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【25】モヤっとしたときは。

咳はだいぶおさまったし、夜に咳で起きることもなくなった。だけど喉の奥底で、ちょっぴりモヤっとしたなにかが残っているような気がする。

おそらく喉の炎症は完全には治っていないのだろう。安静にしながら、しばし時間をかけて治していくしかない。

モヤっとするのは、体だけではない。誰かに怒られたり、自分自身に納得がいかなかったりするとき、体ではなく、心がモヤっとした信号をキャッチすることだってある。

体のモヤっとに関しては、時間をかければ治るかもしれない。だけど心のモヤっとは、時間が経てば経つほど悪化してしまうこともある。時として、非常に厄介な存在。

そうやって心に不快ななにかが溜まったとき、自分は歩くことで体外に吐き出そうとする。

歩くことは、自分との対話の時間だ。内側に虚構の“もうひとりの自分”を作り出して、壁当てをするように、対話を重ねていく。

誰とも交わることのない空間の中で、自らを見つめ直す作業。まわりには、タッ、タッ、という単調な足音だけが鳴り響く。

静かなる空間の中で、モヤっとした原因を”ふたり”で探っていく。「ああだよな」「こうだよな」とあれこれ話をしながら、やがてひとつの結論を見つけ出す。

そうやって自分とまっすぐ向きあう時間をつくることで、これまでのモヤっとを解消してきた。

だから、歩くことは自分という人間を醸成させる大切な時間。

誰にも邪魔されない、特別な時間。

これから5年、10年と年月は加速度的に過ぎ去るのだろう。生きている時間が増えることで、さまざまな事情が絡みあった複雑な問題にもたくさん出くわすのだろう。

そんなときは歩くという作業を通して、ひとつずつ、誠実に向きあっていきたいと思う。

みなさんは、モヤっとしたときどう向きあっているのだろうか。

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