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ちょっと泣くレベルのメール

今までの仕事を辞めたので
一生私の相棒だと思っていた私のミシンを手放した。
かれこれ25年のお付き合い。
本当に本当にお疲れ様でした。

東京時代に2度ほどメンテナンスに来てもらったけれど
今の家は近くに工業用のミシンの調整をしてくれる人なんていないから
ものすごく、ほんとーにものすごく
気を使って使っていた。
無理なことは絶対にしない。
こういうタイミングでは必ず電源を切る。
そうやって、大事に大事に使っていたおかげで
7年間は無事故、無故障だった。
本当にありがとうと心から思った。


オークションで売ったら思った以上に高額で購入してもらって
とにかく壊さないように、不良が起きないようにと
ミシン台(モーター付き)はヤマトのらくらく家財便で、
ミシン本体(ヘッド部分)は佐川急便で送った。

佐川さんは仕事でお世話になっているので、あれこれ事情も知っていて
木箱を作って、中の板にミシンを固定させて
倒れたり、動いたり、絶対にしない状態にして発送。
この木箱づくりも相当な時間と労力が掛かったけれど
無事にこれまた遠くの(沖縄)購入者さんのもとに届いたのが10日程前。

一応解体前にセッティングの写真を沢山撮って、
注意点や気を付けたほうがいいこと、アドバイスなどをメールで送った。
他の沢山の機械類は、今現役で同じような仕事をしている人のもとに
引き取られていったので、あれこれ使い方やアドバイス等は必要なかったのだけれど、ミシンを買ってくれた人はそうではなかったので、
いきなり素人さんが購入して大丈夫なのかな?と不安になったのも事実。

無茶や不注意があれば針を指に突き刺すこともあるし
(私は無かったが、相方は2度あった。めちゃめちゃ怖い)
無理な負荷を掛ければ故障だってする。
でも、どんな人が買ってくれたのかまでは正直分からない。
その人がどのくらいの理解ができるかなんて、分かりようもない。
でもミシン店じゃないから、そこまでのサポートは出来ない。

上手くいかなくて「不良品だ」と言われるもの嫌だし、
余りにもサポートしすぎて何から何まで答えなくてはいけないのも面倒だ。
大体他のことでもそうだけれど、少し親切なところをみせると
人はもうちょっと聞いてもいいのかなってなるのが普通。
私もそうだし、ある程度。
でも、それを面倒と感じるのか、そうでないかは人それぞれ。
そういう 判断 や 範囲 や バランス で
散々意見の食い違いがある私達なので、
今はもうそういう 2人で揉めるストレス を避けたい。
そう思って、ある程度相方の意見に沿って事を進めた。


で、今日。


購入してくれた人から写真付きのメールが届いた。
私の相棒のミシンと、そのミシンで縫った革のペンケースとコインケース。
すごく綺麗に縫えていた。
とってもいい作品だった。

これって何に例えていいか、分かんないんだけど
なんか 

自分の育てた大事な犬が、新しい飼い主さんのお家で
とても大事にされていて、とても愛されていると知った

、、、ような、
そんな気持ち。

『 素晴らしいミシン 』というタイトルで送られてきたそのメールを開いて
瞬間で喉の奥がグッってなって、泣きそうになった。
「○○さんが大切にされていたこのミシン、私も大切に使用していきます。」
長年一緒にいたミシンが、新しいお家で馴染んで
まるでニコニコ笑っているかのような、そんな写真だった(本当に!)
大事に大事にされているのが伝わってきて、本当に良き人のもとに届いたなと、心の底から感謝している。


ね?ちゃんと伝えれば伝わるんだよね。
私はそう思う。
そりゃ~たまにはそうもいかないこともあるけれど、
大体はこういうふうに回ってる。

嬉しくてすぐに相方に報告。
写真を見て相方も「すごくいい作品だね、上手だね」って言う。
うんうん、本当に良かった。


久々にとても嬉しい出来事。
離れてみて、私があのミシンちゃんをこんなにも愛していたと知る。笑
そのことを知れて良かったし、メールを送ってくれた人に
本当に感謝。
これからお礼のメールをしようと思う。


※送ってもらった写真や頑張って作った木箱の写真を
 ここに載せられないのがすごく残念。
 本当にね、とってもいい作品だったの。
 あと私のミシンちゃんもね、なんか顔(って、どこだろうね?)が
 高揚してて、笑ってる感じ、するのよ。笑






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