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コト消費の時代のコミュニケーションスキル

 日経電子版の記事【対話で創る理想の一本 プロ野球選手のバット製作】は、「プロ野球選手の約5人に1人が使うバットづくりの達人たち」をリポートしたものです。



この記事で最も印象深いくだりは、次の一節ではないでしょうか――

(記事より)
「手がピタッとあたるように」「バランスをヘッド部分に」――。選手の感覚を聞き取り製品に反映させるため、高いコミュニケーション力も含めた総合力でバット製作にあたる。



 この一節を、一般的な商品の開発という事に当てはめるなら――

 消費者、ユーザーのインサイトを収集しプロダクトの開発に反映させるためには、高いコミュニケーションスキルも含めた総合力が必要となる。

――と言えるかも知れません。



 そもそも、消費者、ユーザー一人ひとりが各々の体験価値を追求するコト消費の時代に、細分化されるスモールマスな市場を見極め、消費者のインサイトに肉薄したプロダクトを開発するには、様々な形で消費者との『接点』を築き、様々な手法で『コミュニケーション』を取る事が必要なはずです。

 その際、直接対面した会話であるにせよ、SNSを介した対話であるにせよ、はたまた、自身消費者になり切って自分の内面と向き合うにせよ、対象である相手の言いたい事・考え・意見・思い・感性・インサイトを繊細に感じ取る感受性、インサイトを引き出し、聞き出すコミュニケーションのスキルはきわめて重要だと考えられるのです。

 この記事に登場する匠の姿は、コト消費の時代に消費者のインサイトを引き出すのに重要なコミュニケーションスキルというものを、もっとも純粋な形で再確認させてくれているように思います。



#COMEMO #NIKKEI

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