ストリーミングに見る書斎型から図書館型に変わるサービス
日経電子版の記事【ストリーミング、聴き放題広がる 楽曲選びより気分で消費へ 先読みウェブワールド】は、改めて、サービスのあり方が、ダウンロード型からストリーミング型へと、所有より体験重視のコト消費の度合いを深めている事を思い起こさせてくれます。
(音楽)消費のダウンロードからストリーミングへの変遷は、書籍に例えるなら、特定の書籍を買って自宅の書斎に蔵書を増やしていく『書斎型』サービスから、その都度自由に書籍を閲覧できる『図書館型』サービスへの移行と言えそうです。
そこで、この両者を対比してみると――
▶『書斎型』サービスと『図書館型』サービス
項目・・・・・・・・・・・・書斎型サービス・・・・・・・・・図書館型サービス
所有・・・・・・・・・・・・所有して体験・・・・・・・・・・・所有せず体験
取り込み方法・・・・ダウンロード・・・・・・・・・・・ストリーミング
取り込み単位・・・・作品単位・・・・・・・・・・・・・・・聴き放題・見放題など
課金方法・・・・・・・・作品単位・・・・・・・・・・・・・・・サブスクリプション
作品の選択・・・・・・目的買い型・・・・・・・・・・・・・衝動買い型
選択の方法・・・・・・熟考型・・・・・・・・・・・・・・・・・気分(ムード)型
選択の単位・・・・・・作品・作者など・・・・・・・・・テーマ(プレイリスト)
*アーティスト・ジャンル・
ムード・デイリーミックスなど
鑑賞スタイル・・・・傾聴・熟読型・・・・・・・・・・・スキップ型・BGM化
顧客接点・・・・・・・・レーベル・ ・・・・・・・プレイリスト
アーティストなど
上記はあくまで一般論で、様々なユーザーのあり方、中間的なあり方、例外があるはずですが、大きな流れとして――
①巨大な『図書館』のような膨大な選択肢の中から、
②レコメンドされる様々なリストを参考に、
③ムードで作品をスキップしていく、
④その中でお気に入りを見付けていく、
――という消費スタイルが浮かび上がってくるようです。
だとすれば、顧客接点としてのプレイリストに、売上・流行・ユーザーの気付きなど、全てに関わる大きな影響力がある事は明らかです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?