医療×AIという新たな世界に没入し、今思うこと


初めまして、福田と申します。
私は現在、アイリス株式会社という会社でCTOを務めています。

アイリスの事業について

アイリス株式会社は、匠の医師の技術をテクノロジーの力でライブラリ化し、誰でも使えるようにするというミッションを掲げています。

このミッションのもと、現在は、画像処理系のディープラーニング技術を用いて、患者さんの喉の画像を撮影することで、インフルエンザかどうかを早期に判定する、医師の診断支援のためのデバイスを開発しています。

今やっていること

私はAI開発の責任者として、このインフルエンザ診断支援機器開発のコアである、ディープラーニングを用いたAI推論エンジンの開発を主に行っています。

他には、アイリスのWebサイトやデバイスのソフトウェア周りの開発、電気回路設計周り、エンジニアの採用、チームマネジメントなど、自らも手を動かしつつ多方面で色々な業務を行っています。

これまでのキャリアなど

大学卒業後にIBM系列のコンサルティング企業に入り、その後、IBMの基礎研究所にて2年ほど研究開発に従事しました。

その後、組み込み開発分野の技術コンサルタントとして、プリンターや車載コンピューターの設計開発に携わりました。

次に株式会社エス・エム・エスに入社し、100名近い開発組織のマネージャを務めた後、新規事業開発担当となり、歯科医向けの求人サイトの企画・デザイン・開発をほぼ全て1人で行いました。

次に、ゼロからの開発組織を経験したいという想いのもと、株式会社キャスターにCTOとして参画しました。
キャスターは500名近い社員が全てリモートワーカーであり、その中でリモートワークを前提とした開発組織の拡大に奔走しました。

詳しいキャリアについては、こちらのWantedlyのプロフィールを参照ください。

アイリスに入社した理由

アイリスに入社した第一の理由は、自分の生み出した技術で直接的に人の命を救えるかもしれないという興奮に突き動かされたからです。

世の中のWebサービスの多くが、人間活動がまず主として存在し、その活動を裏側からそっと支えるものであったり、利便性は上がるものの、それが失われることによって、命まで関わることはなく、エンジニアとして自分の開発した技術が、直接的に社会に影響を与え、多くの人の生活を豊かにする仕事をしたいと、心の奥底で思っていました。

そんな折、知人の紹介で偶然、弊社代表である沖山に出会い、ディープラーニングの力で早期のインフルエンザ診断支援を実現するという事業内容に強く心惹かれました。

また、これはアイリスに入社を決めた全員が口を揃えて言うことですが、沖山の類まれなる人柄の良さにすっかり魅了されてしまったというのもあります。

アイリスに入ってみて

ひとことで言うと、古くからの日本企業にありがちな、形骸化した組織運営のルール(9時出社必須、居眠り禁止、形式的な会議などなど)が心底苦手な私にとっては、とても居心地の良い会社です。

アイリスの組織運営上のルールは、性善説と効率性によって成り立っていて、不条理な形骸化したそれは一切存在しません。

例えば、出社義務もなく、集中して作業したいということであれば、リモートで作業しても全く問題ありません。
私自身も前職でリモートワークを前提とした組織運営を行っていたため、数多くのノウハウをもっています。

当然ですが、個人の開発環境は基本好きなものを購入して良いですし、仕事を効率化するためには、毎月2万円までは何を買っても良いことになっています。
私もこの制度を利用し、毎月色々なガジェットや技術本を何冊も買っています。

他には昼寝推奨であったり、労働の合計時間ではなく、単位時間あたりの生産性の最大化を向上させることが美徳とされているため、合理性を追求する私にとっては非常に心地よい環境です。

また、スタートアップ企業の雰囲気は代表の性格に全て左右されるというのが私の過去の経験からの定説ですが、沖山の人格の良さが組織全体に浸透しており、チーム全員で和気藹々と楽しく仕事しています。(写真は今年の冬の熱海での合宿の様子です。)

これからアイリスでやりたいこと

私はプログラミングが大好きで、コードを書いていると、寝るのも食事を摂るのも忘れてしまうほどです。
更に自分の書いたコードが、より多くの人の生活を豊かにできたら、どれだけ素晴らしいだろうかと常々思っています。

この記事を読んでくださっている皆さんの中で、私と同じく、自分の作った技術で世の中の多くの人を救いたいと思っているエンジニアの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

