伊織  鮑のし

勝丸  太神楽
 今日は落とさなかった。

天どん  つる
 天どん師匠が古典をやってる！ だが、タダで終わるはずもなく、座布団をはみ出して転げ回る。

玉の輔  つる改
 異例！つるが続く。

にゃん子・金魚  漫才
 金魚さんのゴリラは寄席の至芸。

一之輔  浮世床
 読書のくだり。ラスト、不思議なおじさんが登場し、不可思議なサゲとなる。

馬風  男の井戸端会議
 古今亭志ん生・柳家小さんの思い出話と神主のマネ。
 
小さん  長屋の花見
 先代・小さんの十八番を今日は息子が演る。…と思ったら、店子の方から、「この酒は番茶を煮出したものでしょう？ 玉子焼きはたくあん、かまぼこはダイコン…」と種明かしをしてしまう。

ダーク広和  奇術
 ひものマジックづくし。

正蔵  おすわどん
 「上野のお客様はキレイで、浅草のお客様はキタナイ」と毒を吐く。正蔵ダークサイド。

ー仲入りー

（左から）【司会】玉の輔・琴調・つる子・正蔵・小さん・馬風  口上
 今日の口上に並ぶ新真打はつる子師のみ。
 玉の輔師の司会は手慣れたもの。
 琴調先生、つる子師の修行時代を「今日も今日とて親方様のむち打ち、ロウソク責め…」
 馬風師「すみからすみまでズズィーと」と言うなり、小さん師の肩をチョン。そのまま全員将棋倒し。人呼んで馬風ドミノ。
 正蔵師、池袋演芸場2階、「客がヤクザばかり」の喫茶店でつる子師にはじめて会った日の事。
 
 あのおとなしかったコがこんなふうに

 玉の輔「手締めの音頭は小さん師匠…馬風師匠に！」
 馬風「本来は理事の小さん師匠がやるのですが、突然のご指名ですので…」
 おなじみのやり取り。

楽一  紙切り 

琴調  出世の春駒

わん丈  喪服キャバクラ
 つる子ネエサンがしょっちゅう泣くのは背中に水を入れたタンクを背負っているから…と指摘すると、ネエサン乱入！
 本題。寄席の打ち上げのあと、わん丈とたま平がとある店に入ると、そこは葬式というテイのコンセプトキャバクラだった。
 わん丈師、今日も歌う。X JAPANの『Tears』を熱唱。

橘之助  浮世節

つる子  しじみ売り
 入ってきた瞬間から泣き顔。涙をこぼしつつも、

 タンク背負ってませんから！

 貧乏暇なし しじみ売り

 今日は雨がふり、ちょっと寒かった。春が待ち遠しい一席。
 上方の型を江戸版になおしたので、鼠小僧は出てこない。
 寒空の下、しじみを売り歩く子供のけなげさ、いじらしさ。つる子師が演じる子供はあどけなくてかわいくて、少しかなしい。
 情けをかけたつもりが逆に仇になっていた。親方はカタをつけるためにある行動を起こす。
 林家正蔵師の得意ネタを弟子が見事に口演し、師匠に恩を返した。
 春はもうそこまで来ている。