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新しい時代の生き方を発信しつづける、鳥井弘文さんのオーディオブック活用術

「オーディオブック×〇〇」と題して、オーディオブックユーザーさんをご紹介するこちらの企画。

今回は株式会社Waseiの代表取締役を務め、ブログ「隠居系男子」で新しい時代の生き方やライフスタイルを提案している鳥井弘文さんにお話を伺いました!

ポッドキャストからスタートした「聴く習慣」

──オーディオブックを聴き始めたきっかけを教えてください。

もともとはポッドキャストの「新刊JP」という番組を聴いていて、その中でオーディオブックの一部が流れてきたのがきっかけでした。初めて聴いたのは、たしか2009年に購入した「原因と結果の法則」でした。

「原因」と「結果」の法則』ジェームズ・アレン

──はじめてオーディオブックを使ったときは、いかがでしたか?

もともとポッドキャストが好きだったので違和感なく使えました。当時は大学と資格取得のための予備校とでダブルスクールをしていて、予備校の講義の音声を倍速でよく聞いていました。その延長としてオーディオブックを聴き始めたので、すんなり入れたのだと思います。

予備校の講義を聴くだけだと飽きるし疲れるので、合間にオーディオブックを挟んで繰り返して聴いていましたよ。

ポッドキャストとオーディオブックの違い

──では以前から聴く習慣がついていたんですね。

そうですね、耳から聴く勉強スタイルは大学1年生のころから身に付いていました。ポッドキャストもこの頃から色々な番組を聴いていました。1番ハマったポッドキャストは、ジブリのプロデューサーの鈴木敏夫さんの鈴木敏夫のジブリ汗まみれでした。

──以前ブログで1人の時間とポッドキャスト、オーディオブックの違いについて書いていらっしゃいましたよね。

ポッドキャストやラジオは、家に帰ったらテレビをなんとなくつけちゃうような、ちょっとした寂しさを紛らわすために聴くことが多いです。誰かと一緒にいるような感覚を味わいたいようなときですね。

一方で、オーディオブックは没入感というか、1人で集中して孤独になりたいときに聴くことが多いです。移動時間が長ければ長いほど中長期のことを考えられる作品や、世界観に浸れるような小説を聴くことが多いです。

オーディオブックは、”耳に痛いこと”でもくり返し聴ける

──使っていて感じるオーディオブックの良さは何ですか?

勝手に読み上げられるので、耳に痛いことでも何度も繰り返して聴けることだと思います。目で読むと、どうしても繰り返し読むことができず目をそらしたり、本を閉じたりしたくなるんですよね…(笑)

──確かに。無意識に読み飛ばしがちですね。

オーディオブックだと言葉として全部耳に入ってきて、それこそ耳にタコができるくらい繰り返し聴くことができるのが良さだと思います。

ユダヤ人大富豪の教え」、「人を動かす」、「嫌われる勇気」・「幸せになる勇気。こういう作品は少し耳が痛くなる作品ですよね。最初はすぐには身につかないけれど、何回も聴いて耳タコにして、体にしみこませています。

──耳にタコができる、”耳タコ作品”ですね!

「耳にタコができる」という言葉ははネガティブな意味として使われることが多いですが、オーディオブックだとポジティブな意味になると思っています。

―たくさん聞かれていると思うのですが、何か印象に残っている作品はありますか?

■仕事のことを考えたいときは経営者の本を

『考え方~人生・仕事の結果が変わる』稲盛和夫著
『徳育と実業』渋沢栄一著

仕事について考えたいときは、経営者の方が書いた本を聴きます。稲盛和夫さんや、渋沢栄一さんの本を聴くことが多いですね。

■小説なら川村元気作品
『億男』川村元気著

小説だと川村元気さんの作品が大好きで、オーディオブック化した作品は全部聞きました。それから又吉直樹さんの火花など話題作も聴くことが多いですね。

──ちなみに川村元気さんの作品はどんなところが好きなんですか?

