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食の3Dプリンター

 日経電子版の記事【柿の種を自分好みに調合、亀田製菓が専用装置】は、とてもさりげない記事ですが、『食の未来』を予感させるような内容を含んでいます――それは、『食のカスタマイゼーション』です――。

  


 普段、私達は、外食でレストランに行ったり、加工食品を買って帰った時に、その味にちょっと残念な思いをする事が少なからずあります。理由は色々あるでしょうが、その一つ、最も大きなものに「自分好みでない」という現実がないでしょうか?――もっと辛ければいいのに、もっと大盛ならいいのに、もう少しスパイスが効いていると思ったのに……

 自分の好みにピタリと合う食に出会う幸運はなかなかあるものではなく、その事は逆に言うと、食を提供する側が100%に近い精度で顧客のニーズに応えることの難しさを表していると言えます――何と言っても、食の好みほど人様々、千差万別なものはないのですから――。

 日経電子版の記事を見ていると、このような顧客のニーズに応えるべく、ロボティクスを駆使して『食のカスタマイゼーション』を追求するビジネスが折に触れ目につくようになってきました。一つだけ例を挙げるなら、1000種類以上のサラダを作れる調理ロボット「Sally」などは、その典型でしょう――



 今回の記事に登場する、自分好みの柿の種を作れる専用装置「タネロボ」は、仕組みこそ違え、自分好みのイメージ、設計図で思いのままにアレンジの出来る3Dプリンターを彷彿とさせます。

 調理ロボットとは、まさに『食の3Dプリンター』で、テクノロジーの進化と共に出来るコトの可能性が拡がっていけば、『食の未来』は、今は夢でしかないような事が実現している、『食のカスタマイゼーション』時代になっているかも知れません。

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