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3月1日(水)林家つる子独演会 つる子のぐるり360°ー新作&古典ー@かつしかシンフォニーヒルズ アイリスホール

たたみ「洒落番頭」(「庭蟹」)
つる子「反対俥」
※「たたみクン(三平師弟子)には頑張ってほしい」
 現在林家の前座は3名。さく平(たい平師子息)、ぽん平(正蔵師子息)、そして、たたみ。たたみ以外は落語家の息子である。つる子さんの師匠の正蔵師にはもう一人、二ツ目にたま平というご子息がいる。つる子さんはことのほかこの兄弟を可愛がっているようだ。
 本題はつる子さんの十八番と言っていい。通常は俥屋は二人出てくる。老いぼれの俥屋と若く威勢のいい俥屋。だが、つる子版は若いの一択。この若いのがドラム缶を飛び越えたり、川を渡ったりする。つる子さん、ジャンプに次ぐジャンプ!お客さんに背中を向けたりする。まさにつる子360°。川を渡る場面ではお客さんも手拍子👏観客参加型落語であった。
つる子「スライダー課長」
※つる子さんの本名は須藤みなみ。お母上がアニメ「タッチ」のファンだったからだそうだ。その「タッチ」には師匠・正蔵師が孝太郎役で出演していた。
 そんなマクラから野球に関する新作落語へ。
 息子が少年野球をすることになった課長だが、野球を全く知らない。そこで部下の田中に教わることにする。二人の珍妙なやりとりに笑ってしまう。 
ー仲入りー
つる子「紺屋高尾」
※「高尾目線」ではなく、正調の「紺屋高尾」。今年に入り、3回聴いた。
 演じる程にブラッシュアップされ、洗練されていく。その過程に立ち会うことができて嬉しい。
  ラスト、高尾の爪が青いのに気づいた久蔵に彼女は
「あなた色に染まるのが嬉しいの」
 オタクの恋が成就する。つる子さんの美しさ、気高さが光る一席。

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