やっぱりプロデューサーという肩書であれだけヒット作を連発されているのが本当にすごいと思います。ほかにも、『仕事。』という書籍が好きで…ぜひオーディオブック化してほしいです(笑)

■長編を読むのに抵抗がある本でも入りやすい
『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ著

話題作で読んでおきたいんだけど、読む時間がないときは、オーディオブック化されているとすぐに買っちゃいますね。『サピエンス全史』とか、『もしドラ』とかがまさにそうなんですけど、オーディオブックがでてるとラッキーって思っちゃいます。

『【現代語訳】学問のすすめ』福澤諭吉著

「学問のすすめ」や「武士道」など、名前は聞いたことはあるけれど読んだことがない古典を聴いて楽しめたのは良かったです。しかも新訳版なので聴きやすくて、とてもありがたかったですね。

■偶然の出会いからお気に入りに
『棚橋弘至はなぜ新日本プロレスを変えることができたのか』棚橋弘至

この本はある出来事がきっかけでたまたま聞いたんです。ある日、居酒屋で飲んでいたら、突然なにかのTV番組の収録が始まって…そのときにいらしてたのが棚橋さんだったんです。もともとプロレスには疎くて、棚橋さんも存じ上げなかったのですが、周りのひとたちがとても騒いでたので気になって調べてみたんです。そうしたらたまたまその日がオーディオブックのリリース日で、思わず購入してしまいました。

──普段馴染みのないジャンルにもチャレンジしやすいですよね。

ちょうど僕が当時考えていたようなことを棚橋さんが本の中で熱弁していたので、グサグサ刺さりました。こういうきっかけ、出会いと言いますか、タイミングってやっぱりあると思っています。

そしてこういう偶然の出会いがあったときに、つい聴いちゃうような気軽さがあるのも、オーディオブックの魅力かなと思います。

詳しくは鳥井弘文さんのブログ・隠居系男子で!▼

”音声”だからこその面白み

―「音声ならではの面白さ」について、何か感じるところはありますか?

目で文章を読むのと、音声で聴くのとでは印象が変わるところは面白いですよね。講演会に登壇させていただくこともあるのですが、講演会でうけるネタと、ブログでうけるネタがあってそれぞれ微妙に違います。ブログに書いてバズった話題を講演会でお話するとキョトンとされることもよくあります(笑)

得る情報が耳か目か、どちらを経由するかで面白みが変わるのでしょう。紙一重ですけど、それを見分けて使い分けられるようになりたいです。

──両方関わられているからこそ、分かることですね

例えば「人志松本のすべらない話」は、音声で聴くとあんなに面白くても、文字で読んだら面白さが半減すると思うんです。なぜなら、芸人さんの話術も面白さの中に多分に含まれているから。

そういう意味では、読むのはプロの声優さんやナレーターさんのほうがいいなって思います。演技や声の抑揚などでよりイメージがしやすくなる。そこに音声の魅力があると思います。

飛行機や電車など長距離移動にオーディオブック

──こんな人にオーディオブックを勧めたいとかありますか?

やっぱり、移動が多い人たちにはぜひおすすめしたいです。僕も出張に行くことが多いので長距離移動中の新幹線や飛行機で聴くことが多いですね。

本だと電車や飛行機から降りる時に一度閉じないといけないですよね。オーディオブックだと、そのまま聴き続けられるのがいいです。

──移動しているときには、ずっと聞いているみたいな感じですね。ちなみにイヤホンは何を使ってますか?

最近Bluetoothのイヤホンに変えました。ソニーのノイズキャンセリングです。外で聴くことが多いので、ノイズキャンセリングがないと聞きづらいんですよね。でも飛行機は機体によって、Bluetooth接続にすると怒られることがあるので有線も合わせて持って行ってます。「聞くぞ!」と思っているときに、聞けないとがっかりするので…。(笑)

今後の音声コンテンツはどうなる?

──個人の働き方が尊重される世の中になってきて、働く場所や時間も縛られないことも増えてきました。そんな新しい時代で、音声コンテンツはどんなふうに活かされていくと思いますか?

音声で情報を仕入れる人が、とても増えてきたと思います。たぶん、パソコンの前にずっといるわけではなくなってきたなど、そういった背景があるんだと思います。

ただオーディオブックは最初の導入までのハードルが高いのがネックですよね。作品をDLするまでにまずハードルがあるし、いつも使っているイヤホンだと外では聴きづらい。ノイズキャンセリングのイヤホンに変えるとか、そういうちょっとした工夫でそのハードルは下がると思うので、さらに多くの人にオーディオブックの魅力が伝わればいいのにと思います。

──音声の時代をさらに牽引できるよう、ハードルを下げられるように頑張ります!

おわりに

耳での情報収集を当たり前のように行う鳥井さんから、たくさん面白いお話を聞くことができました。鳥井さんのようにオーディオブックが身近にある人が少しでも増えるよう、もっと頑張っていきたいと思います!

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