理科系夫のスーツケースのキャスターが壊れた。
買ってから6年、キャスターのゴムがポロリと取れた。

ダブルキャスターと呼ばれる
「車輪が2つあるタイプ」
そのうちの片方が取れたのだ。

さて、対応策は2つ。

●自分で修理する。

●メーカーに修理を頼む

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ググってみると、自分で車輪を交換する動画やブログがたくさんあった。
でも、それらは、シングルキャスター(車輪が1つ)

ダブルキャスターなので、作りが複雑で自分で交換するのは難しいらしい。
というわけで、自分で修理するのは無しに。

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そこでメーカーに問い合わせた。
理科系夫のスーツケースは、エ〇〇という有名メーカーのもの。

ウェブサイトから、写真を添付して問い合わせを。

カスタマーセンターからの返信

つまり、

キャスター2カ所で、11,110円
キャスター4カ所で19,910円

高い… …。
スーツケースは30,000円で購入した。
6年経てばキャスターも痛んでいるから、4カ所全部取り替えようと思っていたが、さすがに。

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そこで理科系夫は再びメーカーに聞いたのだ。

カスタマーセンターからのメールの返信

保証はなかったのだ。

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理科系夫「もしも1年間の無償修理があるならば、高くても頼もうと思っていた」

いきなりリビングに来て、話し出した(珍しい)。

理科系夫「製造メーカーが修理をする、つまりは、純正の部品を使う。
キャスターならば、その部分を全部変えるから新品同様になるだろう」

あつこ（怒ってる…？）

理科系夫「例えば、掃除機を修理に出して、部品を交換したとする。
同じ条件で同じ部品が壊れたら
1年間とか、半年は無償修理だ」

あつこ（…………）

理科系夫「自分の会社の純正部品を使って修理しておきながら、保証期間を設けないとは。」

あつこ（早口だ）

理科系夫「外的要因（環境、衝撃など）で、壊れる場合があると返信してきているが、スーツケースは、耐久性が1番要求される条件のひとつだ。
1年が難しければ、せめて半年でも保証期間があるべきだろう」

あつこ（相槌が打てないよ)

理科系夫「自分の会社の製品にプライドを持つ、

ものづくりの心がない」

あつこ（怒ってるよ…）
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理科系夫のカスタマーセンターへのメール返信

〇〇〇株式会社 カスタマーセンター 御中

回答ありがとうございます。
しかし、とても残念な内容でした。

この際4輪交換を考えましたが、
費用が送料などを加えると、2万円を超えてしまいます。

本品の取得金額が3万円でしたので、
キャスターだけの交換で購入代金の6割となって
かなりの高額となります。
せめて再修理保証ぐらいついてないのかと思いまして問い合わせた次第でした。

また、4輪交換の場合、2輪交換のほぼ倍となっているのにも疑問を感じました。

部品代は それほど高額なのでしょうか？

使い勝手が気に入った製品でしたが、
修理はもう少し時間をかけて
考えることにします。

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別に返信しなくてもよかったのに、
こうやってメールを出す理科系夫。

この文章は、すごく彼らしい。
激しい言葉を使わずに、静かに、
抗議の意思を感じさせる。
さりげなく、修理代金の内容(部品代と人件費)にも切り込んでいる。

理科系夫は
返信せずにはいられなかったのだ。
彼の心の中にある
モノづくりに寄せる熱い気持ち。

日本の中から
どんどん消えていっている気持ち。

たぶん、理科系夫は、悲しくなったのだ。

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これを見たメーカーの人は
どう思ったのだろうか。

モノづくりの心は、
日本人にとって
ずっと
遠くなってしまったようだ。