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2023/5/12-14


 金曜の仕事終わりに京都メトロへ駆け込みLicaxxxは巧妙なテクノが並ぶ。ストーンズ太郎も好き。

 急遽開催に人もまばらでリラックス(Licaxxxだけに)して聴けた。

 メトロの夜明けはそのまま近くの早起き亭で朝うどんと相場が決まっている。なんと驚異の4:00op(?)である。テクノの後には海老天卵とじうどん(俗称:テクノとじうどん)を定石としているが、気分的に中華そばを頂いた。

うどん屋なので蒲鉾がある
ちょいと嬉しい


 食べ終わって、伊勢うどん風の新メニュー(海老天一匹付き)のボードが目に入って、こっちでも良かった気がした。

 そのまま御所近くの友人宅で仮眠の予定が、なんとなく寝れずにレコードを掛け続ける。ceroの3rdのlpはダイナミクスとパン振りが素晴らしく、再発でもプレ値つきはじめてるのが懸念だが、買おうと決めた。

 昼は四条室町下るスパイスチャンバーへ。2年ぶりにウキウキだったが、ここはもう随分と並ぶ店になってしまったので、恐る恐るもオープン凸を決める。他所にない辛さと旨味。キーマカレーには炒り卵が混ぜ込まれていてコレまた絶妙だ。上に小さく乗せられたカリカリ梅もポイントだ。素揚げしたピーマンに赤パプリカ。ごろつくジャガイモが多からず少なからずのホクホク具合でたまらん。勢いづいた匙が止まらん。


もちろんチーズは乗せます



 チャンバーのコースターにはミニミニレコードが使われているので、景気付けに良い。その勢いのままレコード屋巡り。四条は京極からグーっと今出川まで舐めるように北上し7軒は巡ったか。お目当てのヤマタツのメロディスがGETできてホクホクものだ。


 『高気圧ガール』で
大雨前線吹き飛ばせ!!!💨🛸
(荒井期のユーミンも3枚GET)
ソリッド・ステイト・サバイバー
(通称:麻雀卓のやつ)


 後輩と連絡がつき、終着地のレコード屋で合流してサイゼで軽く呑む。相変わらず企業努力に感動しつつ、生ハムの消滅に涙しながらも、アロスティティーニの香ばしさと肉肉しさと付け合わせの謎スパイスと白デカンタのマリアージュに舌鼓を打つ。粗野な味わいもいいものです。

(ブロッコリーのクタクタ。クタクタ過ぎでは。)


 そのまま歩いて下鴨宅へ。小雨まじり屋上で京都タワーの遠景を眺めショートホープを一服。

 シュガーベイブの『ダウンタウン』をLPで拝聴し、軽くブランデーハイボールにブラックサンダーを喫して、「シャワー浴びてきますわ」の一言を半ば寝ぼけて聞こえたような気がしながら寝袋に包まると21:00には気絶するように眠ってしまった。


 朝に泥のように目覚めて5:00になると、ザクザクと自主立候補した後輩の月刊誌面の原稿を書き上げる。

 朝食用にあんぱんを用意しておいて良かった。昨晩の酔いが回っていた自分のファインプレーを讃えたい。トースターを借りて軽く炙る。後輩が目覚める。芥子の実が黒くハジけるすんでのところで引き出す。

 YMOのYMOのLPに入っているインタビュー記事に坂本氏、細野氏、高橋氏それぞれの思想が色濃く書かれていることを伝える。
これはいい評論だと。

 機械的であることと生命体として感覚的でもあること。イマジネーションを強く持つ事で肉体の束縛を離れて創造できるといった意味合いに希望を抱いた。

 遠望にあってイマジネーションを鍛錬すること。たとえば旅に出るだとか。よいよテクノこしらえてぇな。(まずはPC買い戻さなきゃだネ)

 屋上で冷えた缶コーヒーで一服。わずかに日差しが注ぐ。簡単にキャッチボールなどをする。

 京都へ引っ越す決心がつく。なんと向かいの部屋が空いてるらしい。「オーナーに直接交渉出来るか聞いてみますね」という頼もしい一言に絆された。下鴨はいい所だ。一乗寺にも北大路にも出町柳にも少し歩くが丁度まん中の位置にある。それにこの建屋の屋上。なんと大文字が全て見えるところもポイントだ。なにか面白い事が出来そうな気しかしないので、勢いそのままにVIVA左京とする。

 大貫妙子『タンタンの冒険』はギターカッティングにベーススラップが効いて激ファンキーな印象だが、サビで急にメロウグルーヴィなAOR調になる。「こりゃあ相変わらず色んな楽器の音がして賑やかなもんだ」と共鳴して「ルリルラルリラ口笛」を吹くように家を後にする。

