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これからのリアル店舗とは~サービス拠点としての優位性~

 日経電子版の記事【小売り・外食、店舗減に転じる ネット台頭 変革迫る】は、人口減少・電子商取引(EC)普及などによる、最近のリアル店舗の減少傾向についてのリポートです。リアル店舗にはリアル店舗の強みがあり、リアル店舗がなくなる事はありえないにしても、リアル店舗を取り巻く環境が量から質の時代へと入った事は間違いありません。



 リアル店舗の強みとは何か、それは一言で言うなら、文字通りお客の方から足を運んでくれるリアルな『顧客接点』、『サービス拠点』としての優位性ではないでしょうか。逆に言うと、このサービス拠点としての優位性を磨き上げたリアル店舗だけが生き残れると考えられます。そして、その優位性は、主に4つの点から成り立っている、と思われます――

▶リアル店舗の4つの優位性

(1)『リアルな買物体験の楽しさ』・・・リアル店舗のサービス拠点として
  の優位性の最も素朴なものは、リアルな買物体験そのものです。

(2)『リアル店舗の利便性』・・・第2に、これも基本的な点ですが、
  いろんな所にリアル店舗が存在して買い物ができる、というのは、
  決して忘れてはならない優位性です。

(3)『ネットとリアルの融合』・・・第3に重要な点は、どんなにECが普及
  しても、顧客満足の最大化を図るには、ネットとリアルの融合が欠かせ
  ない、という事です。主なものを2点だけ挙げると――
  ①『BOPIS(ボピス)』・・・ネットで購入して店舗で受け取る
   サービス。
  ②『体験型店舗』・・・リアルで試してネットで買う、リアルで体験して
   ネットで購入できるサービス。

(4)『コ・クリエーション』・・・リアル店舗が、企業と顧客の価値共創の
  場となる(カスタマイゼーション・フィードバック・テストマーケ
  ティングなど)。

(追記:『BOPIS(ボピス)』・『体験型店舗』については、下記の拙稿で考察しています。)



 令和の時代、これからのリアル店舗は、そのサービス拠点としての優位性を生かして、顧客体験を豊かにしていく装置となる事を求められているのだと思います。



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