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カスタマーサクセス立ち上げ時の体制改善〜これでは顧客を成功に導けない〜

12月ももう終わりに近づいているので、今年を振り返ってカスタマーサクセスとしての取り組みを何か書こうと思いました。

僕は普段アライドアーキテクツという会社で、brandtouchというプロダクトのカスタマーサクセスをしています。

企業やブランドがファンと繋がり、関係深化するまでを一貫してサポートしています。ハイタッチが中心です。

今回はbrandtouchだけではなく、ほかのプロダクトも含め、カスタマーサクセスとして実施した体制改善についての話をします。

SaaSとしてプロダクトを提供する方々にとっては、当たり前の話ばかりが続きます。笑 ご容赦ください。笑

具体的にはzendeskを活用して以下2点を4ヶ月で実施しました。
1.プロダクト利用のマニュアルやFAQを整備
2.問い合わせチャネルを統合し、問い合わせデータを可視化

以下がサマリーです。

Before
・問い合わせチャネルが分散し対応の属人化
・問い合わせ件数や種別が可視化されておらず、改善アクションが打てない
・プロダクトのスタートアップガイドや利用方法マニュアルが形骸化
After
・問い合わせチャネルをzendeskに統合。対応の属人化を排除
・問い合わせ件数と種別の蓄積データから、プロダクトUI/マニュアル修正などのアクションが打てるようになった
・顧客がスムーズに煩わしくなく利用できる最低限の体制を構築

それぞれを「なぜ」「どうやって」やったのかは、以下で説明していきます。

1.プロダクト利用のマニュアルやFAQを整備

「なぜ」やったのか
絶望的な状況だったからです。いわゆるオンボーディング期間では、顧客にプロダクトの使い方を理解してもらえるようにサポートする体制があることは大前提中の大前提です。

しかし、10年以上続くプロダクトであり、導入社数が非常に多いのにも関わらず、サービスを利用に関するマニュアルもFAQも形骸化していました。UIが古く理解に時間のかかるpdfへのリンクのみが置かれているだけ…。誰が見るんだ。

つまり、ファーストバリューを感じるためにはなにをすればいいのか?という、オンボーディングプロセスを完遂できる指南書や、オンボーディングプロセス後に自走してもらうための指南書が存在していなかったのです。

これでは、
・使い方が分からなくて、顧客担当者がその都度問い合わせをする or 利用しなくなる
・それが積み重なり、ストレスとなって満足度が低下する or 利用されないまま契約期間満了
・その結果チャーンにつながる
ことは明々白々でした。というか、今までどれだけお互い不幸になってきたのかと考えるとおぞましいかぎりです。

「どうやって」やったのか
8月・9月の2ヶ月間で、スタートアップガイドや基本機能のマニュアル/FAQを、zendeskのGuideというサービスを活用し、ヘルプセンターを構築することで解決しました。

また、僕自身がzendeskを使う中で核心に変わったことがあるのですが、
・管理画面の用語がわからない
・達成したいこと(アウトプット)は、どの機能を使えば達成されるのかわからない
ことは相当のストレスです。笑
やはり他社プロダクトを使うことはそれ自体大きな勉強になります。

zendeskは機能や目的ごとに充実したマニュアルなどが設けられていたため、それらを見て必死に理解すれば解決できました。ただ、それすら存在しないに等しかった弊社のプロダクトは…と思うと、一刻も早く顧客に発生している「面倒ごと」を撲滅せねばなりませんでした。

2.問い合わせチャネルを統合し、問い合わせデータを可視化

「なぜ」やったのか
1つ目は、問い合わせチャネルが分散していたからです。個人のメールアドレス、サポートアドレス、プロダクト内の問い合わせフォームなど、対応が属人的になりチームで「今、何が起きているのか?」が確認できませんでした。

2つ目は、シンプルに問い合わせ件数のデータがなかったから。僕らカスタマーサクセスは、テクニカルな質問などの時間を短縮し、顧客のGOALを達成するためのアクション、組織として体制を整えるための時間に当てる必要がありました。問い合わせ件数のデータがなければ改善もできない。

3つ目は、顧客からの問い合わせ=改善のタネだからです。件数もそうでしたが、どんな問い合わせが多いのか?、なぜ問い合わせしてきたのか?というデータも蓄積されていませんでした。顧客が困っていることが分かれば、マニュアルやFAQを増やす/修正するのか、そもそもプロダクトのUIを改善すればいいのか等々、アクションを決めることができます。

■「どうやって」やったのか
zendeskのSupportというサービスを使用しました。
https://www.zendesk.co.jp/support/

1つ目
・zendeskのサポートアドレスに連絡先を統一
・各プロダクトの管理画面にzendeskの問い合わせフォームを設置
・テンプレート文言呼び出し機能で対応の属人性排除
・問い合わせ内容や条件による返信の自動化で業務効率化

2つ目、3つ目
・問い合わせをチケットとして管理
・チケットが解決しているのか?いないのか?ステータス確認
・チケットごとに問い合わせ種別を設定し件数確認

長くなりましたが以上です。
ようやく問い合わせデータ蓄積ができ始めたので、分析や改善のアクションはこれからさらに本格化する予定です。

かなり骨の折れる改善で夜な夜なzendeskの勉強やマニュアルやFAQ整備を実施しましたが、他社プロダクトを使い倒すことができたので、様々な勉強になり、実際の業務に反映もできました。

それではみなさま、メリークリスマス🎅

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