運営がプッシュする「TikTokグルメ」のタグがいかに革命的であるかを説明したい

どうも、マンダイ(@atsushi_mandai)です。

昨年から爆発的にユーザーを増やしてきたTikTokが、新たに「TikTokグルメ」というタグのプッシュを始めていました。

消えるかもしれませんが、「TikTokグルメ」の録画をアップしておいたので、TikTokをダウンロード済みでない方は、以下をご覧ください。

TikTok(iPhone)のダウンロードはこちら

さて、今回はこの「TikTokグルメ」がインターネット業界において、いかに革命的であるかというのを説明してみたいと思います。

自撮りアプリTikTokとは

まずは、TikTokを知らない方のために、簡単にアプリの説明します。

TikTokは、音楽にあわせて15秒程度の動画を撮影して公開できるというSNSアプリで、中高生が音楽にあわせて自撮り動画やおもしろ動画、変身動画などをあげるという使われ方をしています。

昨年からYouTuberの方々などが使ったことで流行りはじめ、今年はさらにユーザー数が爆増、DL数は5,000万回に迫っています。投稿しているのは中高生やインフルエンサーですが、見ている方は若者だけでなく、おじさんも多い様子です。

CGMはクリエイターの囲い込み勝負である

続いて、「TikTokグルメ」の話をする前に、 TikTokの強みとは何であるかという点も説明しておきたいと思います。

それは、ひとことで言えば「スマホベースの動画クリエイターを囲い込んでいるところ」です。(これで分かる方は、この項目は読み飛ばしてください。)

まず、TikTokはCGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)です。

CGMとは、企業がユーザーに対してコンテンツを提供するのではなく、ユーザーがコンテンツを投稿して、ユーザーが閲覧するプラットフォームを意味します。世の中には、2ちゃんねる、YouTube、ブログ、ツイッター、食べログ、Facebook、Insatgram、ニコニコ動画など、数多くのCGMが存在します。

そんなCGMがコンテンツを集めるためには、当然いかにしてクリエイターを囲い込めるかという勝負になります。クリエイターが面白いコンテンツを投稿してくれれば、それを視聴するユーザーが集まってくるからです。

そして、クリエイターは多くのユーザーに自分のコンテンツを見てもらいたいため、多くのユーザーが集まるところに投稿します。たとえば食事のレビューであれば食べログに投稿するでしょう。動画であれば、YouTubeやニコニコ動画に投稿するでしょう。

ですから、一度プラットフォームが大きくなってしまえば、他のプラットフォームがそこからクリエイターを奪うというのは並大抵の技ではありません

そのため、新しいCGMのプラットフォームというのは、既存のCGMプラットフォームには投稿できないようなユーザーを発掘してこなければなりません。

そんな既存のCGMプラットフォームには投稿できないユーザーという意味で、いま一番狙い目なのは「パソコンを使えないけれど、スマートフォンを使いこなしている層」です。

たとえば、以前、Flickrという写真共有コミュニティがありました。2004年にカナダでローンチされたFlickrは、翌年の2005年には米Yahoo!に買収されました。Flickrは、2018年現在でも1,000万人を超えるMAU(月間アクティブユーザー)がいるようで、今でも緩やかに成長を続けています。Flickrは、PC時代の写真共有サービスの覇者であったと言えるでしょう。

しかし、現在、写真共有コミュニティといって多くの人が思い浮かべるのはInstagramではないでしょうか。実際に、現在InstagramのMAUは日本国内だけで2,000万人、世界では10億人となっています。

さて、2010年ローンチと後発のInstagramは、どのようにして写真を投稿するクリエイターを集めて囲い込むことができたのでしょうか。

その鍵は「スマホベースのクリエイター」を囲い込んだところにあります。

スマホ以前の写真クリエイターというのは、カメラで撮影したものをPCに取り込んで、場合によってはPhotoshopなどで写真を綺麗にした上でアップしていたことでしょう。こうした既存の写真クリエイターは、Flickrなどの既存のサービスが既に囲い込んでいました。

