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7度目の欧州撮影ではじめて観光に魅力を感じた話

人生において思い入れのある地はどれだけあるだろうか。

私にとって特別な想いを抱く地は、日本から遠く離れた「欧州」だ。2015年7月、当時21歳の私が初めての海外旅行で選んだ先はイギリスとオランダ。

その旅から4年が経過したが、あまり変化のなかった人生が最初の欧州旅行から大きく変わったとはっきり言える今になった。

そして2019年6月、7度目の欧州撮影遠征へと旅立った。

私の欧州への思い入れ

今思い出すと懐かしい。はじめて欧州へ訪れたのは2015年の夏。当時21歳だった私はある日突然欧州旅行を決めた記憶がある。

その頃は写真を仕事にしようという想いはなかった。何に惹かれたのかも分からない。そして初めての渡欧の際は、英語を話すことができない影響から多くの挫折を経験したものだ。

しかし、今思うとこれが人生における転機であったことは間違いない。

それからというもの、私はこの5年間で7回欧州へ訪れている。日頃私は「飛行機」をメインの被写体として撮影しているが、欧州の空港が飛行機の撮影に優れていることはマニアの間では有名だ。

撮影の回数を重ねる度に現地の友だちも増えていった。今や欧州の空港に訪れると必ず誰かが迎えに来てくれるほど友情関係は深まっていった。

繰り返すことは重要とはよく言ったものだ。挫折を味わった最初の渡欧からは考えられないほど今では欧州を愛し、私にとって第二の故郷と呼べるような場所だ。

2019年6月、7度目の欧州へ

欧州のベストシーズンは夏だ。2019年も夏が始まった時期を狙って欧州遠征を計画した。

そして6月5日。7度目の欧州の地に降り立った。

今回の旅では、ロンドンデュッセルドルフアムステルダムフランクフルトを巡ったが、いずれも飛行機撮影がメインとなるため、空き時間を利用して観光に出かけることにした。

欧州は街並みの時点で日本とはかけ離れた雰囲気が漂う。何気ない景色を撮るだけでも画になるのだ。

初訪問だったデュッセルドルフ

今回訪れた地の中でもドイツ・デュッセルドルフは初訪問となる場所であった。

ロンドンより飛行機で約1時間半。欧州内はLCCによる航空路線網も充実しているため、前日の予約でもコストはあまり大きくかからず自由に移動することができるのも魅力的だ。

今回も天候を考え、直前で渡航先をパリからデュッセルドルフに変更したが、晴天を求めた変更は正解だった。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F10, 1/50sec, ISO400, ドイツ デュッセルドルフ

デュッセルドルフ到着は日没前だったが、通り雨が降った様子で路面は濡れていた。タクシーに乗り込み、ふと外を見渡すと大きな虹がアーチを描いていた。

これには一見シャイに思えたタクシー運転手も高揚感を見せ、降車時にはお互い写真撮影に夢中になっていたくらいだ。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F7.1, 1/320sec, ISO800, ドイツ デュッセルドルフ

急いで支度をしてデュッセルドルフ中心街へと向かう。駅までの道からも大きな虹はしばらく姿を見せ続け、シャッターチャンスを伺っては立ち止まり、徒歩10分ほどで行くことのできる駅に30分も時間をかけてしまった。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F7.1, 1/250sec, ISO800, ドイツ デュッセルドルフ

駅周辺の街並みも美しい。日本であれば午後6時頃を想像しそうな明るさだが、夏の欧州は日の入りが遅く、撮影時間は午後10時に迫ろうとしていた。

そんな遅い時間ということもあり、街は既に閑散とした雰囲気だった。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F5.6, 1/60sec, ISO2500, ドイツ デュッセルドルフ

デュッセルドルフ中心街に到着したころは既に日没を迎えていた。しかし、降雨による路面の濡れた様子は作品を生み出す上で良い効果になったと言えるだろう。

欧州の古風な建物は、日中時間帯の光を浴びる姿とはまた印象の違うノスタルジックな味を出してくれた。

5年連続6回目で初の観光となったアムステルダム

欧州の中でも一番訪れている都市がアムステルダムだ。

私が人生で初めて降り立った海外の地であり、それ以来昨夏までに4年連続で訪れていた。はじめて目にしたアムステルダムの美しい景観というのは一生忘れることのない衝撃であった。

今回5年連続6回目のアムステルダム渡航となったが、実はこれまでの5回において観光に出かけたことは一度もなかった。

美しい街並みと運河が特徴的なアムステルダム中心街だが、個人的にはアムステルダム・スキポール空港周辺の撮影環境に魅せられ、毎回空港周辺で飛行機を撮影することに夢中で、観光するという概念を忘れてしまうほどだった。

しかし、6回目の今回は天候があまり良くない影響から初めて中心街を歩き回ることにした。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F9, 1/250sec, ISO400, オランダ アムステルダム

