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スタートアップと協業できるエコシステムとは

 日経電子版の記事【スタートアップが評価する大企業、1位はKDDI】は、企業がスタートアップとの協業を通してオープンイノベーションの果実を獲得するには、どのような点に気を付けなくてはならないか、改めて考えさせてくれます。



 一口にスタートアップとの事業連携と言っても、実際に双方の歯車が噛み合わず、結果が出せなくては意味がありません。記事から、参考になるヒントを拾ってみると――

▶スタートアップとの協業で留意すべきこと

(1)『出資だけではない連携』・・・単なる出資だけでなく、事業連携に
   積極的であること。

(2)『スタートアップの目線での連携』・・・自社の課題解決にスタート
   アップを使う、というスタンスでは、事業は停滞する恐れがある。
   スタートアップの目線で支援することでスピード感が。

(3)『イノベーションラボ』・・・オープンイノベーションに取り組む場が
   ある。そこには、異業種の大企業なども幅広く参加している。

(4)『コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)』・・・自社の事業との
   シナジー効果を検討し投資する実行力のある専門組織がある。

(5)『スピード感』・・・スタートアップ同様に、意思決定(決裁)の
   スピード感、機動力がある。

(6)『文化』・・・スタートアップとの文化的な共通基盤、相性がある。
   例えばネット業界なら、その世界に精通した人材がいる。

(7)『成長のドライバーを提供できる』・・・スタートアップの成長を
   加速させる駆動力になるような実証実験の場(インフラ)・販路・
   アドバイスなどを提供できる。

(8)『継続性』・・・経営トップ・担当者などが交代しても、変わらぬ熱量
   でアライアンスが継続する。

(9)『人材不足』・・・人材・人員の不足しがちなスタートアップに、人的
   な支援(出向など)ができる。 



 まだまだあるかも知れませんし、案件によっては当てはまらないケースもあるかも知れません(例えば、(6)の企業文化については、むしろ、異質なものが結合することでイノベーションが生まれる可能性が)。しかし、上記のようなポイントが、お題目に終わることなく、実際に機能するエコシステムとなれば、つまり、スタートアップと同じ土俵に立って協業できれば、イノベーションへと一歩近付いたことになりそうです。


#COMEMO #NIKKEI

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