キャリア教育入門編、今回のテーマは、
「新大学入試につながるキャリア教育」です。
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大学入試とキャリア教育、
関係ないんじゃないの？とお思いでしょうか？

たしかに、これまでの大学入試はそうかもしれません。

現在の高校２年生から、大学入試が大きく変わります。

試験のしくみの側面での大きな変化は、
これまでの大学入試センター試験が
「高校生のための学びの基礎診断」「大学入学共通テスト」の
ふたつになるという点。

試験の内容の面での大きな変化は、
試験で問われるのが「知識」だけではなく、
より「思考力・判断力・表現力」が問われるようになる、
という点でしょうか。

さらに、各大学の個別入試（いわゆる二次試験など）は、
小論文やプレゼン・集団討論などの方法で、
「主体性・多様性・協調性」をみていく、とされています。
各大学も求める人材像を設定し（アドミッションポリシー）
入試を変えていくことが求められています。

「知識の定着度」というテストで測れる能力は、
机に向う反復学習で伸ばせるものかもしれません。
大学ごとの出題の傾向を知ることや
それに対しての対策といった「テクニック」も大事です。
ですが「思考力・判断力・表現力」、
さらには「主体性・多様性・協調性」といったものは、
どうやって身につけたらいいのでしょうか・・・？

テスト勉強のように机に向かって問題を解く行動ではなく、
体験や様々な経験を通して身につけるものであり、
多様性や協調性は人と関わることや
社会に参画していくことで身につくもの。
日々の生活の中での積み重ねや経験、
さらに言うなら、これは高校生活だけでなく、
小学校・中学校から積み上げる中で伸ばしていくもの。

こうした能力が大学入試で問われるということです。
試験直前の「付け焼き刃の対策」だけでは、
対応はできないでしょう。

ゆえに、知識伝達型の授業だけでなく、
社会にあるリアルな課題や現象を素材に学ぶこと、
社会に参画していく体験活動が
教育活動の中で、
体系的かつ継続的に必要になってくるのです。

キャリア教育は、
そうした社会と学びをつなげる体験活動や経験を
提供できる学びです。
キャリア教育は新大学入試につながる学びである、
と言えるのではないでしょうか。
そしてそこには地域・企業・社会人の関わりが必須なのです。

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松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。１９７５年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗（４か月めで退職届！）ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。２０１６年４月個人事業主から法人成り（株）ax-factory（https://ax-factory.wixsite.com/corporate）を設立。
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