アイリスの今取り組んでいるプロジェクトのミッションは、ディープラーニングの力でインフルエンザ・パンデミックをこの世から根絶することであり、自分の考えたアルゴリズムで、世界中の人々を救える可能性が十分にあります。

日本は既に高度経済成長時代を通過し、十分に成熟した社会となりました。
ものは溢れ、生活は豊かになりましたが、社会全体の活気はどうでしょうか?
ソニーや松下、東芝、シャープなどがしのぎを削って、最新型の家電やデジタル機器を発表していた、かつての古き良き日本の時代と比べ、社会全体が燃え尽き症候群になってしまっているように私は見えます。

我々アイリスは、洗濯機や冷蔵庫の発明が昭和の日本の生活に革新をもたらした時と同じくらいか、それ以上のインパクトを与えるかもしれない意義ある事業を行っています。

私は、このアイリスの取り組む素晴らしい事業を、多くのエンジニアの方々に広めてゆき、我々のミッションに共感してくれる仲間を探し続け、世界一のエンジニアリングチームを作っていきたいと思っています。

どんなチームにしていきたいか?

アイリスで活躍してくれているエンジニアのメンバーは20代後半がほとんどですが、既に全員が自分の熱中できること(= 得意分野)をもっており、私も彼らから非常に多くの学びを得ています。

AIが日々進化を遂げ、人間の生産活動が代替されやすくなる中、この熱中する力は、人間の計り知れない発明力の源であり、AIに決して代替されないものだと思っています。

私は、年齢に関係なく、メンバー全員の熱中できることを最大限まで引き出し、それぞれが学びを得ながら、チームとしてのoutputを最大化する、熱中を原動力とする組織づくりをしていきたいと思っています。

熱狂を最大化するためには、心理的安全性が保証される必要があり、過度に定量化された成果制度、ヒエラルキー、性悪説に基づく統制は禁忌です。

私は、熱中できる得意分野をもった人に対しては、性善説に基づくルール作りが最適解で、究極的にはミッションさえ与えれば良いと思っています。

私はエス・エム・エス時代に100名近い組織のマネージャを務めていましたが、その頃から変わらない、自分なりの組織運営の哲学があります。

決して部下を見下さず、敬意を持って接すること
知らない知識は素直に教えてもらい、大いに感謝すること
過去の経験は自慢ではなく支援のために用いること
短所ではなく長所を見つけ、適材適所の仕事を与えること
命令と指示だけでなく、ミッションと動機づけを与えること
責任ではなく責任感を強くする仕事を与えること

この哲学のおかげかどうかわかりませんが、いまだに当時の部下の多くから、これまでで最高の上司だったという有り難い言葉をいただきます。

想いが強すぎて長くなってしまいましたが、自分と同じようにエンジニアリングが好きで好きでたまらない人が、それぞれが得意分野を見つけ、互いを尊重しあい、チームとしての成果を最大限まで引き出せる組織づくりをしてゆきたいと思っています。

最後に

私は今年41になり、エンジニアの世界では中堅か少し年長者の部類にまたがるまでの年齢になりました。

新卒で入ったコンサル時代には、弱気でアンバランスなお前は生涯大成するのは難しいと言われたこともあります。
ただ、自分の好きなエンジニアリングを我武者羅に追求し続け、一緒に働いてくれる仲間に敬意を払う中で、自分自身も少しずつ周りから認められるようになり、ここまでやってきました。

アンバランスで不器用な私ですが、自分の好きなこと、人にできないこと、社会に求められることを常に考え、それを徹底的に追求した結果、今は素晴らしいチームと天職に巡り会えたと思っています。

AIでインフルエンザ流行を防ぐという事業のわかりやすさもあり、私の子供たちも父親の仕事を毎日応援してくれていて、楽しそうに仕事をしている父親の姿を見て、将来はエンジニアを目指したいと言ってくれています。

もし、アイリスの事業や私のマネジメント哲学に共感し、少しでも興味をもってくださった方がいれば、Twitter のDMなどでご連絡ください。
タイミングによっては返信が遅れるかもしれませんが、ご連絡いたします。

もしお互いのニーズがマッチして、一緒に仕事できるご縁があれば、一緒にモノづくりを楽しむ中で、「好き」を追求することの素晴らしさや歳を経ることも悪くないんだなと思ってもらえたら光栄です。

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福田敦史

アイリス株式会社 取締役CTO ディープラーニング技術を用いた高精度・早期診断対応インフルエンザ検査デバイスにおける、AI開発の技術責任者を担当しています。
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