見出し画像

ハードとソフトの合体ゲイ術

アウトプットとは何者か。
表現とはなんなのだろうか。

私はNOTEに変態的でセンクスセンスに富んだ言葉をしたためているわけだ。
この状況下において、Noteはハードであり、センクスブレインはソフトである。

画家にはキャンバスが必要である。
キャンバスといっても紙でなくても良い。
キャンバスとは枠ということで、枠がないと画家の筆はどこまでも進んでしまう。

ファミコンソフトにはファミコン本体が必要である。
本体のスペックという枠がなければ、ファミコンソフトはただのShitである。
技術的な制約がなければ、スーパーマリオのあの独特な世界観も生まれなかった。

つまりアウトプットはプットオンなのではないだろうか。
枠があるから活躍できるわけだ。
枠がない中で想像できるのは創造主だけではないだろうか。

そんなことを考えていたある日の昼下がり
今まで気にもしていなかったユニクロのUTが急に気になりだした。
なぜ気にならなかったのか。
Tシャツに企業ロゴやキャラクターを乗せるという価値観はすでに存在し
新しくも何ともないと思っていたからだ。

しかしこのUT、随分と売れているようだ。
今や世界中のキャラクターや企業とコラボしている。

世界でTシャツを1枚も持っていない人間はいないと思う。
つまりTシャツは画家にとってのキャンバスなのだ。
その姿形は世界中でほぼ共通だ。
この点も、言語の壁がない絵画などと似ている。
価値観を容易に共有できるということだ。

Tシャツというハード
キャラクターやロゴといったソフト

この場合ハードが持つ制約はT字型であり面積が限られる以外は無い。
そこに世界中の既成のアイデアを乗せることは容易であり、
無限にコラボレーションできる。

UTが新しくも無いのに何故売れているのか、私にはいまだにわからないが、
このビジネスモデルは非常に面白いと思った。

つまり共通性が高く制約が少ないハードを見つけてしまえば、
あとは周りが勝手にやってくれるビジネスだ。
アウトプットオンビジネスとでも名付けよう。

福島県の会津
赤べこや起き上がり小法師などの民芸品を作っているメーカーがある。
私は幸運にも取材する機会に恵まれた。
そこで聞いた話によると、起き上がり小法師の形状や倒れないというキャラクターが面白いということで様々な企業からコラボ依頼が来ると話していた。
一番衝撃的だったのが、ムンクの叫びを模した起き上がり小法師があったのだ。
さらに衝撃だったのは、そのムンクの絵は会津の山奥で働く職人が一つ一つ書いていたのだ!
ああ、なんということだ。
本物にそっくりだ。
こんな山奥に世界的なアーティスト集団がいたのである!
アートは時空を超え、活躍の場をキャンバスから起き上がり小法師に変え
見事に私の目の前に再現されたのだ!

私はその1,000円にも満たない起き上がりムンクを買わずにはいられなかった。

そんなわけで、ソフトとハードの合体ゲイ術の話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?