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泳げない喋れない男がトップサーカスに入るまで


この記事では

・やりたいことはあるけどなかなか行動に移せない
・行動の移し方がわからない
・そもそもやりたいことが見つからない

と思っている方やお悩みの方に
僕自身の海外の公演をパフォーマーとして出演した経験を通しお伝えしていきます。

今すぐは行動に移せないという方や計画がまだ先という方も参考までにお聞きください。
そして僕と同じく海外のステージを目指している方もぜひ参考にしてみてください。


第1章

本当に足りなものを現地で知る


その存在を知ったのは2019年9月でした

マカオにある大規模サーカス『ザ・ハウス・オブ・ダンシング・ウォーター』

世界的サーカス『シルク・ド・ソレイユ』の演出家フランコ・ドラゴーヌ氏が作り上げた水を大量に使うことで有名な作品です。

シルク・ド・ソレイユでも水を大量に使用し人の想像の枠を超え人々を魅了し続けています。

とりあえず一回見てみてください!(笑)引くほど使っていますので(笑)


僕自身子供の頃から学校でも泳ぎの練習をしていた記憶がなくプールの時間はおじいちゃんおばあちゃんのリハビリの如く歩いていました。

おそらくその当時は25メートルも泳ぐことはできなかったと思います。

20代前半の時、プールの監視員のアルバイトをしていたのですが、いかにも泳ぎ上手いですという風貌でプールサイドでメガホン持っておじいちゃんおばあちゃんを見ていました。

いや、観察していました。プールの清掃の時間ではもののけ姫の権左みたいにプールの底をかきながら歩いていました。

すごくパワー使うんですあれ。

そしてこのショーは水を大量に使う。

そう!泳ぐんです。

しかも水深10メートルくらいのところを。

この時点で詰んでるやん!自分で突っ込みました。

2019年9月にこのショーを観にマカオに行き圧倒されました。

プールの中から巨大な船が出てきたかと思えば水が消えて一面陸になる。

そしてまた海になり人々が飛びこみまくる。

噴水なんて生やさしい表現ではできないほど水が湧き上がり観客を魅了していました。

この舞台装置から織りなす世界観が凄まじかった。


世界の共通語

そしてこのカンパニーは世界中からアーティストが集まります。

当然あちこちからバラバラの言語が飛び交います。

ミーティングなどは世界共通語の英語を話していましたが2~3ヶ国語話すなんて当たり前の世界でした。5カ国後を話せる人も何人いました。

僕自身の語学力は徳島弁と標準語しか話せないので2つですね。

冗談は置いといて日本語以外の言語が話せない状態でした。

学生の頃に授業で習っていた英語なんてまるで役にたってなかったです。

そもそも英語の授業もまともに受けていなかったから学校の英語の授業を否定する気がありませんがハローなどの挨拶と軽い質問をこちらからできる程度でした。

大切なのは聞く力。

そして難しい聞く力。

何が難しいかというと世界中の人が集まるのでスペイン訛りの英語、ブラジル訛りの英語、アフリカ訛りの英語、ロシア訛りの英語、中国訛りの英語、そしてイギリスとアメリカの英語。

全部バラバラ。

表現もバラバラ。

正直・・・何言ってるのかわからん。

電話で連絡をもらうときは目が白目剥くくらい耳に集中して研ぎ澄ましてました。


身体能力化け物級

シルク・ド・ソレイユで活躍している人や体操のメダリストが集まるこの現場の中にただバック転がしたくて6年間男子新体操をしていただけの人間が放り込まれたらどうなるかみなさん知っていますか?

うわ~すげえ!ともう同じフロアに立っている人間ではなく完全に観客になります。

ビビるとかではないんです。

びびってしまうのは闘う威力があるから萎縮してしまうんだなと実感しました。

あ!これは闘う相手じゃねえ。

いい意味でも自分を大切にしようと思いました。

彼ら彼女らと同じことをしていたら僕の体は1日で二度と立ち上がれないくらいになってしまう。

僕も筋肉質だと思っていましたが彼らがブロッコリーだとしたら僕は栗です。

尖ってはいるけど小さいくてコロコロしている。


3つ揃った合格しない要素

そんな泳げないわ喋れないわ栗だわの僕がなぜこのカンパニーにアーティストとして入ることができたのか。

そう!できたんです。

アーティストマネージャーから直接聞いたわけではありませんが同じ時期オーディションを受けていた人間がたくさんいる中なぜ僕だけが受かったのか僕なりに感じたことをお話しします。

とても長い前ぶりでしたがここからまた聞いていただけると嬉しいです。



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