終われない日常

「勝手にはいってくんな」
「起こされる前に起きなよ」と彼女は口を尖らせ,好きでしているわけじゃないと付け加えた.寮母が扉を叩きそれでも起きないから合鍵を使って開ける,毎日そんなことはしていられないからと頼まれたのだと.ルームメイトの自分が起こさなくても自分で起きなよと頬を突かれた.
寮は二人部屋でカーテンを引いて間仕切りにしている.彼女はちゃんと入るよと断ったけど寝てたしと笑う.はいはいわかりましたと追い出して着替えを済ませる.今どきセーラーなんてと思うけど鏡の前に立てばまんざらでもない.どこから見ても女子高生のできあがりだ.
「それにしても菜種,ブラ付けるの下手だよね」
「ちょ,覗いてたの?」
遅いから気になってさと悪びれず笑い,彼女は相談があるんだけどと私を覗き込む.
「相談?」
「私,世界がリアルに思えないから昨日菜種に相談して飛び降り自殺したじゃん.でもなんでベッドで起きたんだろ」【続く】

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