しかし、Instagramは、デジカメもPCも持っていないような層を新たなクリエイター層として発掘しました。初期のInstagramは、フィルターをかけて、写真を一瞬でおしゃれにしてしまうアプリという認識を持っていた方も多いのではないでしょうか。

Instagramは、それまでは存在しなかった「スマートフォンだけで写真の撮影から加工までをやってしまうクリエイター層」を発掘して囲い込んだことで、新たなCGMとして飛躍することができたのです。

そして、そのユーザー数の巨大さを見ると、スマートフォンだけで全てを完結させるクリエイターを囲い込むことのポテンシャルが見てとれます。

TikTokはスマホベースの動画クリエイターを囲い込んだ

さて、Instagramが「スマホベースの写真クリエイター」を囲い込んだとしたら、TikTokは「スマホベースの動画クリエイター」を囲い込んでいます。

動画のCGMといえば、世界的にはYouTubeでしょう。

しかし、Youtubeに動画を投稿するYouTuberというのは、Flickrと同じようにPCベースのクリエイターです。彼らはカメラで動画を撮影し、それをPCに取り込んで編集しています。

それに対して、TikTokはスマホベースで動画制作の過程が全て完結します

しかも、撮影後の難しい編集操作はほとんど必要なく、音楽を流しながら同時に撮影するという、クリエイターのハードルを下げることに特化したインターフェースになっています。

これは、Instagramがフィルター機能によって、スマホベースの写真クリエイターに超簡単な編集機能を提供したのに似ています。

「スマートフォンベースの動画クリエイターを囲い込んだ点」こそが、TikTokの真の強みだと言えるでしょう。

そして、中国発でアジアを中心にユーザーを伸ばしたTikTokは、北米で展開している競合であった「Musical.ly」という類似サービスを今年の始めに買収しています。

つまり、スマホベースの動画クリエイターを抱えるプラットフォームとしては、敵なしの域に達しはじめているということです。

「TikTokグルメ」は自撮りコミュニティからの脱皮

そんなTikTokですが、これまでは中高生が自撮り動画やおもしろ動画を撮っていただけなので、ユーザー数などは凄いものの、大人の多くは「新しいプラットフォーム」としては、いまいち真剣に捉えてこなかったような気がします。

中高生の自撮り・おもしろ動画コミュニティであれば、広告として挟み込むものもゲームアプリなどの広告くらいしか思い浮かびません。

しかし、今回の「TikTokグルメ」は、真剣に考える必要があるかもしれないと、僕は思います。

なぜなら、これは「スマホベースの動画クリエイター」を囲い込み、「既に巨大なユーザーベースを持つTikTok」が、「飲食店のレビュー」という領域に展開してきたことを意味するからです。

近い将来、もしも地域を指定して飲食店を検索して動画を見られるような機能が追加されたら、少なくとも若い層は「食べログのテキストベースのレビュー」ではなく「TikTokの15秒レビュー動画」を見るようになるかもしれません。

そして「TikTokグルメ」は、飲食店に限らず、自撮り以外の幅広い領域への展開を感じさせるものです。

ここ数年は、料理レシピやファッション通販の動画化が進んでいましたが、こうした領域に加えて、Booking.comのようなホテルの検索・レビュー領域、TripAdvisorのような観光スポット検索・レビュー領域、新作ガジェットのレビュー領域、その他、パッと思いつきませんが、あらゆる領域を、TikTokがCGMとして開拓していく可能性があるのではないでしょうか。

そう考えると、「TikTokグルメ」というタグを運営がプッシュしはじめたことに、大きな変化の始まりを感じました。

まとめ

「スマホベースの動画クリエイター」を発掘して囲い込んだTikTokが、自撮りやおもしろ動画の領域にとどまらず、グルメ領域などに展開をはじめた。

これは、TikTokが若者の動画SNSから脱皮して、Instagramのような総合的なプラットフォームへと進化する第一歩ではないか。

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