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【J1リーグ第32節 清水vs名古屋 レビュー】

こんばんは、AT_Soccerです。
今回のnoteでは、11/10日の清水エスパルスvs名古屋グランパスの解説を行いたいと思います。2-0でホームの清水エスパルスの勝利に終わった一戦、どのような駆け引きが行われていたのでしょうか。

目次
1.  前半 左サイド偏重の名古屋と左サイドにスペースを見つける清水
2. 後半 名古屋のボランチ脇のスペースを攻略する清水
3. まとめ

1. 前半 左サイド偏重の名古屋と左サイドにスペースを見つける清水

試合の両チームスタメンは以下でした。

清水はシーズンを通して使い続けている4-4-2のフォーメーション。メンバーはリーグ戦ここまで全試合先発だった金子をベンチスタートとし、右サイドに石毛を先発させました。対する名古屋は3バック相手に対する清水の弱さを考慮してか、3-4-3の形。前節からジョー以外の前線の二人が変更になっています。

前半、名古屋は左サイド偏重の攻撃を仕掛けます。3バックの和泉が積極的に攻撃に参加することにより、名古屋の左サイドは守備側の清水と数的同数の状況を作り上げます。

これに対してエスパルスは、守備ブロックの横の圧縮によって、人数のバランスを崩すことなく名古屋の左サイドを狭めることに成功しました。

前半のエスパルスの攻撃はスペースが圧縮された右サイドではなく、左サイドから組み立てられることになります。これはおそらく狙ってのものではないと思いますし、結果的にもそんなに効果的なビルドアップは見られませんでした。

結果、攻撃時利用エリアとしての左サイドが名古屋: 66%、清水: 48%という、ある意味名古屋としては狙い通りの状況となりましたが、どちらも決め手に欠き、双方無得点のまま前半を終了しました。

2. 後半 名古屋のボランチ脇のスペースを攻略する清水

後半、清水はボールを奪ってからの切り替えのスピードがグンと上がります。押し込まれてからのカウンター時にはファンソッコやフレイレといったセンターバックの選手までが駆け上がるというようなシーンも見られました。結果として起こったことは、名古屋の中盤脇にスペースが生まれたことでした。

素早いカウンターによって押し込まれた名古屋は、5バックを形成します。しかし、3トップは守備をそこまで行わないため、名古屋の両ウイングバックの前方、清水の両サイドバックの前方に巨大なスペースが生まれました。結果として、このスペースを利用した立田のセンタリング2本がゴールに結びついています。

その後名古屋は4-4-2にシステム変更をしましたが、清水は4-5-1システムへの移行とハードワークできるデュークの投入により危なげなく2点差を守りきって勝利しました。

3.まとめ

清水は、守備ブロックによる圧縮とサイドバック前のスペース利用によって試合を上手く運び、勝利を収めました。一方名古屋は、攻撃重視で清水のブロック攻略を図りましたが果たせず、無得点で敗戦しています。これにより、清水は残留確定、名古屋はプレーオフ圏内残留ということになりました。
シーズンも大詰めです。清水は久しぶりの一桁順位をどこまで伸ばせるのか。日本代表北川とU-21代表の立田はどんな活躍を見せてくれるでしょうか。名古屋は風間監督の下戦い方を変えないで残り2試合を戦うでしょう。プレーオフ圏内脱出を果たせるのか、はたまた降格圏に転落してしまうのか。両チームの残り2試合も楽しみにしています。

最後までお読みいただきありがとうございました。解説等についてご意見、ご感想があればコメント欄にいただけますと嬉しいです!

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