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3Dプリンティングが変えるメーカーとユーザーの距離

 日経電子版の記事【3Dの技術活用 アジアは注力を ビベク・パタク氏
国際金融公社東アジア太平洋地域担当ディレクター】は、改めて、第4次産業革命のアクセラレータ『3Dプリンティング』のポテンシャルを考えさせてくれます。



 文字通り、物質を積層的に(3次元に)プリントしてモノを作る『3Dプリンティング』は、テクノロジーの進歩と共に、その基本的な概念でできるコトが増えていけば、驚くべき技術革新『ディスラプション』となることは間違いありません。

 その最大の特徴は、例えれば何もなかった空間にモノを出現させる、『組み立て不要の製造』という仕組み(他の製品の部品となる場合を除く)です。『組み立て不要』という事は、『組み立てライン不要』かつ『組み立て作業不要』という事であり、圧倒的な『省スペース化』と『省人化(省力化)』を実現するのです。

▶『3Dプリンティング』とは
  『3Dプリンティング』
 =『組み立てライン不要』+『組み立て作業不要』
 =『省スペース化』+『省人化(省力化)』



 『3Dプリンティング』の概念では、製造工程における『組み立て』にまつわる『熟練の技』は不要であり、その特性から直ちにいくつかの指摘が導出できます――

▶『3Dプリンティング』のポテンシャル

(1)『アイデア実現のスピードアップ』

   モノのアイデアを具現化するプロトタイピングが著しくスピード
  アップ
し、PDCAサイクルが加速する。

(2)『参入障壁の低減』

   アイデアの事業化が効率化され、参入障壁が著しく低減する。
  ユーザーに刺さるニーズの把握と、アジャイルな開発体制が勝敗を
  分ける

(3)『サプライチェーンの圧縮』

   開発現場⇨工場⇨店舗というサプライチェーンの距離が著しく圧縮
  され、一部の大量生産などは除いて、ファブレス企業は再びメーカーへ
  と回帰し、また、工場を併設した店舗など、全く新しい業態が萌芽
  
する。



 こうしてみると、『3Dプリンティング』が製造に大きなシェアを占める近未来の世界では、メーカーとユーザーの距離がコ・クリエーションのレベルまで接近するのではないか、と想像されます。




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