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グローバル社会を生き抜く3つの視点

 日経電子版の記事【トランポノミクス 3つの誤算 スティーブン・ローチ氏】は、様々に報道され論評されているトランポノミクスを一刀両断にした、きわめて明快、かつ痛快ですらある論陣を張っています。



 トランポノミクスはさておき、記事の視点は明晰で、一般論として、今というグローバル社会の動向を見極めるのに欠くことの出来ない視点を教えてくれているように思います。

 ソーシャルメディアの持つ負のポテンシャルがフェイクニュースやディープフェイクの氾濫を招き、複雑化する社会の構造に隠れて、一見理に適ったご都合主義の理屈がまかり通る現代、私達が正論を見抜くために必要な道標、視点とは何なのでしょうか――

▶グローバル社会を生き抜く3つの視点

(第1の視点)

(記事より)まず、政策の狙いと実際の効果が一致していないことだ。

⇨ その施策の目的と実際の効果は一致しているか?
⇨ その施策を実行すると、目的とは異なる結果をもたらしはしないか?

(第2の視点)

(記事より)第2の根本的な誤りは、トランプ氏の経済政策全体にいえるが財政赤字と関税、金融政策の関係を十分に理解していないことだ。

⇨ その施策は、別の視点から見ると、逆効果にはなっていないか?
⇨ その施策は、複数の分野にまたがった効果をもたらし、ある分野では
 プラスに見えても、別の分野においてマイナスの結果をもたらしはしない
 か?

(第3の視点)

(記事より)最後は、政策の影響がはっきりするまでに必ず存在するタイムラグを忘れていることだ。

⇨ その施策は、どの位のタイムラグを経て効果が出てくるのか?
⇨ その施策は、実際の効果が出てくる時期に適したものなのか?
 (その時には既に時代遅れになっている、など)



 私達の周囲に次々と姿を現す政治的な施策、経営的な施策が、本当に理に適っているか見極めることは、混沌とした時代を生き抜くのに必須のスキルと言っても過言ではないでしょう。この記事の教えてくれる3つの視点、道標は、最も素朴で基本的な判断基準を表しているように思えます。


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