ばいばいムームードメイン

最近時間があるので、これまで考えるのを後回しにしてきたことを少しずつ整理し始めた。その一つがドメイン(インターネット上の住所)である。

はじめてのドメイン取得

まだ日本にいる2016年頃に自分のホームページを立ち上げ、ドメインはムームードメインで取得し、大体一年か二年単位で更新し続けて今に至るという状態である。

ドメインを取得するには、ムームードメインのようにドメインを登録できる事業者(レジストラ)に申請しなければならない。日本国内外に事業者はたくさんあり、それぞれ様々なサービスを提供しているので、自分に合ったところを選ぶ必要がある(これが難しいのだが、各社のいいところ悪いところを比較したサイトなどを見る)。私がなぜムームードメインにしたかというと、確か最初ロリポップのレンタルサーバーでWordpressを使っていたので、同じ会社からドメインを取得するのが簡単そうだったからというだけである。なぜ数多あるレンタルサーバーの中でロリポップを選んだかというと、その当時「ナウでヤングなレンタルサーバー」というちょいダサな謳い文句とロリポおじさんという奇妙なキャラクターに惹かれたからであって、安いとか機能がすごいとかで選んだ記憶はない。でも安いのが売りだったと思う。

その後GitHub Pagesを使うようになってからレンタルサーバーは解約したのだが、引き続きドメインはムームードメインで契約を続けることとなった。

ロリポおじさん。いつの間にか引退していたようですね(記事

サービス維持調整費なるもの

人によってどれくらい頻繁にドメインを更新するのか知らないが、私の場合は大体一年か二年に一回にするぐらいのペースだったので、ムームードメインから「そろそろドメインの有効期限が切れますよ」という連絡が来るまでドメインのことを意識することはなかった。ただ2016年の秋からイギリスに移住し、初回の更新時に住所などの個人情報を変更したかったが、ムームードメインは日本の国外からの契約は念頭においていないようで、住所や電話番号の変更ができないことに不便を感じつつも、メールでしか連絡が来ないのでそのまま放置することになった。

そんな感じで数年過ぎたのだが、去年から円安や電気代高騰を理由にムームードメインにて更新料とは別にサービス維持調整費(更新料の数十%)が徴収されることになった。

適当な性格なので、それでも円安だし多少料金が上がっても(他社に乗り換えずに)円貨で払った方が安いのではと思い、初回は何の疑問もなく更新料+サービス維持調整費を払って一年間ドメインを更新した。2023年の2月からこの調整費がかかるようになったのだが、それ以降毎月「今月のサービス維持調整費は⚪︎⚪︎%です」というような連絡が来るようになる。当初は10〜20%の予定とのことだったが、7月に20%に達してからそれ以降20%を超え、流石に無頓着な私も一度更新料を他社と比較してみようという気持ちになった。

自分が持っているドメインの契約業者を変える作業(ドメイン移管)はやってみたあとから考えると難しくないのだが、これまでにやったことがなかったので「もしHPに不具合が生じたらどうしよう」とか「余計なお金がかかったら嫌だなぁ」と思っていた。計算してみるとムームードメインでの次回の更新料は初めて2000円を超えることとなり、同業他社だと大体10ドルちょっと(1600円ぐらい)だったので、重い腰を上げてドメイン移管に挑戦してみることにする。

こんにちはPorkbun

先ほども書いたように、世界には星の数ほど事業者があるので、どこを選べばいいのかは全くわからないのだが、ロリポップを選んだ時と同様、私の判断基準は機能性より可愛いとか面白いとかそっちにあるので、今回はアメリカのPorkbunという会社にドメインを引っ越すことにした。

HPにアクセスしてもらったらわかると思うが、早速可愛いブタのキャラクターがお出迎えしてくれる。ちょっとした説明などに洒落がきいててちょっとクスッとなる。遊び心があるウェブサイトはいい。

アカウント登録時のフォーム。今時FAX番号を聞くなんて。
しかし入力できず"Just kidding!"とユーモアたっぷり
TLDごとにキャラクターが設定されている、意味がわからないけどとても好き(参照

ドメイン登録や移管など、関連情報はPorkbun Knowledge Baseというところに集約されていて、必要な手続きがわかりやすくまとめられている。今回のドメイン移管も書かれている通りの手続きに沿って進めたところ、二時間もかからないうちにムームードメインからPorkbunへとスムーズに移行完了した。ちなみに移管費用はドメイン更新料の一年分だったのだが、ムームードメインでのドメイン有効期限からさらに一年延長されていた。移管するまではドメインを移行した日から一年の更新になるのだろうかと思い、なるべく有効期限近くにやろうか悩んだが、その必要はなかったようである。ちなみにドメインの有効期限のギリギリにはドメイン移管ができないらしいので、一ヶ月ぐらい余裕があるとよい。

ブタが可愛いということ以外を除いて、機能的にPorkbunがいいかどうかはよくわからないのだが、Gigazineの「世の中のエンジニアたちによる「おすすめのレジストラ」はどこなのか(日本訳)」という記事によれば、第三位にあがっているぐらいなので悪くないとは思う。ついでに自分のドメイン名でメールアドレスが欲しかったので、そちらもPorkbunで申し込んでみた。

今回は更新料の値上げがきっかけでドメイン移管に挑戦してみたのだが、結果的にやっておいて良かったなと思う。というのも値段も大切なのだが、ムームードメインからドメインを取得して約八年ほど経つわけだが、ムームードメインのHP自体はリニューアルされマニュアルも充実して見やすくなっていても、管理者として使うコントロールパネルがおそらく契約時の八年前から同じものを使っているのではないかというぐらい2010年代初期のHPの感じが漂っていて、あまりサービスに力を入れていないのかなぁと思うこともあり、ドメインをここに置いておくメリットというのを感じなかったということもある。とりあえずしばらくはこの可愛いブタさんの会社にお世話になろう。