 河原町今出川のタナコーでモーニング。出町に住んでた2年前には朝しょっちゅう来てたな。ざっかけない喫茶店だけれど、いつ来てもホッとする。記事を清書してボーッと一服。喫煙は無思考になれるから好きだ。

 金夜からずっと京都にいたので、流石に下着も着続けて限界が近い。そそくさと帰宅した。


 「鉄は熱いうちに打て」の一言は、地元の短大へ進学したものの、感覚的に合わず、大阪で先に浪人していた友人に、自分も一旦入った短大をやめて大阪で浪人するか悩んでいた時に後押ししてくれた大切な言葉だ。思いついた瞬間に動くのがいい。後悔は転じて笑い話になると信じて。

 勢いそのままに部屋を片付け明日の可燃ゴミの日に備える。退去通知を投函した。

 一息ついて大東洋へ。休日はいつ何時来ても芋を洗う様な大盛況をみせているが、なぜか自分が大好きなミストサウナコーナーは人が少なく、ゆったりくつろぐ事ができる。タイル張りの大きな腰掛けは曲面が美しい。蒸気で満ちた靄の正面には、ローマのテルマエよろしく謎の彫刻が据えられていて、あべこべ具合に一笑させてもらっている。

 存分に蓄えた髭も剃り上げ、ペンギンサウナとかいう0℃の冷え冷え空間と、そのミストサウナを幾度か往復して整え後にする。

 中崎町から地下鉄に乗り「相変わらず南森町の乗り換えは便利だな〜」と感心しながら、谷町線から堺筋線へ。向かうは日本橋へ。


 たこ梅といえば日本橋で、日本橋といえばたこ梅である。道頓堀の端っこにある。「京都へ越してしまえばそう気軽には来れないだろう」と感傷に咽び泣くあまり来てしまった。

 一人で予約なしなら16:00の、オープン凸が相場だ。おでん屋なので、冬の寒い時期なら大行列になる。夏へ向かうとまだ大丈夫だが油断は禁物だ。

 渋い建屋の暖簾をくぐれば、コの字のカウンターに腰掛け、目の前に妙香高く湯気立ち昇る大きな炊き鍋に、あれやこれやと具が敷き詰められていて、これを眺めながら頭の中でオーダーを組んでいくのが毎度の楽しみだ。大抵スタメンは決まっていて、そこに季節ものや気まぐれの一品を差し込む。

 杉樽の酒があったので、すかさず注文。塗りの一合升にゴージャスな心地になる。少々溢れる注ぎ映えに「おっとっと」なるとこまでが相場だ。もっきり!!

 辛口とあったが随分まろやかに感じる。甘美な口当たりだ。杉の香りがたまらない。

 たこ甘露煮も欠かせない。足先のくるりと渦巻いた所を"アンモナイト"と称して必ず写真に収めることにしている。ジュラ期からペルム期の見立てやね。発掘調査はじまります。

塒まきまき"アンモナイト"




 噛めば噛むほどに甘露煮の出汁の効いた奥底から止むことのない蛸の旨味がゾクゾクと立ち上がる。これは樽酒と往復して舐める様よろしくコースであろう。

 【本日のオーダー】

0.杉樽の酒一合
1.たこ甘露煮,わかめ,淡竹(歯応えが良い)
2.いわし天,大根,きく菜(ちょい苦。好き。)
3.さえずり,蕗(←絶品です)
4.ちくわ,こんにゃく
〆.鯨の肉吸い(NEW‼︎)


"鯨"を食べて"藝"を磨け‼️
🐳🐳🐳
(R.I.P.Yodo-chang)


 一合で酔いが回る。いい雲心地だ。帰りがけに久しぶりにBAR JAZZに寄ろうともDANKEに寄ろうとも思った。が、入眠しそうなので家路につく。

 斜向かいの中華物産店で、使いもしない八角と地球グミを買いかけて踏みとどまる。相合橋の煙草屋で買えてたCOHIBAのショートを懐かしみつつ、ガラムと初めてエクスプローラーというフィリピンの太いハンドメイドのリーズナブル葉巻を試すことにした。

 もうなんか余計な買い物をしてしまいそうなので、相合橋筋をいそいそと抜けて地下鉄に乗った。

 家に着く頃には雨も上がって夕焼け空がのぞいていた。窓を全開にして、早速ぶっとい葉巻に火をつけてみる。なかなか良い吸い口かもしれない。まったり荻原朔太郎の詩集でも読みながらコーヒーと喫すると90分は過ぎていた。かなり長持ち。煙と戯れるにはいいもんだ。COHIBAに替わるニューフェイス登場か。


絞られた吸口がいい感じ


 休日は楽しみの全てを注ぎ込んでしまいたいもんです。地点間高速移動が出来ればなと思いつつ。やはりUFOが欲しくなる。たまに低速滑空して遊覧飛行も出来ればなお良い。


 寝言は寝て言えと云う事で、早めに眠ることにします。zzz


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