナー/レイミー組に追いつきプレーオフへ。
 フォーサムで行われた最初のホールでローリー/マキロイ組がパーに対しトレーナー/レイミー組はボギーで敗戦。
 大会初出場を初優勝で飾りました。

4.優勝で雑音を振り払ったロリー・マキロイ

〇LIVの誘いを物ともせず、再びポリシーボードに復帰

 キャリアグランドスラムがかかったマスターズ、これに集中したいということでPGAツアーのポリシーボード(政策委員会:ツアーと選手間でいろいろな議題を取りまとめる役)を一時離れました。
 今年初めからはマスターズに向けて精力的に試合をこなしてマスターズを迎えましたが結果が出ず、グランドスラムは今年もお預けとなりました。
 そんな中「LIVゴルフへ移籍か」という情報が世界中に流れた中、先週のRBCヘリテージ開催週の火曜にインタビュアーに直接「LIVゴルフへの移籍は全く考えていない」と練習場で発言。
 そしてポリシーボートの職に復帰することを発表し、”生涯PGAツアー”宣言ともとれる行動を起こしました。

〇いよいよ永久出場権へ

 PGAツアーの勝ち星も25を重ね、そして今年はPGAツアー15シーズン目を迎えたマキロイ。
 シーズン終了と同時に、いよいよ永久出場権が与えられます。
 平均ストロークから3打以上離れた場合には永久出場権を返上しなくてはならないルールがありますが、これもまだ随分先の話になるでしょう。
 それ以前にマキロイの口から引退発表が先になるとは思いますが。

5.全英オープン以来5年ぶりの美酒、シェーン・ローリー

〇DPワールドツアー現時点で最新のアマチュア優勝経験者

 今年33年ぶりにニック・ダンラップがPGAツアーでアマチュア優勝を達成しました。
 欧州ツアー(現・DPワールドツアー)では09年にシェーン・ローリーがアイルランドオープンでアマチュア優勝を達成してからは、アマチュア優勝者はDPワールドツアーでは出てきていません。

〇母国に近い、北アイルランドでの全英オープン優勝

 19年にロイヤル・ポートラッシュで行われた全英オープン、北アイルランドのコースで開催でモチベーションが最高潮のローリー。
 2日目に首位に立ち、終わってみれば2位に6打差をつける快勝でメジャー初制覇を果たしました。

〇チーム・アイルランドの結束力

 チューリッヒクラシック今大会の目玉となったマキロイとのペア、早々に出場を表明したこともあり優勝候補と目されました。
 ライダーカップでの経験、アイルランド出身、そしてツアーでも仲のいい二人の絆。
 これらすべてが噛みあった優勝でした。

6.待たされ過ぎた?トレーナー/レイミー組

 およそ3時間以上も前に、首位と6打差でスタートしたトレーナー/レイミー組。
 優勝とはほとんど無縁で気楽にプレーしたのが奏功し、スコアが出ずらいフォーサムでも抜群のコンビネーションでスコアを伸ばし、11バーディー2ボギーの9アンダー63で回り、クラブハウスリーダーとして後続を待ちました。
 後続の組がなかなか25アンダーを超えるスコアで終えられず、リラックスしたトレーナーとレイミーはプレーオフに備え体を動かし始めます。
 プレーオフが決定してさあこれからとなるはずでしたが、いかんせんおよそ3時間も待たされたのには戦闘モードになかなか移行できず、3時間前のプレーはどこに行ってしまったかのようにミスショットが続き、プレーオフではボギーを叩いてしまい、万事休すとなりました。
 2人ともまさか全組ホールアウト後こうなるとは、思ってもなかったことでしょう。

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