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【弁護士語り】「覚えられない」をメカニズムから解決する

「ワタシ暗記力がなくて…」という方。
私のまわりにも山ほどいらっしゃいます。
いつも思うのは、暗記力って何?ということ。
「ワタシ運動音痴で」みたいなノリで「暗記力がない」という方がいますが、暗記力は論理的思考力とかコミュニケーション能力とかと同じ後天的スキルです。

つまり、受験生であれば【暗記力】を高める努力をするのは当たり前です。
なぜなら、高校受験・大学受験は(特に文系は)暗記した内容を披露する場だから。いわば暗記のコンテストです。
「暗記力がなくて…」なんてのはただの言い訳、コンテストに向けた努力不足になっちゃいます。

じゃあどうやって暗記力つけるんだ!
との声に少しでもお答えするため、本日は暗記の風味を話します。

1 暗記のメカニズム

受験勉強において、暗記の目的は何でしょうか?
そう、試験本番で、暗記した内容を吐き出して解答し正解する(点を取る)ことですよね。
つまり「内容を吐き出す」というアウトプットのために暗記があるんです。

では吐き出すまでにはどのようなプロセスがあるでしょう?
考えてみれば当たり前のことですが
知識を取り入れて(インプット)
→吐き出すまで頭にとどめて(キープ)
→吐き出す(アウトプット)するという段階があります。

つまり(受験における)暗記とは

インプット→キープ→アウトプット

の三段構造により成り立っています。

余談:
マーケティングの文脈でも「認知を得て購買行動に移ってもらうにはどうしたら良いか」との議論で、上の三段構造が出てくることありますよね。
インプット=記銘 ➡︎ キープ=保持 ➡︎ アウトプット=想起(思い出す)
という流れです。

2 「暗記力がない」を分析する

冒頭の「ワタシ暗記力がなくて」という方。
インプット / キープ / アウトプット
のどれが弱いか分析はしているでしょうか?

科目や単元によってももちろん違うと思いますが、
たとえば世界史に例に考えてみます。

Q, 明の洪武帝が廃止した政治の最高機関を何というか?

答えられなかった方、つまりアウトプットできなかった方。
なぜ答えられなかったのでしょう?

それを知るにはまず答えから。
A, 中書省

この答えを見た反応
①「なにそれ?」
②「なんか聞いたことあるなー」
③「あー!そうだった!出なかったわー」

この3つのどれに該当するかで、暗記プロセスのどこがダメだったかがわかります。

①ならインプット(記銘)不足=努力不足
②ならキープ(保持力)不足=忘却
③ならアウトプット(想起力)不足=訓練不足

この分析を経て、
インプット不足ならインプットから始めればいいし、
キープ不足なら再インプットしたり一問一答など保持力を高める勉強をすればいいし、
アウトプット不足ならひたすら問題演習を繰り返して頭の引き出しが開くようにすればいい、
と戦略が立てられます。

このように世界史など単純暗記の割合が高めの科目であればわかりやすいですが、
数学や物理など理系科目も同じ。
アウトプットできないということはインプット/キープ/アウトプットのどれかに問題があるんです。
それを分析することで「暗記力」は高まります。

3 結局は繰り返し

暗記のメカニズム(プロセス)を理解して、
「解けなかった」場合の分析をすることで戦略が立てられます。

しかし戦略を立てるだけではもちろんだめで、
実際にその戦略を実行に移すことが大切です。

暗記力って結局はこの実行に移す回数を増やせばそれだけ上がっていくので、
暗記力不足って嘆く人は、結局分析や実行を怠っているだけ。

そして実行に移すことは要するに繰り返すということと同じ、
つまりやることは分析1に実行9です!

受験勉強は暗記のコンテストだ!
今日も戦略的に勉強しましょう。

今回は以上です!

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