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同人誌即売会に豆本ガチャを設置した話

タイトルの通り、同人誌即売会、いわゆるオフイベでスペースに豆本ガチャを設置した話です。無配で配っていた豆本が全てはけたので、一区切りということでこちらにnoteを残しておきます。もしどなたかが同じようにSSなどを豆本ガチャにして配布する際に、参考になれば幸いです。


経緯

某ジャンルのオタクである私がはじめてオフイベにサークル参加したのは、2021年の12月のことでした。そこから一年ちょっとが経ち、本づくりにも少し慣れてきたことだし変わったことができないかと思うようになったのが、2023年の2月頃。普段は末端の字書きとして小説を書くなどしていますが、字書きが何か変わったことをするには何があるのだろう……?

そこで思いついたのがガチャガチャの設置です。元々A7の折本や手のひらサイズの豆本などの小さい本が好きだったので、大きめのガチャカプセルに入る豆本を作り、頒布しようと決めました。

普段は某ジャンルに登場するA×Bの二次創作BLを書いているため、当初は彼らのSSを3種類程度用意してランダムで配布する予定でした。が、いろいろと考えているうちに、彼らが通う魔法士養成学校の教科書を模したものを豆本にするという方向に舵を切ることになり……(そのときたまたま一番近いイベントがカップリングオンリーではなくジャンルオンリーだったため、CPなしのものを無配として配布する方に心が傾いていました、)最終的に「占星術の教科書風豆本」と「魔法史の教科書風豆本」を作成することとなります。

準備

というわけで、イベントに向けて無配の準備です。無配のわりにたくさん準備することがありました。

ガチャ機の準備

まず、ガチャガチャをするには当然ながらガチャ機が必要です。豆本ガチャをすると決めたはいいものの、本当に実現可能なんだっけ???ということで、最初にガチャ機を探しました。Amazon等で探すと5000円~30000円くらいの価格帯で本格的なものが出てきます。単純に値が張るというのと、搬入のときの大変さを考え、Creemaに出品されていたハンドメイドのガチャガチャ段ボール工作キットを1000円ちょっとで購入しました。

組み立てた後はこんな感じ

ガチャ機のサイズは幅15cm×奥行15cm×高さ29.5cm。赤ブーイベントの机の大きさが幅90cm×奥行45cm×高さ70cmで、その半分が1スペースと考えると、このくらいのコンパクトさなら余裕を持って置けるレベル。安心してポチれましたし、他の頒布物がある前提でも大丈夫でした。

他頒布物を考慮したうえでの家での設営練習写真

ちなみにカプセルはAmazonで10個880円のものを購入しています。ガチャ機推奨の大きさのカプセルということで、直径65mmのカプセルです。

豆本-データ作成

さて、無事ガチャ機とカプセルを確保できたところで、次は中身の豆本の準備に移ります。カプセルを購入する前に、カプセルに入りそうかどうか、完成後のサイズを確認していた豆本テンプレートがこちら。

背表紙付き折本(縦型)テンプレート - アオマメ堂 - BOOTH

アオマメ堂様の背表紙つき折本のテンプレートです。横型と縦型があり、今回は縦型をお借りしました。私は字書きゆえレイアウトやデザインに詳しくなく、こちらの画像データをWordに貼りつけて無理くりテキストボックスで台割を行うなどしたのですが……

絶対にやめたほうがいい

めっちゃ大変でした。あとで豆本づくりに協力してくれた友人にテキストボックスで台割したと伝えたところ、だいぶ驚かれました。たぶんもっといいやり方があると思います。周りにデザインやレイアウトに詳しい方がいたら絶対相談したほうがいいパートです。ちなみにこの本に登場する魔法陣やフォントは、下記の皆様からお借りしております。

フリー素材「なんかに使えそうな素材-ホロスコープ編-」 - 全自動目玉割機 - BOOTH
魔法陣 背景ジェネレータ スケールフリー - デイジィ・ベル - BOOTH
ルーン文字フォント セット RuneAMN Series Fonts free - デイジィ・ベル - BOOTH

豆本-印刷&製本

豆本のデータが作れたら次は印刷。普通紙に印刷してもじゅうぶん可愛いですが、私は今回「魔法史の教科書風豆本」と「占星術の教科書風豆本」を作成しようと思っていたので、魔導書っぽくちょっと黄ばんだ紙で、茶色インクで印刷できたらいいなあと思っていました。なので、レトロ印刷様にお願いし、アイボリーの紙に茶色インクで印刷だけしてもらいました。

印刷が終わったらひたすら製本!!アオマメ堂様のガイドに沿って、ひたすら紙を切って折って……を繰り返します。このとき折ったのは全部で40個だったかな。友人二人に手伝ってもらい、三人で作業をしました。
そんな、もはや無配にかける情熱ではないくらいの情熱と作業量を要し、
できあがったのがこちら。

とてもかわいい
とてもかわいい

小さいのにちゃんと読める!背表紙がある!紙もクリーム色でインク茶色で魔導書っぽい!!!そんな豆本の完成です。ちなみにアオマメ堂様のこちらのテンプレートでは、A4のコピー用紙1枚から32pかつ縦約47mm横約33mm幅約6mmのサイズの豆本ができます。

後はイベント会場に持っていくだけ!!私は関東圏内に住んでいるためガチャ機は手搬入で持っていきましたが、コンパクトなので段ボールでもサッと送れること間違いなし!!!

イベント当日

そんなこんなで迎えたイベント当日。

スペースにほどよく馴染むガチャ機の姿(赤ブーさんには許可を取っています)

コンパクトなそのサイズ感から他の頒布物の邪魔にもならず、お隣のスペースの方や通行人の邪魔にもならず、ほどよい感じで設置することができました。

そして、肝心の、豆本ガチャをやってくださった人がいたのかどうかですが……

たくさんいらっしゃいました!!やったね!!

まあ、ペーパーなどと違ってサッと取れるわけではないので、「よかったらガチャやっていきませんか?」とナンパしまくりやって頂いたというのが正直なところではありますが……!でも、通りがかりの別ジャンルの方にも「ガチャだ!?」と驚いていただけたり、Xの告知を見て「やりたかったんです~」とガチャをしに来てくださる方もいたりだったので、万々歳でした。

2023年の3月のイベ、6月のイベ、11月のイベに置いてみたんですけれど、11月のイベが終わった今、なんと占星術・魔法史両方持ってるよ!という方もいらっしゃるようで、感無量です。

もちろん、イベントでの反省点というか、気を付けないとな~と思ったこともあります。例えば、段ボールの手作りガチャなのでどうしても建付けが悪い部分があり、なかなかカプセルが出てこなかったりとか。中に6、7個程度しかカプセルが入らないので手動で素早くカプセル補充をしないといけなかったりとか。。。

まあでも、そういったちょっと大変なことも含めて、豆本ガチャを設置できてよかったなあと思います。また何か変わったものを作って、イベント会場に置いてみたいです。常識の範囲内で。


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