アムステルダムの象徴的存在といえば至る所で見かける運河と言えるだろう。海に面した都市であることから昔から船による貿易が盛んで、輸送船による運河の利用が伝統的に行われている。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F10, 1/160sec, ISO400, オランダ アムステルダム

日本国内でも街中に川が流れている光景は珍しくないが、このように整備された運河を見る機会はそう多くはないだろう。

自然が生み出す芸術性も魅力的だが、人工的に作られた芸術性というのも味を感じる。そして「作られた一つの街」という大きな存在は、かつて見たことのない存在感として写真にどれだけ凝縮することができるかもフォトグラファーとしての腕の見せ所なのかもしれない。

Canon EOS 6D, SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art , F8, 1/1250sec, ISO800, オランダ アムステルダム

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F9, 1/1250sec, ISO640, オランダ アムステルダム

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F7.1, 1/320sec, ISO400, オランダ アムステルダム

インターネット上などでアムステルダムの街並みは度々目にすることがあったが、いざ実際に訪れてみると当然ながら想像以上に光景に出会う。

フォトグラファーが切り取ることができる光景というのは限られるが、実際に訪れることで見ることができる光景というのは無限だ。しかし、「写真を見ること」「実際に訪れること」その両方に大きな意味を持つことを感じる瞬間であった。

旅の締めはいつもフランクフルト

旅の始まりと終わりはいつもフランクフルト。

3回目以降の欧州旅行では必ずフランクフルトを旅のはじめと旅の終わりの拠点として選んでいる。

フランクフルトでは、これまで多くの「出会い」に恵まれてきた場所だ。フランクフルトへ行けば多くの友人が歓迎してくれる。いつしか故郷のように落ち着ける場所へとなった。

今回も旅の最後3日間はフランクフルトで過ごしたが、そのうちの1日は夜のフランクフルト中心街へと友人とともに出かけた。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F6.3, 1/5sec, ISO1600, ドイツ フランクフルト

フランクフルトでもこれまであまり観光を意識したことがなかったが、フランクフルト アム・マインと都市名が付けられている由来となっているマイン川周辺は、まさにフランクフルトの街の歴史を感じる。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F4, 1/4sec, ISO4000, ドイツ フランクフルト

海外というとどこか遠い存在に感じることもかつてはあったが、どこへ行っても住んでいるのは自分と同じ「人間」。言語や文化に違いはあるものの、分かち合える部分はどこか必ずあるものだ。

Canon EOS 6D, EF24-105mm F4L IS USM , F4, 1/8sec, ISO4000, ドイツ フランクフルト

欧州を訪れるといつも心が浄化された気持ちになる。

年に1回または2回しか会うことのできない友人達との再会というものは特別で、「飛行機」「カメラ」という共通の話題を基に盛り上がる会話は自分のあらゆるモチベーションにも繋がる。

そして重ねてきた撮影から生まれてきた自信というのも欧州から得ることのできた賜物と言えるだろう。年に何回も行けない、何度も会うことのできない、特別な地での特別な交流というのは限られた条件だからこそ特別感を感じるのだろう。

使用した機材の紹介

今回の欧州遠征で持参したカメラとレンズをご紹介。

・Canon EOS 6D
キヤノンのエントリー向けフルサイズ一眼レフとして2012年に発売されたモデル。エントリー向けながら優れた画質、高感度耐性は隠れて評価された名機だ。私はEOS 6Dを3年間使用しているが、今年5月に初のオーバーホールへと出し、今後も活躍してもらう予定だ。

・Canon EF70-200mm F2.8L IS III USM
キヤノン純正Lレンズの中でも大きな人気を集める望遠レンズ。開放絞り値F2.8を実現し、優れた解像力を誇る大三元レンズ。

・SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art
人気サードパーティー製レンズメーカーであるシグマから販売されているフルサイズ機対応超広角レンズ。35mmフルサイズ換算12mmから魅せることのできる画角というのは、非常に貴重な存在で、今回も街スナップを中心に大活躍した。

なお、こちらのレンズは家電レンタルRentioにてレンタル。日頃私もRentioのWEBメディアRentio PRESSにてレビューを執筆しているので是非ご覧いただければ。

・Canon EF24-105mm F4L IS USM
EOS 6D購入時にレンズキットとして購入。キヤノンのレンズの中でも代表的存在の標準ズームレンズで、スナップ撮影においての使用頻度はダントツと言えるだろう。開放絞りF4の明るさを利用した夜景撮影もおすすめ。


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Atsushi Yoshioka

写真家Atsushi Yoshioka。25歳。WEBメディア「Rentio PRESS」ではカメラ系のレビューや作品撮影を担当。また、航空機の写真撮影をメインに雑誌での連載・執筆も。国内のみならず海外での撮影も得意としており、その土地らしい風景を絡めた作品が特徴的。

Rentio Biz.

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