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モビリティーにもう一つの新潮流~目的に合ったモビリティーを作ってしまう!~

 モビリティーの世界の新しい潮流といえば、自動運転などを含めたMaaSを思い浮かべますが、忘れてならないもう一つの潮流に、既成概念を打ち破った全く新しいモビリティーの開発があると思います。空飛ぶクルマはもとより、椅子型をはじめとしたパーソナルモビリティー、セグウェイのような電動立ち乗り二輪車……。そんな中、日経電子版の記事【佐川急便、積み荷4倍のパワフル自転車 前輪に秘密】に登場したのは、リヤカー型電動アシスト自転車(?)の「トライクカーゴ」です。



 まず、記事などからそのスペックを整理してみると――

▶『リヤカー型電動アシスト自転車』とは?

 ● 従来の4倍の120キロ(=軽トラックが輸送する荷物の約3分の1)を、
 ふらつかずに、人力で運べる!


 ● その秘密は前輪に2つのタイヤが並びチェーンでつながっている
 「シンクロシステム」
 ① 段差・斜面も安定して運転できる。
 ② カーブで車体が傾いてもバランスを保つ。
 ③ 積載重量が増えることで大きくなる旋回力を抑え、小回りが効く
  ハンドルさばきが可能に。
 ④ 路面としっかり接しており、グリップ力が強い。

 ● さらに、台車を荷台にワンタッチで着脱できる。

 ● その結果、配達効率がアップ。
 ① 重たい荷物を遠くまで運べる。
 ② 集配拠点と配達先を何回も往復しなくて良いので、純粋に配達に
  使える時間が増える。
 ③ 台車がワンタッチ着脱なので高層マンションなどで威力を発揮。

 ● さらに、こんな効果も・・・
 ① 増えている運転免許を持たない若年層、主婦層や高齢者など幅広い
  人材の受け入れ
にも。
 ② 会社の新たなシンボルとして、求人効果も。



 人の力に頼る最後のラストワンマイルで、宅配便のあり方に見合ったモビリティーが存在しないのなら、目的に合ったモビリティーを作ってしまおう、という考え方は素晴らしいと思います。働く人に優しい、企業の経営姿勢を象徴するシンボルともなるモビリティーには大きなポテンシャルがありそうです。
 ニーズを掘り下げて、その目的に最適のモビリティーを作ってしまおう、という新潮流は、着実に広がっていくのではないでしょうか。

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