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チョコミント旋風は、どこからやってきた?

毎年5月〜8月にかけて盛り上がる、チョコミント
「好き嫌い」が明確に分かれるフレーバーですが、ここ数年は随分と盛り上がっているように感じます。
なぜチョコミントは大衆に愛される人気フレーバーに格上げされたのか?謎を解いてみたいなと思います。

はじめに知りたい。チョコミント旋風の爆速度。

チョコミントブームはどのぐらい来ているのか?意識してチョコやアイスを眺めてみると、一面ミントカラー。それは異常レベルです。
アイス業界全体のチョコミント商品数は、ここ5年で1.5倍に増加し、売上も1.6倍になっているそうです。

発売されているチョコミント商品をメーカー別に紹介してみるだけでも、

・【森永製菓】DARS/小枝/BAKE
・【ブルボン】もちもちショコラ/パキーラ
・【不二家】ルック/カントリーマアム/サーティワンチョコレート
・【グリコ】ポッキー/ぎっしり満足チョコミント/パナップ/ジャイアントコーン

などなど。その他、赤城乳業のガリガリ君やファミリーマートのフラッペ、セブンイレブンのもっちりチョコミントどらなど…、外食、中食ふくめて商品は年々増加中。

なんともすごいラインナップですよね。なぜ、こんなに商品化されているのか。その理由は当然売れるからです。チョコミントの人気化の理由は、大きく3つで整理できると思います。

チョコミントが人気な理由。

チョコミント旋風が巻き起こった理由は、下記の3つにまとめられると思います。
1. 論争マーケティングでチョコミント愛が深まった
2. 「ガム離れ」でミントとの接点が減った
3. おいしそう<玩具みたいでかわいい。という視点

1.論争マーケティングでチョコミント愛が深まった

近年のチョコミントの大きなターニングポイントは、2017年8月に放送された「マツコの知らないチョコミントの世界」
チョコミントが大好きな牛窪さんと比較的苦手なマツコ・デラックスさんの掛け合いで潜在的にチョコミントが好きだった層が共感する”チョコミントバズ”が起こり、放送月のサーティワンアイスクリームのチョコミント味は、前月比で13万5000個増加したんだとか。

チョコミントの面白いところは、ただ美味しそう!というノイズではなくて論争になる点。チョコミントが一生背負う「歯磨きの味」というアンチ派と、チョコミント肯定派(#チョコミン党)の対立軸が出来上がって、わいわいとSNSが盛り上がるのです。
チョコミン党メンバーからすれば、ミント愛を語るうちに、いつの間にか食べたくなって翌日コンビニでチョコミント商品を買っている、、なんて人も多かったはず。

戦略的でもそうでなくても、TVやSNSなどで論争化させることは、非常に重要な手法です。モノも情報も飽和状態の今、どのように注目してもらうかが難しく、コストがかかるもの。論争となって注目してもらうだけで、いつのまにか食べたくなって購入する可能性が高まるわけです。

この論争マーケティングは、「きのこの山 たけのこの里の国民総選挙」、クノールのカップスープ「つけパンVSひたパン」、ハウス食品の「わけかけシチュー」の白米かパンかなどでも使われておりました。

2.「ガム離れ」で、ミントとの接点が減った

全日本菓子協会の統計によると、国内のチューインガムの売上が10年間で約40%も減少しているということ。口臭対策、口寂しさ対処などのガムの役割はグミへ移行。結果として、ガムと一蓮托生だったミント味とも触れ合う機会が減っていきました。

噛むのが疲れる&捨てるのが面倒な理由から、ダウントレンドとなったガムは置いといても、ミント味は特別嫌いになったわけではないはず。私たちはガムで満たしていた「ミントの爽やか欲求」をチョコミントで解消しているのかもしれません。

3.おいしそう<玩具みたいでかわいい。という視点

チョコミントの見た目は青×茶。シズルの正攻法でいくと一見ずれているようにも感じますが、チョコミント旋風を支える若い子たちからすれば、重視するのは、おいしそうと同じぐらい、かわいいという視点を大切にしているのかも。
色のかわいらしさ、新鮮さ、独特の未来感も、チョコミントのヴィジュアルには備わっているのかもしれません。

チョコミントは世代的壁を強く感じます。
年配者でチョコミントが好きな人と出会ったこともなく(あのマツコさんもチョコミントは苦手だったわけで)、比較的ミレニアル世代以下が好んでいるフレーバーだと思われるます。
若者のほうが複雑な味に対して抵抗がない(エスニックなナンプラーや八角がOKな若者が多い)ため、チョコ×ミントという大胆な掛け合わせを先入観なく愛せるのかもしれませんね。


いかがでしたでしょうか?
今やアイス業界、チョコレート業界のホープとなりつつあるチョコミント。たい焼きの餡になったり、毎年進化し、チョコミントファンを喜ばしています。これからも注目していきたいです!

追記:この記事がきっかけで読売さんに寄稿できました。

偶然、この記事を読んでくれた編集者さんから連絡をもらい、チョコミントに関して寄稿することができました。寄稿文のほうがより詳細にリサーチしていますのでぜひ読んでみてください。
noteには感謝感激、とても魅力的な経験をしました。

ちなみに、8/22頃がこの記事のPVが爆上がりしています。
みなさんどこでこの記事を知ったのでしょうか。。謎は深まるばかり。よろしければコメント欄で教えてください。

あつみ

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