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ギターの音色とともに。物語にじっくり浸りたい『マチネの終わりに』

このところ、特に文芸作品のオーディオブックをたくさん聴いているイトウです。

小説を自分のペースで目で読むのもいいですが、セリフを実際に声優さんの声で聴きながら、語られるペースでじっくりと物語を楽しむのもいいものですね。

audiobook.jpではたくさんの文芸作品を音声化していますが、昨年12月には『虐殺器官』や『余命10年』、『君たちはどう生きるか』など、多くのファンを魅了し続けるロングセラー作品を多数配信しました。中でも今回は、特におすすめの一冊をご紹介します!

今秋映画化のあの作品を全編音声化!

2019年秋に福山雅治・石田ゆり子主演で映画化される、平野啓一郎さんの人気小説『マチネの終わりに』。

この作品を、audiobook.jpでは全編音声化。14時間のオーディオブックとして発売しました。

物語の主人公は、天才ギタリストの蒔野聡史と、フランスの通信社で記者として働く小峰洋子。38歳と40歳の二人は蒔野のコンサートの後に初めて出会い、言葉を交わすうちに、強く惹かれあいます。

洋子には婚約者がいましたが、それでもお互いのことを知りたいと願い、言葉を交わし続ける二人。

しかし、あるときすれ違いが生じ、二人の関係はついに途絶えてしまいます。

離れ離れになった二人は、それぞれの人生を歩み始めます。果たしてもう一度、二人が巡り合うことはあるのか・・・?

東京、パリ、バグダッド、ニューヨークなど世界の各地を舞台にして、様々な文学、映画、音楽などを背景に語られていく二人の物語は、出来事や心の動きや感覚が非常に繊細に描かれていて、ギタリストとジャーナリストというあまり身近でない人たちの私生活を描いたものでありながら、とてもリアルに感じられます。

そして、二人はもう一度出会うことができるのか・・・最後まで全く聞き逃すことができません。

本当に蒔野と洋子が話しているみたいなナレーション

オーディオブックでナレーターを務めるのは、「幽☆遊☆白書」浦飯幽助役、「AKIRA」鉄雄役などで知られる佐々木望さん。蒔野と洋子、それぞれの心情をじっくりと描いていく本作品では、ナレーションが多くの部分を占めていますので、佐々木望さんの落ち着いた魅力ある声を十分に堪能できます。本当にずっと聴いていられる心地よい朗読です。

そして蒔野役は「遊戯王デュエルモンスターズGX」サファイアペガサス役、「京四郎と永遠の空」ツバサ役などの代表作を持つ増田隆之さん、洋子役は「犬夜叉」日暮かごめ役、「銀魂」志村妙役などで知られるゆきのさつきさんが担当。

私は書籍を読んでからオーディオブックを聴きましたが、お二人とも「ああ、蒔野や洋子は確かにこんな声で話しそう」と思える声で驚きました。時にはひょうきんに、時には真剣に相手の目を見て語りかけていそうな蒔野の様子や、何気ないしぐさの中にも魅力をのぞかせる洋子の姿が目に浮かんでくるような気がします(特に一度書籍でお読みになった方には、きっとわかっていただけるはずです)。

書籍をもう読んだという方も、映画が気になってるけどまだ読んでない!という方も、ぜひ一度こちらからサンプルを聴いてみてください。映画のお二人のイメージとはまた少し違う、原作の蒔野と洋子の姿を鮮やかにイメージしていただけるはずです。

蒔野のギターの音色を、あの場面で本当に聴ける!?

そしてこのオーディオブックには、実はある特別な仕掛けが!

『マチネの終わりに』には、著者の平野啓一郎さんが本作を執筆される際にモデルにしたとされるギタリスト・福田進一さんのギター楽曲を収録したタイアップCDが存在しています。

福田進一さんといえば、1981年パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝されたのち、日本のクラシック・ギター界を牽引されてきた、日本を代表するギタリスト。現在は上海音楽院、大阪音楽大学、広島エリザベト音楽大学、昭和音楽大学の客員教授として後進の指導にもあたられています。

そしてこの特別なCD音源を、実は今回、許可をいただいてオーディオブックの各所に収録させていただきました。物語の中で登場する楽曲を、モデルとなったギタリスト・福田進一さんの演奏で、物語とともにお聴きいただくことができます。

なかでも、蒔野と洋子の物語のカギを握る「幸福の硬貨」という楽曲は、この作品にのみ登場する架空の楽曲。この楽曲も、『マチネの終わりに』オーディオブックの中で、物語とともにお聴きいただくことができます。

この作品をお聴きになる際には、どの部分にどの楽曲が登場するかもぜひ楽しみにしながらオーディオブックを聴いてみていただきたいです。(これも書籍をすでにお読みになっている方なら、なんとなくお分かりになるはず・・!)

普段はオーディオブックを何かをしながら聴いているという方も、この作品はぜひ、時折手を止めて、あるいは目を閉じて、じっくりと浸って聴いてみてください。ギターの音色とともに、蒔野が曲ごとに、その楽曲に込めた思いがきっと胸に迫ってくるはずです。

映画公開は今年の秋。いち早く原作を読んでおきたいけど実はまだ読めてない、という方は、オーディオブックから入ってみるのはいかがですか?(個人的には、小説もオーディオブックもそれぞれ楽しんでみるのがおすすめです!)

★キャンペーン情報★

オーディオブック版『マチネの終わりに』をお聞きいただき、 #マチネの終わりにオーディオブック  をつけて感想を投稿いただいた方の中から抽選で10名様にクーポンをプレゼント!2月15日までですのでお早めに!


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