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財務モデリング|M&A Model|Part②

今回は前回に引き続きM&Aモデルの作成講義である。合算後のPro-forma 財務諸表のベースになるPro-forma BSの作成について記載している。

Pro-forma BS

Pro-forma BSの作成はモデル上Assumptionタブで行っている。プロフォーマのFSタブで行っても良いのだが、分かりやすさを鑑みAssumptionタブで一気に行うこととしている。
Pro-forma BSは会計で言う全部連結の手続きである(参考に、一行連結は持分法である)
資産および負債を合算するが、下記の勘定科目に関しては買収時の処理に応じて調整(会計で言う連結修正仕訳)を行い、プロフォーマBSを作成する。
まずはイメージを掴むために完成版を下記の通り示す(ハイライト箇所はSources/Usesの設定や簡易PPAに伴い調整が必要な項目)

Pro-forma BS overview

買収側と被買収側(対象会社)の勘定科目は一致させたうえで、買収側と被買収側(対象会社)のBSを並べ単純合算、その数字に対して買収時の修正を行いPro-forma数値を作成する。主な修正項目はCash、有形・無形固定資産(PPAに伴うもの)、のれん、金融費用、買収に伴う新規借入(ある場合)、純資産である。

Cash

Cashは買収側および対象会社の直近決算時点の残高を合計し、その後ディールに伴う手数料(ファイナンス関連も含む)を控除し、Pro-forma残高とする。
前回作成した、Sources and UsesのうちSourcesのCash for feesの数字をマイナス調整する。

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