見出し画像

新たな研究が示す、コロナ禍におけるワクチン反対派の台頭とその背景🧐🧐

東京大学大学院工学系研究科の鳥海不二夫教授と未来ビジョン研究センターの榊剛史客員研究員、早稲田大学の小林哲郎教授、筑波大学の吉田光男准教授らが率いる研究チームが、COVID-19パンデミックにおけるTwitter上のワクチンに関する論争を深掘りしました。この研究は、大量のツイートデータを基にして新たにワクチン反対派に転じたアカウントの特徴を明らかにし、その政治的含意も探求しています。

陰謀論とスピリチュアリティの影響

この研究によると、新たにワクチン反対派に傾いた人々の多くが、陰謀論やスピリチュアリティに深い関心を持つ傾向にあることが分かりました。これらのトピックに対する興味が、ワクチン反対の立場を取るきっかけとなっているようです。特に、コロナ禍以降にワクチン反対派に転じた人々は、従来の政党や政治家との結びつきが弱い一方で、新興の政党や代表者との関連が強まっていることが示されました。

政治的な動向と選挙への影響

研究チームは、ワクチンに関する1億件近くのツイートを解析し、その中で「ワクチン賛成」「ワクチン政策批判」「ワクチン反対」という三つのカテゴリに分類しました。分析結果からは、新たなワクチン反対派が、例えば参政党のような政党を支持する傾向が強まり、これが政治的な影響力を増す過程を示しています。これは、2022年の参院選においても明らかで、反ワクチンを掲げる政党が議席を獲得する一因となった可能性があります。

今後の対策と展望

研究者たちは、陰謀論やスピリチュアリティを警戒し、それが反ワクチン的態度の拡散を防ぐための手段として重要であると指摘しています。さらに、将来のパンデミックが発生した際に、これらの態度が公衆衛生への脅威にならないように、適切な教育と情報提供が必要であるとしています。

このような深い洞察を提供する研究は、政策立案者や公衆衛生の専門家にとって非常に価値のある情報源となります。今後もワクチンに関する議論は続くでしょうが、科学的な根拠と慎重な分析に基づく情報提供が、社会全体の理解を深め、より良い政策決定につながることを期待しています。
🍎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?