他人を愛することの身勝手さ

ザ・ホエールを観て、しばらくはどう受け取っていいのか分からなくて呆然としていた。
とんでもなく揺さぶられたけれど言葉はひとつも出てこなかった。しばらく経って、自分以外の他人を愛するということの身勝手さに思い至った。

好きな人たちがいる。彼らのことを愛している。愛したい。同時に受け取られることのない一方的な愛のおぞましさについても考える。
愛とは我執だと思う。家族であっても恋人であっても、どんな関係性であっても。たまたま家族になったからといって、愛さなくてはいけない義務はないし、恋人だって、途中で愛することを辞めたり、諦めたりすることもあるだろう。

現実の愛は美しくないなと、この映画を見て強く思った。
それでも、過去に愛を受け取ってもらえなかった経験をふまえても、他人を愛したいと思う。

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