超広告時代の到来

 日経電子版に地味ながら時代の趨勢を現すような記事【世界の広告費、19年はネットが4割に 電通調べ】が出ていました。2018年には初めてテレビ広告を上回ったインターネット広告の割合が、2019年には4割を超えるという見通しです。


 ネット広告がテレビ広告の割合を上回ること自体は当然予想されていたことですが、これから先、広告の世界はどのように変貌していくのでしょうか?

 大容量・低遅延を実現する5Gが進展し、IoTデバイスの総量が幾何級数的、指数関数的に増大した時、原理的には、表示機能さえあれば、あらゆるIoTデバイスがネット広告の媒体となりえます。広告表示と親和性のあるモノであれば、思いもかけないモノが広告媒体(例えばスマートミラー)となって、今までにない媒体企業が出現するかも知れません。近未来SFで描かれるような広告、トラムに乗ったり、地下道を歩いているとホログラムのように空間に浮かび上がる広告は、そのほんの一例にすぎないかも知れないのです。IoTデバイスは、消費者のライフスタイルに寄り添っており、広告媒体としての可能性は大きいと考えられます。

 消費者に寄り添うということでは、スマートウォッチやスマートグラスのようなウェアラブル端末の小型化・高性能化と普及も、ネット広告の拡大を促すことは間違いないように思われます。


 双方向性があり、AR・VRなどの可能性も秘めたインターネット広告が今まで以上に私達の身近な存在となる『超広告時代』が到来するとして、忘れてならないのは、広告というシステムの最も基本的な部分だと思います。広告が表示される『煩わしさ』と、それと引き換えに提供される無料ないしは価格を抑えたサービスの『利便性』のバランスです。広告収入で運営されるサービスの種類がどんどん増えていくとしたら、それは、避けて通ることの出来ない課題となって、広告活動に関する自主規制・法規制の問題、個人情報の問題なども含めて私達の前に立ち現れてくるのではないでしょうか。


 

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武田敦

テクノロジーと社会

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コメント1件

おはようございます。本日の日経電子版ピックアップに使わせていただいています。
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