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【カーボンニュートラル推進企業紹介⑦】「青空と大地 食の市」/リンクボール株式会社 〜誰でもできることからはじめる脱炭素。食品ロスから考える〜

 カーボンニュートラルーー。脱炭素への取り組みは国際レベルのものから個人での活動まで様々です。
 厚木市内で脱炭素の取り組みを進めている企業に、どのように「脱炭素への挑戦」をしているかをインタビューしました。取り組む理由や具体的な進め方、これから取り組む企業へのメッセージなど、1社ずつご紹介。取り組みを始める一歩に、また活動を促進させるヒントにしてはいかがでしょうか?
 7社目は、今年春に七沢で常設マルシェ「青空と大地 食の市」2号店をオープンさせたリンクボール株式会社。青果物・食料品・輸入食品の卸しと販売を手掛けています。食品ロスなどに取り組む同社。「青空と大地 食の市」は厚木市の新たなカーボンニュートラル発進基地にもなっています

「青空と大地 食の市」には、新鮮食材がたくさん並び、思わず目移り

環境省「ゼロカーボンアクション30」~食ロスをなくそう~

誰でも取り組める脱炭素の第一歩として「食品」に目を向ける

 脱炭素を実現するには、背伸びをして大きなことに取組むのではなく、小さなことでもできることからまず始めるのが大切ではないでしょうか。CO2排出量削減に配慮した食品を選ぶことや、毎日の食事を残さず食べることも脱炭素に繋がる身近な取り組みの一つです。 

「お残し」も積もれば食品ロス

 FAO(国際連合食糧農業機関)の報告書によると、世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億トンの食料が毎年廃棄されています。
 日本でも1年間に約612万トン(2017年度推計値)もの食料が捨てられているのを知っていますか?これは東京ドーム5杯分とほぼ同じ量。なんと、日本人1人当たり、お茶碗1杯分のごはんの量が毎日捨てられている計算になるといいます。
 食事を選ぶ時、食材を買う時に、一人ひとりが気にすること。小さい積み重ねが大きなものになるのであれば、いい方向に活動してみませんか? 

ここから食品ロスに取り組む第一歩を(恩名の一号店)

ニーズの異なる多くのひとたちに食材を提供

 リンクボール株式会社は、食品を扱う企業として、食品ロス問題に先進的に取り組んできた企業の一つです。
 同社は、ホテル、レストラン、料亭などと提携。何十年も料理の道を歩んできたプロを驚かす食材を探して提案する一方、保育園や老人ホームなどといった施設とも契約し、利用者様の反応や意見を直に受け止め、お客様目線、嗜好、生活スタイルに合わせた商品開発を進めています。
 当然多くの食材、食料品を取り扱うことになり、それゆえに以前から、捨てられてしまう食品ロスの削減には第一に取組んできました。

「無駄のない仕入れから調理法の提案まで」

 「まずは無駄のない仕入れをすること」。食品ロス問題で同社が最初に取り組んだのは、家庭と同じ基本の徹底でした。
 「さらに新鮮なのに出荷の規格に合わないと本来廃棄に回されるような食材にも目を向け、消費者に安価で提供できる販路を開拓することや、新たな調理法などを提案しています」と話すのは同社の福島大地代表。
 「規格外でも地元産であったり生産者が見える新鮮で美味しい食材はたくさんあります。そういった商品を皆さんに提供するのも弊社の担う役割だと思っています」と続けます。

スタッフらと意識を共有

食品とカーボンニュートラルなライフスタイルを発進する「食の市」

 同社の運営する「青空と大地 食の市」にはイートインスペースも人気で、さらに厚木市七沢の2号店にはレストランも併設されています。

「できることから取組もう」をスタッフと共有 

  調理場のガス使用量を削減を目的に熱伝導のいい調理道具を選択したり、焼き物をする際は出来るだけまとめて短時間で済むように工夫しているそうです。
 さらに施設内の電気機器も省エネ商品を設置。エアコンの温度調整にも気を配るなどし、電気使用量の削減にも取組んでいるといいます。

調理の段階から省エネ、食品ロスに取り組む

 福島代表は、「我々の業界にとってフードロスは以前から大きな課題として捉えてきました」と振り返ります。
 その上で「これからも他業界の取り組みも含め参考したり、多くの方との交流を通してヒントをいただくなどして、できることから実践し、よりよい取り組みにしていきたいと思います」と意気込みます。また、省エネ対策については経費の増減にも直結するのもの。「『できることから取組む』をスタッフと共有し進めたいと思っています」と話していただきました。

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